ビューン、ガッ
数日後……。
【願いを言え】
また合鍵持ちの照れ屋さんだ。
「あの、いちいち光って飛ぶのやめて、お金は腐るほどあるから良いんだけどさ」
--一東京に1001人がすぐに住める家を買ったわけで、それはもう苦労した、とにかく1000体の(略)なのだ--
【作者は、ほんまには厳しいのだ】
「というわけで、部屋の中を飛ぶのをやめてほしいわけよ、なんか高級なやつとかいっぱい置いてあるし、お前らだけの部屋作ってやろうか?」
私はアホだった。
…そうじゃん、そうすりゃ良かったんじゃんか……
「あの、私たちの部屋は別に遠慮しなくていいんです」
違う。邪魔なんだ。
あー、でも勝手な行動しやがるからな……
「まぁいい、とにかく発光するな、飛ぶな」
「でも、何ていうか、アイデンティティみたいな、あ、それよりもなんかアクションがないと、ビシッとしまらないというか……」
「じゃあ、うーん、飛ぶのやめて、少し光ってもいいから」
「このぐらいですか?」
キセノンライトぐらい発光した。
「キツイな」
「じゃあ……えっと」
ろうそくの灯りぐらい、ぼやっとした。
「わかりづらいな、極端すぎる」
「あ、いいのがあります!」
「ほぅ?」
「光るのがダメなら、飛ぶのはどうですか!」
「それをやめて欲しいわけなんですよ」
「うーん……」
発光の具合については、翌日に持ち越しになった。
ベッドの中で思った。
あいつ、都合悪いと願い叶えてくれねぇな……