セクション制圧
3話に追記
書きたくなって書いてみました。
TRPGが趣味の一個人です。
不定期更新の予定?
私のシナリオの作り方はキャラクターとプレイヤーの性格を元に、このキャラならこう動くと考えるものです。
ですのでキャラとの乖離が大きくなるとエタり易いと自覚がありますので期待しないでお読みください。
以下、好きな作者さんを上げておきます
高千穂先生・笹本先生・安芸先生・リュート先生
「おい、サイコ寝てるなよ」
呑気に寝ているな、と思いつつ起こした。
擁護するなら、ずっとこの中で生きてきたのだから部屋のような物だろう。(存在自体認めたくないだろうが・・・)
予想通り、昼時間の間に、この加工室に出入りしたものはいなかったそうだ。
既に、外装パネルの加工は終了していて隠し扉の設置も完了した。樹脂の色合いを染料で再現するのに苦労したと言っておく。
カタカタカタカタ
リーフレットは、昨日は調査しなかった、この部屋の電脳を調べている。
『あ~リーフちゃん、気分悪くなるだけだから、それ見ない方が良いよ~』
俺がリーフレットに念話の内容を伝えると
「証拠として確保する必要があります、どのみち、提出前にはサイコさんの姿が確認しづらいものに限定するため選別が必要になりますから。それに、公開の予定もありますので」
『ゴメンね~、迷惑かけて』
何でも記録として犠牲者の殺害シーンが保存されているらしい。正当化しているだけで、実際は殺人動画好きがいるだけらしいが・・・
証拠として確保する予定だ。
俺達はまず、研究所の巡回をやり過ごす必要がある。流石に、夜間の巡回が行われているそうだ。
それを、聞いたときのリーフレットの信じられないという表情が記憶に新しい。ここの警備担当者への、リーフレットの逆方向の信頼がすさまじいと言うべきだろう。
とはいえ、サイコが怖いのか一晩に一回、入り口付近で見回すだけだそうだが。警備としてそれはどうなんだろうな?
この研究所ではルーンの研究がメインのため、各セクションを隔てるゲート以外には、PSPセンサーが無いという情報もサイコから得ていた。
普通に考えるなら、夜間の内に目的を達成してさっさと逃げ出すべきだと言われそうだが、幾つかの理由から昼時間での制圧を考えている。
1,サイコが研究員に対して、殺る気に満ち満ちている。夜間はほとんど研究員はいないから嫌だそうだ。
2,上層でのサイコを含めての目撃情報を確保したい。
3,巡回の警備員は研究所全域の担当のためゲートを通過出来ない俺達では各個撃破が難しい。定時連絡くらいは流石にしているだろう・・・しているよな?
4,セクション毎の成果主義のため、他のセクションとは関係が薄いらしい。セクションを跨いだ研究員達の横の繋がりが希薄なので、夜の巡回までバレないだろうということだ。
俺達は時間を見計らってから、入り口付近に仕掛けをして姿を隠した。
予定よりかなり遅れてプシュッとドアが開く。
「どうせ装置に入っていて出れないんだから、態々見に来る必要なんてないのによー」
「そう言うなって、決まりなんだから仕方がないだろ」
二人連れの警備員がライトを片手に入り口から見回してくる。
巡回くらいは真面目にやれよ。まあ、俺達にはありがたいがな。
警備員はザッと室内を照らしただけで出ていった。
「リーフレット、どうだ?」
「はい、警備員の解錠コードの取得完了しました。レンフォードさんの携帯電脳に送りますね」
態々、解錠コードをコピーさせるために来てくれたようでありがたい。
精神波は壁面で通らないが、電波なら問題が無い。
流石のリーフレットも解錠ツールは持ち歩いていなかったそうだ。それでも、時間をかければ開けれるが、正規の解錠コードが手に入るならその方が安全で楽だと言うのでこの方法にした。
入り口付近に仕掛けたのは電波の受信装置だ。
これで個人認証のない、警備員が出入り出来るドアは自由に出入り出来る。まあリーフレットなら、黒い壁面パネルさえ使われていなければ、元々自由自在なのだが。
俺達はしばらく待ってから、隠し扉より再侵入してサイコを装置から出した。
「ゲホッ、あ~慣れないね~」
溶液を吐き出しているサイコに、リーフレットが服を渡している。俺の服だと胸が収まらないので、リーフレットの丈の長い服を借りている。作業着ではあんまりだったしな。
俺はその間にドアを開けて周囲を確認していた。
