大喰~桜木晴1
【ゲーム1~大喰編~】
≪大喰ルール≫
扉に課せられた重さを取り除くためには、それに見合った量を食べなければならない
経過時間15分で食事は一キロ追加
スタートの扉の重さは100キロ
参加者の脚の鎖を外すには天秤に見合う重さの皿が必要
【大喰用ペナルティ】
食べる、飲む以外は原則禁止
過度ではなければ会話も可能。
【共通事項】
警告3回で脱落
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まるで公衆トイレの個室ような部屋の椅子に座った状態で目を覚ました俺の目の前にあった貼り紙
「・・・・・なんだこれ?」
意味が分からない
大喰? 確かに遊園地には来た。だけど、こんなアトラクションに入った覚えが無い。
持ち物も見当たらないし・・・・・。
「時計が変わってんなぁ。スマホはどこだよ・・・・」
見慣れないスマートウォッチが左手に装着されている。
パット見外し方も分からないし、時間の表示も0時0分だ。タッチをしたところで、何も無い。
「ふーっ。落ちつけ俺。考えろ。」ペチペチと額を叩きながらも自分に言い聞かせた。
大喰ということはこの部屋で食べんのか?
連絡の手段が無い以上、春菜とも連絡が取れないんだよな。
ん?
声がする?怒鳴り声だ!
誰かいる!俺は多分声がする壁の方に耳を当てた。
喧嘩?なんなんだよ。
・・・・・
・・・・・・
・・・・・・・・
静かになったな。
「カチッ」
カチッ?なんの音だ?「うわっ!!」
耳を当てた壁が動いた!そしてそのまま倒れ込むようにうつ伏せに俺はなった。
{ー次のチャレンジャーは桜木晴君ですー}
そう機械音声が俺の紹介を告げた。