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未知との遭遇

人物の描写が全く無かったので1話から修正


書きたくなって書いてみました。

TRPGが趣味の一個人です。

不定期更新の予定?


私のシナリオの作り方はキャラクターとプレイヤーの性格を元に、このキャラならこう動くと考えるものです。

ですのでキャラとの乖離が大きくなるとエタり易いと自覚がありますので期待しないでお読みください。


以下、好きな作者さんを上げておきます

高千穂先生・笹本先生・安芸先生・リュート先生

 壁面の穴を抜けるとそこは、黒一色の壁に覆われた、異常な空間だった。広い部屋の中央に装置らしきものが置かれている。

 また、あの壁面パネルか。気が滅入らないのだろうか?


 装置に接近してみると、生命維持カプセルらしきものが組み込まれている。その内部には人影が見えた。

「なんだこれは?」

 生命維持カプセルにしては、ごちゃごちゃと、別の装置らしきものも付け加えられており、別のものに見える。

「生命維持カプセルでは・・・なさそうですね?」データベース的なリーフレットでも、知らない装置のようだ。

 内部の人影はボディを身につけた女性のようだ。紫の長い髪が、カプセル内部の溶液に漂っている。古典のホラームービーに倣うなら、すでに亡くなっていて、保存液に浸かっている状態だろう。

「これは生きているのか? まさか、行方不明のサイキックの誰かじゃないだろうな」

 つい、手を伸ばし装置にふれた瞬間、その女の目がカッと開かれた、赤く光る(・・・・)その目が・・・

 慌てて飛び退き、ジャベリンを抜き放とうとしたが、かろうじて止める事が出来た。

 俺が冷や汗流すと、汗を感知したバルキリーの生命維持装置が働いて汗を処理する。

ヒューム(人間)ではなさそうですね。ヒュームの目は光を放ちません」

「絶対に違うだろうな。こいつの瞳を見たら恐怖が襲ってきた。精神防壁に意識を回したら、それが和らいだから何らかの超能力だろう」

 しかし、そいつの動きは目で俺を追うだけでそれ以上は何もない。

 そいつはパチパチと合図するように瞬きをする。

「敵意はないのか? だが何かの能力を向けてきたよな?」しかし、思い返すと精神波を感じていない。

「いえ、私が感じたのは、|レンフォードさんの精神波・・・・・・・・・・・・です」

「なんだと? 俺は何も使っていないぞ」

「すいません。精神波のようなもの(・・・・・・・・・)でした」

 つまり精神波ではないってことか・・・


「しかし、他に動きがないな?」

「レンフォードさんがこうやって触った途端に、起きたのでしたね」ペタペタと装置に触るリーフレット。

 止めたいところだが、俺もやったから偉そうなことは言えない。

「レンフォードさん、この装置に触ったら精神波を流し込まれる感覚がします」

「します、じゃないだろう。すぐに手を離せ!」

 俺が焦って、リーフレットの手を掴もうとするともう片手で制止してくる。

「害意は無いそうです。レンフォードさんも触ってみてください」

 害意はないだと? {思念伝達}か・・・念話だけではなく読心も出来る!?

「早く手を話せ。心を読まれるぞ」

研究所(・・・)の関係者ではないのなら、条件次第で手を貸すと言っています」

 既に読まれているだろう、それ・・・ お前、たまに俺の言うことを流すよな・・・

 内心、溜め息をつきながら俺も触ってみる。確かに、強い精神波を流されたがすぐに弱まった。

『初めまして。キミ達には(・・・・・)、害意は無いよ~。心配しなくても今は(・・)ボクの能力は弱まっているから、キミ達が、漏らさなければ(・・・・・・・)、会話するのと一緒だよ~』と軽い口調? で念話を送ってきた。

 逆に言えば、精神防壁で防がないと読み放題ってことじゃないのか?

『キミ達の、精神防壁はかなり強いから大丈夫~』

 おい・・・今のは俺の考えを読んだからか? それとも偶然か?