「警備員は予定通り近くには居ないようだな。リーフレットは貯蔵庫のドアを開けてから、さっきの続きでデータの確保。サイコは俺とルーンの回収だな」
「はい、わかりました」、「ラジャ~」
俺はドアを開放状態でロックしてから通路を進んだ。加工室のすぐ傍にルーンの貯蔵庫が確認出来た。
加工室の外は黒い壁面パネルは使われていないようだ。
そのまま進んで、別セクションとのゲートまでに警備員が居ない事を確認して、通路の先とゲートを同時に監視できる場所に{千里眼}の視点を一つ置く、監視カメラの代わりだな。思考領域を一つそちらにまわしておけば警備員が万が一、戻ってきてもすぐに気付ける。
残念ながらサイキックが捕まっていると思われる独房があるのは通路のもっと先なので、人数などは確認に行くのが難しそうだ。最悪、警備員との遭遇戦闘を覚悟する必要がある。
俺達は、リーフレットがあっさりと解錠した貯蔵庫に入り込む。
貯蔵庫内には引き出しのついた棚がいくつもあった。引き出しを一つ開いてみると、小分けされた番号と能力名が書かれたルーンと思われるものが幾つも入っている。セットで置かれているのは脳波データだろう。
「一つの引き出しに20として軽く数千を越えるな」
それだけのサイキックが犠牲になってきたということだ。
「ここから持ち出された分もあるから倍はあると思うよ」サイコの表情も暗い・・・
「それでは私はデータの確保に戻ります」リーフレットが立ち去っていく時にパチッと音がした。{電光}か?
表情は変わっていないように見えたが、やはり怒りを感じているのだろう。
俺の殺る気も高まっているな。
「サイコ、サッサと持ち出すぞ。何か注意することはあるのか?」
「ううん、無いよ~。混ざっちゃってもボクなら識別出来るし。でも、国に提出する分は脳波データがあった方が良いかもね~」
確かにそうだな。サイコという俺達のアドバンテージを捨てる必要はないだろう。
俺達は、持ち込んだコンテナにルーンを詰め込んで、加工室の隠し扉の外に待機させていた作業ボットに渡し、整備ドックまで運搬させた。
閉鎖式のドックなので運び込んでしまえば、外からは確認出来ないのがありがたい。
俺達は小一時間程でルーンの回収を終了させた。ついでに、一緒に置いてあった小径のウィスプ結晶もありがたく確保した。
幾つかのルーンをサイコが持ち出してきている。
「サイコ、ルーンを持ち出して来てどうするんだ?」
「ん~、前にも言ったけどボクなら何も無しにルーンを使えるからね~。制圧用に{念動}と{電光}は持っていようと思って」
「DPフィールドを使われたら使えないのは同じじゃないのか?」
「使われないように、捕まえるのに{念動}があると便利そうだから。{電光}は上層に出てからの護身用~」
{念動}は鍛え方でも違うが最大で数百kgは持ち上げられる。ただし、瞬発力は無いので壁にそこそこの勢いで叩きつけるくらいしか出来ない。人一人握りつぶすにはパワーが僅かに足りないだろう。
{電光}も、生体電流を増強しただけでは、スタンガン程度の電圧だな。何らかの発電装置を持っていれば、黒焦げも可能だが。
「そういえばレンくんのその装甲服? {飛行}のルーンを埋め込んで空を飛べるようにしない?」
バルキリーで空を飛べるように? 限界重量的に無理じゃないか?
「このバルキリーと俺の体重とか合わせたら限界重量を超えるんじゃないか? 無理だろう」
「え~レンくん、{念動}持ちだからルーンの{飛行}を増幅すればいけると思うよ~」
ルーンの超能力を増幅すればいけるのか? 限界重量を倍加出来れば、確かにいけそうだな。
思考領域が足りなくなりそうだが・・・
「まあ、リーフレットの手が空かないと無理だろう」
「私ですか? バルキリーのスラスターの動作プログラムを流用すればそれ程難しくはなさそうですが。スラスターの制御はどうやっていますか?」
リーフレットが話に入ってきた。データの確保は終わったのだろうか?
「音声で起動して、身体の動作に連動させて制御しているな」
「かなりの難易度だとおもいますけど・・・」
リーフレットとサイコが目配せをしながらコソコソ話をしているな。なんだ?
「兎に角、ルーンを埋め込んで制御プログラムを入れて、動作プログラムを改良すればオッケーってことだよね~」
「そうですね。私達には使えなさそうですが」
慣れれば使えるだろう?
