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花束を持って、君と  作者: 雲雀ヶ丘高校文芸部
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4話-13

「見えた!」

 現在、真央のマシンはラクダ山の麓。対して克馬のリトルストレンヂは九十九折になっている山道の中程を走っていた。

 克馬は急勾配の坂道を物ともせずに登っていた。登り坂でもペダルを漕ぐ速度が落ちないとは、馬の脚力は伊達じゃない。

(けれど、猫の脚力だって負けていないんだから!)

 真央は少しでも早く追いつこうと、スピードを上げた。猪突猛進(ゴーアヘッド)の力で雷の化身になったかの速さでジグザグと九十九折の山道を走っていく。

「猪突猛進! 猪突猛進! ゴーアヘッドッ!!!」

「羽月選手、凄まじい勢いで坂を上がっていきます!!! ……なんかマシンが前後にガタガタしてますが、壊れないのでしょうか?

 こほん。さぁ! このままだとリトルストレンヂは追い付かれてしまうぞぉ!!! どうする!!?」

 しかし……あまりにも勢いがつきすぎた。

「どわあぁぁぁぁあ!?」

『真央さあぁぁん!!?』

「まさかの展開ですっ!!! 羽月選手のプッシーキャット! 九十九折の坂制覇ならず! 角を曲がれず落ちていったぁ!!!」

 何度目かの角をドリフトで曲がる時、反応が少し遅れたのか後部車輪が脱輪した。その勢いのまま、マシンが崖を下っていく。

「なんでえぇぇぇぇ……」

 真央の声が遠ざかり、マシンは中継ドローンの映像からその姿を消す。その後大きな音が辺りに響いて、盛大に土煙が立った。

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