二十話
第2章
おてつだい
始
壮一が逃亡後、初めてアクアマリンに来た頃、凛は隠れ家で暇を持て余していた。アナの部下である人間が相手はしてくれるが、これといった娯楽はない。納得してここに来たため、アナやルーシーに文句は言いづらいが、さすがに子供にとっては過酷な環境だった。壮一と行動していたのが既に多くの人に見られているため、見つかれば危険だと一歩も隠れ家から出ることはできなかった。
ーゆー拐されたらお金取られたりダンケダンケ?されるって聞いたし、それよりはマシかな…
凛はそう考えて自分を納得させていたが、流石に我慢の限界が訪れた。
ーゲート…
心の中で呟き、魔法を発動させる。その魔法は移動のためではなく、ある者を見るためだった。
「相変わらずというか、また怖いお兄さんたちに絡まれてる…。あっ、ぶっ飛ばした。ていうか当然のように倒れてる人の財布から金抜き取った…鬼畜少女みたい…」
(これがわびってもんだろby壮一)金銭を窃取するのは犯罪です、絶対に真似しないでください
凛が親に秘密で見ていた深夜帯のアニメの主人公のような壮一を見て、少しは退屈さが収まった凛であった。しかし、やることがないのは変わらず、先程は我慢していた事をしてしまう。
ーゲート、どこか楽しいところ!
空間が開く。ゲートに入り、気付けば、何かに囲まれていた。
「お前は何ものっぽ?!名乗るにあ!」
凛を囲んでいたのは動物をデフォルメしたような見た目の生き物だった。語尾が安定していない。
「…、もしかして鬼畜少女の仲間の皆さん?!まさかほんものに会えるなんて、嬉しいの!」
見た目が鬼畜少女のマスコットキャラクターに似ていたため友好的に話しかけ、近づいた凛だったが予想外の事態に見舞われる。
「近づくなる!近づけば攻撃するの!ぼくたちは君を警戒してるっぽい!」
謎の生き物は凛にどこからか取り出した槍を突きつけ、威嚇してきたのだ。凛はどうやら勘違いであることに気づき、会話で警戒を解くことにした。
「ごめんなさい…、私凛です。何もしないのでその槍を降ろして欲しいのです」
それを聞いた仮称マスコットたちは小声で会話して、凛の方に向いてきた。
「弱そうだし、言われてみれば敵意を感じないにゅ!珍しい人型のお客様だし歓迎するんご!」
その後、凛はキラキラ族と名乗る生き物達に連れられ、キラキラセントラルパーク城に行くことになった。
前回までシリアスだったのでコミカルにしようと頑張りました。そこだけは評価してください