「そんなことより、上層で公開予定の動画データも出来ましたので、制圧に備えて準備をしておくべきでしょう」
そんなことって、お前な・・・
「決行は9時ジャスト・・・興奮して休めないよ~」
「俺もだな」、「私は緊張しています」
リーフレットは実戦経験が無さそうだからな。サイコは本能だから大丈夫だろう。
俺はジャベリンの弾丸を、硬化ゴム弾から軟質金属弾に入れ替えた。コンバットアーマーも着けていない研究員なら軟質金属弾で十分だろう。徹甲弾も警備員用に準備はしておくが。
「それでね~レンくん。出来るだけ研究員の急所は外して欲しいな~。ボクが{生命奪取}で思い知らせたいんだ~」
サイコの口調は間延びしているが目が真剣だな。
「了解。出来るだけ手足を狙う。ただショック死は責任持てないぞ」
「ラジャ~。後、室長はボクに任せて欲しいな~。{精神反射}の本当の使い方も見せてあげる」
{精神反射}の本当の使い方か・・・恐怖を増幅するとか言っていたな。
「そっちも了解。リーフレットはドアの開閉と周囲の警戒を頼む」
「わかりました」
「そういえば、リーフレットの射撃の腕はどうなんだ?」
「レーザーピストルの電子照準器に、義手を連動させていますので、命中率は高いですよ」
・・・それ早撃ちは無理ってことじゃないのか?
つまり、レティクルで照準して撃つ搭載火器と同じってことだよな。
「サイコは銃器は使えるのか?」
「無理だよ~。記憶はあっても実際に使った経験はないもん」
まあ、予想の範疇だな。
「なら、俺が警報装置とか押せないように手足をぶち抜くから、サイコは{念動}で押さえつけてトドメを頼む」
「まっかせて~」
興奮気味なのかサイコの目が赤く光っている。
「サイコ、人前ではその目を光らせるのは止めてくれよ」
「そうですね。かなり目立ちます」
「善処するよ~」
善処じゃなくてな・・・
「ここから脱出出来たら、サイコさんの髪型もどうにかしないといけませんね」
ボサボサだからな。
「ボク、髪の毛も再生するから整えるくらいは出来るけど、切ろうと思ったら自分に言い聞かせないと・・・」
言い聞かせる?
「言い聞かせるですか?」
「うん。この長さがデフォルトだって、自分に言い聞かせる必要があるんだ~」
「また、面倒な話だな」
「え~、じゃないと髪の毛だけ再生しなくてハゲちゃうよ~。爪だって一定にしてるし」
ちなみにサイコの今の髪型は腰まである長髪だ。
「自我が出来た頃は、床に引きずるほど長くて大変だったんだから~」
「レンフォードさん、船乗りなら髪の毛は短い方が良いのでしょうか?」
「別に問題ないぞ。専用のヘルメットがいるのと纏める必要があるだけだ。好きにしてくれ」
「わかりました」、「ラジャ~」
なんて軽い会話で緊張をほぐしていたが夜時間が終わり、決行が近くなってくると会話が途絶えた。
携帯電脳にセットした時間がやってきた。俺達は目配せをして立ち上がる。
「よし、行くぞ」
まず、俺が解錠コードを使ってドアを開け、周囲を確認する。
ルーンの回収が終わって、ドアを閉めた時点で精神波が遮断され、俺の{千里眼}は効果が切れていたからな。
「クリア」呟いて移動を開始する。
手近な部屋からドアを開けて確認する。加工室近辺は朝一には居ないだろうとは言われていたが。
研究室1とプレートのある部屋の前でリーフレットに開閉装置を指さしながら目配せする。
リーフレットが頷いて{電子操作}を使うとドアが開いた。
入り口の横に滑り込むように侵入して中を確認する。6人か・・・
続いてサイコが侵入。最後にリーフレットが入ってきてドアを閉める。
俺は警告も無しに銃撃を開始した。
携帯電脳を持っている奴は腕を、そうでない奴は足をぶち抜いていく。
連中は状況が全くわかっていないらしい。
一番近くの男にサイコが近づいていくと「PV-001・・・なんでここに・・・」とうめいた。
サイコは楽しそうにその男の首を鷲づかみにした。
「それじゃあ、キミ達もボクの能力を味わってね♪」
「まっ、待て・・・」
「{生命奪取}♪」みるみるうちに男が干からびていく。
「ひいっ」、「うわっ」他の研究員達も、状況がようやくわかったのか悲鳴を上げ始めた。
俺は全員を監視して、あやしい動きがあったら、すぐに撃ち殺せるように見張っていた。
順番にサイコが{生命奪取}をかけていくが、誰一人何も出来なかった。
