美しい花には棘がある
誤字脱字があれば報告よろしくお願いします!
「なぁなぁ次の授業何だっけ?」
ソフトモヒカンの好青年が悪野への問いかける。
「えぇーと次は、戦闘訓練じゃなかった?」
「げっ!戦闘訓練かー。俺達のレベルだったら、出なくても良くないか?」
彼の名前は、林 森林読んで名前の如く植物系の能力なのだが、彼も異能ランクは2で悪野と一緒である。
「そりゃサボるのは勝手だが、俺を巻き込むのは止めろ。俺は戦闘訓練に行く。」
「真面目だねー。俺達が頑張らなくても、異能ランクが高い奴が何とかしてくれるよー!」
森林は、戦闘訓練への向かう悪野の後ろを、頭の後ろで手を組ながら歩く。
「あれ?なんかあそこ人集りが出来てない?」
「ありゃメイド科の神ノ使家の双子だな。容姿端麗・成績優秀・更には戦えると来たから、今進路先が大注目されてる双子だな。」
武道館へ歩いていると、目の前に人集りがあるのを見つけて、森林へ聞いてみると、事細かく説明をしてくれる。
この世界では、異能ランクが高い人間は世界各地へと赴き、家を空けることが多いため、メイド或いは執事などの家を空けてるときに掃除等をしてくれる職業が人気となりだした。
その中でも、容姿が良かったり、戦えると給料もハネ上がり1ヶ月で、100万を超えるのも有るのだとか。
「まぁ俺達には関係無い話だけどな。でも、あの双子は進路先が決まってないらしいんだ。」
「えっ?なんでなんだ?あの双子なら、すぐに良いところこらオファーが来そうな感じがあるのに。」
悪野は、森林の双子が、未だに進路先が決まってない事実を聞いて驚き二度見する。
「当たり前だが、今までも沢山のオファーはあった。政府の重鎮や高ランクの英雄から等々。でも彼女達は首を縦に振らないんだ。」
「なんか問題があるのか?」
森林の話を聞けば聞くだけ、何故オファーを受けないのか理解が出来ない悪野だが、森林はニヤリと笑った。
「俺達も、可能性は0ではない。あの双子を10回連続で見分けれたら、オファーを受けてくれるぞ?」
森林は、神ノ使の双子を見ながら、有り得ない事だと笑った。
何故なら、今まで数多くの政府の重鎮や高ランクの英雄が挑戦をし、学園の勇者達も数多くが撃沈している。それだけ彼女達は似ていて、見分けが付かないのである。
「えっ?そんな事で良いの?」
彼の声は大きくは無かったが、双子と森林は悪野を凝視する。
世界が大きく動き出す