『・・・キミ達には(・・・・・)名前があるよね。教えてくれるかな?』

『リーフレット・クリステラ・グリンです』

『クリステラちゃんか~』

 クリステラ? 以前見た、リーフレットのサインはリーフレット・C・グリンだったな。

『あれ? ちょっと? ボクでも引きそうな呪詛みたいな感情は止めて~』

 そういえば家名も嫌いと言っていたな。

『~~~その呼び方は止めてください。念話に慣れていないので余計なところまで伝わってしまったようですね』

『ゴメンゴメン、リーフちゃんだね。そっちのカレは?』

 ちっ、既にリーフレットが名乗ってしまったからな。しかし、リーフちゃん呼びは良いのか? エルフのリーフレットの方が年上だろうに。

『レンフォード・クロスロードだ』俺は精神防壁を意識して(・・・・・・・・・)答えた。

『ふーん、レンくんね~』

『それで、お前は何者なんだ?』

『ボク? ボクは人殺しのバケモノだよ』

『いや、名前を聞いたんだが?』

『あれ? スルー? ここは「なんだって~!」って言うところだよね?』

『俺だって仕事柄、人を殺したことはあるからな』海賊は人じゃないが。

『それで、貴方の名前はなんというのですか?』

『名前? ないよ。この研究所ではPV-001とか加工機としか呼ばれていないし』加工機? 何の加工だ?

『それで条件とは?』リーフレット先に聞くことがあるだろう? お前、興味の無いことは流すよな。

『この装置からボクを解放して』

『お前、人殺しのバケモノと名乗っておいて解放されると思うか?』

『んー? ボクならしないかな。でもキミ達はこの研究所や行方不明のサイキックについて知りたいんだよね? ボクなら、いろいろ詳しいよ。大丈夫、キミ達は(・・・・)攻撃したりしないよ~』

 こいつ、どこまで俺達の心を読んだ? 何処まで知られているのかわからなくてやりずらい。

『なるほどそうなのですね。ですが、貴方は既に約束を破っていますので、信じられません』リーフレットは何を言っている?

『えっ、破った? ボクが? 何を?』

『一般的に、勝手に心を読むのは害を与えたに該当します。特に共和国では(・・・・・)重罪ですね』

 言われてみればその通りだな。通常、精神防壁があれば、記憶を完全に読むのは難しい。その為、表層意識だけなら、共和国以外では罪に問われにくいがここは共和国だな。

『あれ? ちょっと待って・・・うわ~、本当にそうなんだ。ゴメンね~』ん? また俺達の記憶を読んだのか?

 いや、俺には念話程度の精神波しか流されていない。リーフレットに目配せすると首を振られた。リーフレットでもないのか?

『えっと、もうしないから許してくれないかな~』

『信じられる根拠がありません』リーフレットきついな・・・

『でも、研究所の人間じゃないと調べないと話しかけられなかったし・・・』

 そういえば、こいつキミ達には(・・・・・)とか限定していたな。こいつに対しての呼び名に悪意があるし、ここに思うところがありそうだ。

『この研究所に、恨みでもあるのか?』

『あるよ~大ありだよ~。ボクが自由なら手の届くところの研究員は、全員殺すね~』

 この研究所について知らないが、全員殺すと言っているのを解放するのも・・・

『理由を教えていただけますか?』

『うーん、理由=研究所の秘密だし、言ったら絶対に解放してもらえないと思うし~』

 サイキックの行方不明の件も、知っていると言っていたよな。どんどん嫌な予感が膨らむんだが・・・

『わかった! 条件を変えるよ。ボクに名前を付けて。その名前に誓えば、破れないから』

 ファンタジーの悪魔でもあるまいし・・・

『名前に誓えば破れないって何なんだ、お前?』

『ボクはね、サイキックヴァンパイア。生物の生命力を啜る人外だよ~』ヴァンパイアってファンタジーの血を吸うモンスターだったか?