最後の男が「バケモノ・・・」といいながら干からびていく。
バケモノね・・・お前達にとってはサイキック自体が、ミュータントのバケモノなんだろう? 今更だな。
次の研究室2では4人、研究室3では5人と順番に制圧。仮眠室には2人いたが、サイコが態々、起こしてから殺した。
そして俺達の前には室長室と書かれたプレートのついた部屋がある。この先には上層への昇降装置と独房、それらを監視する監視室しか残っていない。
「それじゃあ室長はボクに任せてね~」
リーフレットが頷いてドアを開ける。中には1人の男がいた。
「室長さん、久しぶり~」
「PV-001だと。ガッ!」
サイコが{念動}のルーンを使って吊り上げたようだ。
「楽しい夢でも見ると良いよ。{精神反射}♪」
サイコが室長と目を合わせて{精神反射}を発動した。
「ひっ・・・やめ・・・」ジワジワと室長の股間からシミが広がる。
「あっ・・・ぎっ・・・」ビクンと体を震わせるとだらんと弛緩した。
「あれ? ・・・もしかして心臓止まちゃった? え~これで終わり~・・・つまんない~」
どうやら恐怖のあまり心臓が止まったらしい。サイコはかなり不満そうだ。
「あのさレンくん、こいつレンくんとリーフちゃんを探していたみたいだよ」
「そういえば、私達も材料候補でしたね」
同情の余地が全く無いな。
「ここに居るとは思わずに、国境ステーションとかに人員貼り付けていたみたい、逆にこのステーションが穴になっているよ~。船の改造余裕で出来そうだね~」
ありがたい情報だな。人員を呼び戻しているうちに入れ違いで逃げ出せそうだ。
「それでね、リーフちゃん。こいつ結構貯め込んでいるみたいだけどどうにか出来ないかな?」
「サイコさん、それはそのお金を奪い取りたいということでしょうか?」
流石に、口座から勝手に引き出したら足がつくぞ。
「ううん、ボクのものにならなくても別に良いよ~」
「いえ、方法はありますよ」
あるのかよ!
「王国のある慈善団体に寄付して、手数料を引いた残りを指定口座に入金して貰いましょう。私の隠し口座の一つを使っておきますね」
「ちょっとまて! 世の中じゃあそれはマネーロンダリングとか言われる方法だろうが!」
「その、知人の情報局局長に、資金の回収方法として立ち上げを頼まれまして・・・」
その局長、リーフレットに何をやらせているんだ! 自分の部下を使えよ!!
「へ~そうなんだ~。え~と、口座番号がこれでパスワードがこれ・・・」
情報を聞いた、リーフレットが室長の卓上電脳を操作し始めた。
サイコは壁の絵画に近づくと隠し金庫を開けている。室長の死体を持ち上げて網膜、指紋認証もあっさりと突破したようだ。
・・・本人だしな。
「レンくん、これ!」
サイコが何かを投げてきた。
「それ、生命の実だよ~。成果を上げたセクションの代表に報酬として渡していたみたいだね~」
生命の実? {生命奪取}で作るってやつか?
「加齢を止めるなら所持していないと意味が無いんじゃ無いのか?」
「もう少し年をとってから順番に使うつもりで集めるつもりだったみたい。後、ここにある換金用のレアメタルも貰っていこうよ」
「了解」
「こちらも終わりました。ついでですので、この電脳にわざと証拠を残してサイキック虐殺について公開する手筈を整えました」
「ここのメイン電脳の検閲とか大丈夫なのか?」
「問題ありません。研究所のメイン電脳をハッキングするのは無理ですが、室長クラスは外部への接続はフリーです」
相変わらず、警戒が厳重なのかそうでないのか微妙だな。
「それでねレンくん。今捕まっている人? は1人? だけどよりによって、範囲発動可能な{精神賦活}持ちらしいんだ・・・」
なんかニュアンスがおかしくなかったか?
通常{精神賦活}は単体対象だ。
「ルーンの維持に必要なので{精神賦活}は、重要物資扱いでしたか? 上層でその人の目撃証言も作るべきですかね?」
「その方が良いと思うな~。港に隠れていると思われるとまずいかも」
面倒な事になったな。
「サイコ、{飛行}のルーンを持ってきてくれ。2人ならともかく3人を連れての宇宙遊泳は流石に無理だ」
「大丈夫、もう持っているよ~。必要ない気もするけど」
「必要無い?」
「あ~うん、スライム? くんのお友達を見たら分かるよ~」
うん? 見ればわかる?
「では、スライム? さんのお知り合いを助けに行きましょう」
サイコ、わざとはぐらかしていないか?
