十九話
今回、短いです。
襲撃者ガロンを撃退した後、壮一たちはガロンを馬車に乗せ、移動しながら起きるのを待っていた。"なぜ"自分たちを襲撃したのか、その理由を聞くためである。
「なんでコイツが俺らを襲う?仕事はちゃんとやった、理由なんてないはずだ」
「そうですよね。アリスさんは余計なことはしない人…だと思いますから、彼女の指示だとも思えません」
「そうだ、です。あのお姉さんは一度も嘘はついていなかったです。私たちを王女の元へ行かせる気がありました」
壮一たちは頭を悩ませていた。特に壮一はガロンは本気で戦っていたのは間違いないと感じたが、殺意はあまり感じられなかった。そのため、他の二人よりも理解し難かった。
「…ぐっ…。俺は…、そうか、負けたのか」
ガロンが起き上がり、手を開いてじっと見ている。それに気付いた壮一とレイと少女が質問を始めた。
「復活、直後で悪いが、尋ねさせてもらうぞ」
「どうして私たちを襲撃したんですか?」
その質問を聞いたガロンは壮一たちに顔を向け、その後俯いた。
「壮一クン…、いや、おまえらが"無事"に王女サマの所に行けるか、試したかったからだ」
ガロンが顔を再度壮一たちに向けた時、真剣な表情をしていた。
「一体、何で私たちを試す、です?」
「それはな…、お嬢ちゃん…。気に入ったあんたら見殺しにしたくなかったてのと、あのバカ王子がついに"やりやがった"ってこった。信じらんねェや」
ガロンは気に入った二人が死地に向かうのを止めたかったのだ。例え、死ぬ程に壮一を痛めつけてしまうとしても。
そこで一息置いた。これからが本題であるようだ。
「王子のヤツ、なんだか知らんが…、マジだ。たぶんヤツは初めて本気でこの国のテッペンになろうとしてやがる。あんなクソ度胸があんなら王女ともっと戦えって話だぜ…」
「…、壮一さん、レイさん、ここで戻りませんか?後戻りできなくなる前に、です…」
そこで少女が口を開いた。その表情は青ざめて壮一たちに嘆願するようだった。
「ヘッ…まじで姐さんの"言った"通りか。あとは嬢ちゃんに頼むか、まだ頭いてぇし…」
ガロンは気になる事を言った後、倒れるように寝始めた。まだ起き上がるべき状態ではなかったらしい。
「…、本当に丸投げしやがった、です。この男。…、私の名前はクロエ、この際だから言う。私は嘘かどうかわかると言ったですが、あれは正確ではない、です。意識ある何かの心と記憶を読むことができるです。ガロンの記憶を読んだですが、王子は王を殺害し、実権を握ったようです」
少女、クロエは偽りなく自身と"現状"について明かした。
第1章
蠢動
終
シリアス感だそうと頑張りました、そこだけは評価してください。




