二十一話
歓迎するっぽ!よく来ましたねる!ようこそにゃん!かわいいっス!サインくださいんご!はぶるるる!ワン!クルッポー!
さまざまなキラキラ族の歓迎の言葉を受けて、少し困惑しながらさらに向かう凛。しかし、城に近づくに連れてキラキラ族は減って大人しくなり、ついには道の両脇に整列する兵隊のみとなった。
城へあと数メートルの位置まで歩くと、城の扉が開き、男が出てきた。他のキラキラ族と違い、人型である。
「よくおいでなさった。人の子よ、久方ぶりの歓待ゆえ、不手際があるかもしれないが、歓迎の宴を開いてもよいだろうか?」
語尾が安定していることと、自分と同じ見た目のキラキラ族の登場に少し落ち着いた凛は余裕を持って答えた。
「うん、ぜひお願いします」
広い部屋に通され、そこには装飾が程よくなされたテーブルがいくつかと、奥に10人ほどが食事をできそうなテーブルがあった。
凛は奥のテーブルの真ん中から二つ目の席に座るように誘導された。そこで待つこと数分、人型のキラキラ族が二人と非人型のキラキラ族四人が現れる。
「私がこのキラキラ族の…、そうだな、大雑把に言えば政治家だ。実際には国民のパシリみたいなもんだな…」
そう凛を出迎えた男が言って、その傍の人型の女性が凛に微笑んだ。
「こちらは私の妻だ。わけあって声を出せない、失礼だが私が彼女の言葉を代弁させていただく」
そう前置きして、男は女性の代弁をして、3人は自己紹介を済ませた。
「私たちはキラキラ四天王ぞ!弱き者の盾であるぜよ!」
そういって非人型のキラキラ族たちは騒ぎ出した。
「このように我らは私たちほどに成長せねば落ち着かない種族でな。だからこそ成長した私たちのようなものが保護者兼パシリとなるわけだ…。あまり合わせない方が疲れずに済むぞ」
その数分後、多くのキラキラ族が集まった。料理は既にテーブルの上に置かれ、それらの料理は食欲をそそる見た目をしている。
「今日は久方ぶりの客だ!これにかこつけて騒ぐぞ!」
キラキラ族のパシリがそう言って宴を始め、場は笑いに包まれた。
宴が終わると、凛は応接間に案内された。そこには凛とパシリ、四天王の姿があった。
「さて、凛殿…。貴方は空間魔法によりこちらへ来たのだったな?私がその魔法を感知し、部下を遣わせたのだが…、不手際を詫びる」
「いや、いいよ。何かされたわけでもないし」
凛は気にしていないということをパシリの謝罪に対して伝えた。
「感謝する。空間魔法を使えるという凛殿に頼みたいことがあるのだが、ひとまず聞いてもらえないだろうか?」
その問いに凛は頷いて返し、聞く体制をとった。
「実は、ここはキラキラ族以外は迷わない限り原則として入れない結界が古くから張られているのだが、どうやら人の子がこの場所に土地があることを嗅ぎつけたらしくてな、結界を解除して侵攻しようとしておる。争う気はないので結界の改善を行おうと思うのだが、そこで凛殿に空間魔法で助力を頼みたい。引き受けてくれるか?」
凛はこの頼みを引き受けようと思ったが、少し考えることにした。勝手に隠れ家を抜け出した時点で叱られるかもしれず、これを手伝えばどんな反応を壮一たちがするかに恐怖したのだ。
ー義を見てせざるは勇なきなり、だよね…。
思考の末、凛は手伝わずに叱られるよりは手伝って叱られた方が気分が良いと思い、引き受けることにし、それを伝えた。
頑張ってキラキラ族の語尾を考えたのでそれだけは評価してください