研究員は片づけたから、後は監視室の警備員だけだ。
俺は監視室の裏側から精神波を流し込んで{透視}を発動する。壁面内にPSPセンサーは無しか・・・
二丁のジャベリンに徹甲弾を装填、薬室のBFエナジーを{念動}で圧縮、監視室の警備員2人の頭部を狙って交互に撃った。
銃口が跳ね上がりそうになるのを、バルキリーを装着している腕力で受け流す。
圧縮することで、BFエナジーの爆発力を高めて威力を上げる俺の切り札だ。
「あの、レンフォードさん、今のは?」、「レンくん、今の何?」
「BFエナジーを圧縮してやると爆発力に変換するときに効果が上がるんだよ。俺が態々、エナジーマグナムを使っている理由だな」
「へ~じゃあ、{念動}のルーンを埋め込んでレンくんの{念動}で増幅したらもっと威力が上がるかな?」
「無理だな。今の威力でギリギリだ。耐えきれずに、機構部分からバラバラになると思うぞ」
衝撃を逃がしきる自信もないがな。
「あのレンフォードさん・・・」
「ん? なんだ?」
「電磁加速砲とエナジーマグナムの発射機構、同じサイズならどちらの威力が上ですかね?」
どっち? ・・・砲サイズで{念動}による圧縮か・・・考えた事が無いな。
「通常火力なら電磁加速砲だが、サイキックブースターで圧縮率を上げたら爆発力変換か?」
「港に戻り次第、威力の計算をしてみますね」
リーフレットのタスクばかり増えていくような・・・
「それじゃあスライム? くんのお友達を助け出そうか~」
「そうだな。先ずは救出だ」
俺達は昇降装置のロビーへのドアを開けて中に入る。リーフレットは昇降装置を呼びに操作パネルに向かった。
俺は、そのまま監視室にも入ると、頭の吹き飛んだ死体が机に伏せるように倒れている。
監視室のコンソールを操作して、独房への入り口と全室のロックを解除した。
サイコと一緒に独房を全室を覗いて行くが誰もいない。一室にケージのような物が置かれているだけだ。
「誰も居ないぞ?」
「あの~レンくん。たぶんあれだよ~」サイコがケージを指さす。
ポヨンポヨンとスライム? がケージに向かって行った。
俺も近付くとケージの中に身長30cm程の黒髪のおかっぱ頭の少女がいる。
どう見ても通常の人種では無いな。帝国の保護惑星で管理されているフェアリーだろうか? 羽らしきものは見当たらないが・・・
その少女はスライム? に気付くと「スラーなの。お帰りなの」と言った。
スライム? は嬉しそうに跳ねている。
「お嬢ちゃんが、こいつの飼い主のサイキックなのか?」
「? スズはスズなの。コロポックルなの」
サイキックって言うのが通じていないのだろうか? コロポックル? ファンタジー小説に出てくるマイナーな妖精だったか?
「ねえねえ、スズちゃんは何処から連れて来られたの? 帝国?」
帝国は多種族国家だから一番可能性があるな。コロポックルは聞いた事が無いが・・・
「てーこく? 知らないなの。スズは何処から運ばれて来て、しょーこくってところで売られたなの」
しょーこく? ウルスラ商国か? 金さえあれば何でも手に入ると言われる商人の国だな。
「スズを買った人が襲われたと思ったら、ここに連れて来られたなの」
「何処の国で生まれたとかわからないのか?」
「知らないなの。ずっとスラーと一緒だったなの」
「ここにいると危険なんだが俺達と一緒に来る気はあるか?」
ポヨンポヨン
「スラーがついて行けって言っているから一緒に行くなの」
・・・なんか子供を騙しているような気がする。
このケージは単なる檻みたいだし邪魔だな。
{金属操作}で簡単にケージを壊してスズを助け出す。
スズを肩に乗せてロビーに戻った。
「お兄さん。お兄さんは何なの?」
お兄さん?
「俺はレンフォード・クロスロード。レンフォードでもレンでも好きに呼んでくれ。こっちはサイコ。あっちのエルフがリーフレットだ」
「ボクはサイコだよ~」
「私はリーフレット・グリンと言います。家名は嫌いですのでグリンは止めて下さいね」
「スズはスズなの。こっちはスラーなの」
「あのスズさん、スラーさんは何なのですか?」
「?」スズは首を傾げている。わからないらしい。
「まあ、話は後でいくらでも出来る。先ずは脱出するぞ」
「わかりました」、「らじゃ~」、ポヨンポヨン、「?」
スズはわかっていないな。
俺達は昇降装置に乗って上層へ向かったのだった。
出来れば誤字脱字報告お願いします。m(_ _)m
ちなみに句読点の使い方が下手な自覚あり
ストーリーは作れるけど文章が作れない自分だと実感中・・・




