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無表情の仮面が剥がれるとき

誤字脱字があれば報告よろしくお願いします!






「はっ?何を言ってるんだ?10回連続で当てるのなんて不可能に近いぞ?あの双子は、外見も声も全部同じなんだぞ?」

 

 唐突な悪野の発言に、森林は驚きを隠せずには居られなかった。

 それだけに彼の言ったとこは異常であり、共感出来るものでは無かった。


 「でも、あの2人は全然違うけどなー」


 「「本当に分かるの??」」


 「えっ!?」


 悪野が、森林の発言に不満を持っていると、遠くに居た筈の神ノ家の双子が目の前に現れる。

 彼女達は、悪野の顔をジッと見つめて視線を動かさなかった。

 

 「勿論分かりますよ!1度だけお名前をお聞きしても宜しいですか?」


 「私は椿」


 「私は楓」


 2人の透き通るような声に癒されながらも、悪野は名前を覚えた。

 

 「「じゃあ後ろ向いて?」」


 悪野は双子の言う通りに後ろを向き、指示を待つ。

 

 「「こっち向いて。」」


 指示通りに、双子の方へと向き直り2人を見る。


 「私は誰?」


 並んでいる内の右の双子が声を出す。

 

 「椿さん。」


 「「っ!」」


 悪野の迷いの無い答えに双子だけではなく、周りのギャラリーもざわめく。


 「「また後ろを向いて。」」


      ・

      ・

      ・

      ・

      ・

      ・

      ・

      ・





 この後、悪野は永遠と答え続ける。明らかに10回以上は答えたが、双子が止まらなかった。


 「「じゃあね。」」


 20は軽く越えた辺りで、いきなり打ち切られて去っていく。

 悪野は勿論の事、周りのギャラリーもポカンとしていた。



 「まぁこんなもんだ。気を落とすな。」


 森林が後ろから、肩を叩きながら悪野を慰める。まるで彼が失敗したかのように。







 去っていく双子の顔は、とても嬉しそうで楽しそうで幸せそうだった。



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