09 野性の煩悩
読んでくださってる方ありがとうございます!
こんなにも早く1000pv達成したのには
正直びっくりしてます!
ブックマークも増えてて気分はサイコーです!
勝手に一人でお祝いしてアイスを三本食べちゃいましたww
可愛いでしょ?w
チルナはまず俺たちに手本として獣化を見せた。
チルナの体中から次第に綺麗な体毛が現れる。
その姿は、人からだんだん違ったものに姿を変える・・・
え?縮んでませんか?
・・・にゃー!
かわいいブラウンの猫ちゃんでした!
ねぇ母さん、今日からこの猫、家で飼っていいかな?
毎日エサもやるし散歩にも連れていくからさ!
え、これが俺のお母さんだって?
仕方がない・・・
じゃあ、後任のお母さんを早急に用意しないとな・・・
「では、その身体強化をできるだけ、体の広範囲に広げていきましょう」
俺は理想の姿を意識しながら、徐々に身体強化の範囲を拡大する。
ふう、やってみると結構疲れるな。
「そう・・・ゆっくり、全身に」
「次に、体の内側にある野生の本能をゆっくり解放して・・・」
はい?先生早速わかりません!
「ラティアちゃんはいい感じね!」
「ラティアちゃん。そのまま、理性よりも本能を重視してみて」
ウー!ウー!
先生!ラティアが産気づいています!
早く応急処置を!
・・・おお!!?
ラティアの身体にもチルナの時みたいに
動物的な特徴が表れだした。
でも、チルナの時とは違って、ちっこくならない。
むしろ、大きくなった(ジャイアント・ラティア)?
ウーー!、ウーー!
・・・どうやら獣化成功の様だ。
ホワイトタイガーであってるのかな?
へー、ラティアってアルビノ種だったんだな・・・
ラティアの全身には白いふかふかの毛が生えている。
ギラリと伸びる白い牙なんか、ラティアの獰猛さを雄弁に語っているな。
・・・あれ?
ラティアは獣化できたのに俺は迷走している。
まず、チルナの説明が直観的過ぎて、
俺には全く分からない。
俺は元々人間だし、
野性なんてものは持ち合わせていない。
俺の場合、前世の記憶なんて今のところ役立ったことがないから、
初めからやり直した方がよかったかもな・・・手遅れだが。
「違うわ。もっと、集中しなさい!」
・・・できない
「だから、ギュッと体の中心に魔力を集めて、
それを流れに逆らわずに全身に循環させて!」
・・・え?ギュッと魔力を集める?
身体強化とやり方違うの!?ねぇねぇ?
「違うわ!本能に身を任せなさい!」
・・・・ぷしゅーーーっ!
俺の頭がパンクした。
「うがーーーー!!」
もう嫌だ!全くつかめない!
本能に任せてラティアにダッシュだ!
・・・っと、思ったけど、獣化してるラティアに
いつものソフトな柔らかさは期待できない!
むしろ、危殆のほうが期待できる!
回れ右して、ミーナに飛びつく。
「うがーーーーーー!!!」
キャッ!(/ω\)
「ひゃわわ///お兄様?///」
我が妹ながら、かわいい悲鳴を上げる。
もう我慢しない。お母さんの許可が出たからね。
煩悩に身を任せろって?やってやるさ!;゜∀゜)=3ハァハァ
いくぜっ!
もっと声を聞かせろ!
「あぁ///」
もっと可愛く鳴け!!
「ひゃぅッ///」
もっと抱き着かせろ!!
ぎゅーーーーーっ!
「ああんっ///・・・く、苦しいです。お兄様・・・はぁはぁ//」
もっと匂いを嗅がせろ!!
すーはー、すーはー
くんか、くんか
俺はラティアの頭の先からつま先まで余すことなく堪能する。
「お、お兄様。そこは・・・///」
もっと・・・もっと・・・もっと・・・
・・・・!?
全身が熱い!
まるで魔女狩りで炙られている気分だ!(経験したことはないが)
初めての体験だし、処女狩りともいえるかな?
・・・うん、言えないね。全くの別物になってるし。
「・・・お兄様?ですよね?」
ミーナの言ってることがよくわからない。
身体が火照ったせいで、頭が沸いてしまったのかもしれない。
・・・ん?
ちょっと!何これ!?
俺の腕に黒い毛が?
ムダ毛処理とかってレベルじゃない!
手も黒くて丸い?
爪も金属光沢のように光を反射して、尋常ではないくらい鋭利だ!
これを営利目的で利用するのもアリだね!
加工すれば皆様のご家庭にお届けできるんじゃ・・・
はい!、今日紹介するのはこれ!
ライ爪包丁(1万五千円)!
人間から食材、果ては魔物まで、
これさえあれば、どんなモノでも調理が可能に!
今なら、この真っ黒な毛もお付けして、
お値段下がって5千円!
商業活動はこれくらいにしておいて、
まずは・・・
「うー、うー!(できたーーーー!)」
「うー!(みんな見てたか?!)」
・・・・
振り返るとチルナが悲しげな眼でこちらを見ていた。
トラ(亜種)は・・・表情が読めない!
ポーカーフェイスだと!?
お母さん!ミーナは悪くない!
悪いのは俺なんだ!
だから、そんな目で見るのはやめてくれ!
「ライ君・・・そんな・・」
あっはー
どうやら、チルナは俺しか見ていないようだ。
「母さん、何で泣いてるの?」
誰が母さんを泣かせた!?
このことが、ジキル(父)に発覚すれば、そいつが死ぬに違いない。
だから、犯人は俺が見つけるから、母さんは何も(父さんに)言わず待っててくれ!
そうと決まれば出発だ!
「ライ君。落ち着いて聞いてね・・・」
うん、呼び止められました。
「・・・がう?(・・・ハイ。ナンデショウカ?)」
チルナは急に真剣な顔つきになると、
そのうるんだ瞳に俺を映す。
俺は、場の空気を察して獣化を解く。
ケダモノ(白)もラティア化する。
なんだか、今のチルナを見てると俺まで泣きそうになってしまう。
それだけ、チルナからは壮絶な悲壮感と、強い決意が感じられた。
だから俺はいつもの茶目っ気を捨てて、
はっきりと、チルナに向かってこう言った・・・
「母さん・・・トイレ行ってきていい?」モジモジ
明日も投稿したいと思ってます。
次は旅に出るきっかけを書こうと思います!