諦めと妥協
給料未払いと言う不名誉な事態を回避するために、日々ギルドに通い詰めては仕事を受けていた
「なぁそろそろ金は貯まったんじゃないのか?」
「いやいや全然だ。1人100万だとして、2人で200万だろ?半分もいってないな。」
日給の高い日雇いでの仕事をしながら金を貯めているが、学生に貯めれるような金額では無いために苦戦を強いられていた。
しかし、刻一刻と時間は過ぎていき、残された時間は多くもないのは事実だった。
「なぁミッチー、もう払えないのは避けられないから、金じゃなくて形の有るもので渡したらどうだ?」
「形の有るものでか。そうだな。もう払えないのは間違いないからな。思い出として何かを贈るか!」
時間的にお金を集めるのは無理だと判断して、道太郎と森林はプレゼントと言う道を選んだのだ。
「これはいい思い出になるぞ!」
「そんなもんかな?」
「給料未払いで契約解除になった、間抜けな元主人の贈り物だってね!」
森林がそう言うと、道太郎は後ろからドロップキックをかまして、帰路へ着いた
「おっおい待ってくれよ!」
森林からは見えないが、道太郎は笑顔だった
自分を助けて励ましてくれる最高の友人だと再確認をして。