『サイキックヴァンパイアとは、どんな種族なんですか?』

『人の変異種(ミュータント)。ボクはヒュームの変異種なんだ。生命力を奪う力を持った、生き物の天敵』

『お前・・・その説明で解放してもらえると思うのか? 普通は無理だぞ』

『だってボクには、記憶はあっても(・・・・・・・)経験はない(・・・・・)んだよ、上手く交渉なんて出来ないよ~』

 記憶に経験? 何を言っている?

『ボクだって、自分の足で歩いてみたり、自分の目で景色を見たりしたいんだよー °・(ノД`)・°・』顔文字みたいなイメージを送るなよ。

『それでどうすればよろしいのですか? クリステラを譲りましょうか?』リーフレットがいきなり譲歩した? ・・・譲歩?

 リーフレットが、一旦、手を外して俺に喋りかける。

「レンフォードさん、すいません。自分の足で歩きたいと言われてしまうと、少しは気持ちがわかってしまうので・・・」

 そう言うとリーフレットは装置に手を当てなおした。

 リーフレットの両脚は義足になってしまっているからな。

『リーフちゃんの要らないものを、押しつけられるのは嫌だよ~。それに誰のものでもない(・・・・・・・・)名前がいいな~』

 いきなり、難易度が上がったぞ。

『どんな名前が欲しいのですか?』

『ボクを一言で表す名前~』

 更に、難易度が上がったぞ。

『サイキックヴァンパイア・・・ヴァンプとかヴァンピーナとかか?』

『絶対に嫌だよ! それって、種族名縮めたりしただけだよね!』一言で表してはいると思うんだが。

『レンフォードさん・・・』

 ・・・そう言うならリーフレットが考えてくれてもいいんだぞ。お前も、要らない名前を押しつけようとしただけだったよな!

『サイキックヴァンパイア・・・サイキックの女? ・・・サイ・・・女の子? ・・・サイコ?』

『サイコ? ボクの名前はサイコ! ヾ(^▽^)ノ』

『ちょっとまて! 今のは無しだ!』

『レンフォードさん・・・』お前もろくな提案してないよな!

『待て! 今、考え直す。だから、お前も考え直せ!』

『サイコ! ボクの名前はサイコだよ~』

 もしかして決定事項になっているのか?

 ・・・しばらくサイコの興奮は治まらなかった。


『えへへへ~』

 もう変更不可能か・・・

『それで、名前を付けたらいろいろ、教えてくださるのでしたね』お前、(リーフレット)サイコの名前を、非難していなかったか? 切り替え早いな。

『うん? ボクの人格も固定されたからいいよ~』

 人格が固定?

 サイコは目を閉じて語り始めた。

『え~とね。この研究所は超能力を研究しているんだ。目的は、超能力を武器や兵器に利用すること。今は、ルーンをメインに研究しているよ。ルーンは、サイキックから超能力を奪い取ってウィスプ結晶に込めたものなんだ』

 奪い取った?

『待て、超能力を奪われたサイキックはどうなった?』

『みんな死んだよ。ボクが殺した』

『待ってください。貴方が殺したと言うのはいったい?』

『ボクの複合能力は{超能力奪取}、サイキックからその命と超能力を奪い取る能力だよ』


 視界の端でスライム? が崩れ落ちた? 気がする。

『ボクの入れられている装置は、ボクの{超能力奪取}を強制的に発動して制御するためのものなんだ。ボクは、200年間サイキックを殺してきた、自我が薄かったせいもあるけど言い訳はしないよ』

 200年間?

『サイキックの行方不明事件は、数年前からだと聞いているぞ』

『ううん、研究は200年前からだよ。ルーンには数年で自然消滅するって欠陥があって、初期の犠牲者の数はそれ程じゃなかったんだ。年に数十人ってところかな。だけど50年前、ルーンに{精神賦活}の超能力をかけることで、半永久的に使用が可能と判って犠牲者が急増したんだよ』

 50年前? それでも聞いていた話と食い違う。

『当時は、共和国のサイキックを利用したから、外に漏れなかったんだと思うよ。ここ数年は、周辺国の旅行者がメインになってきたせいで証拠隠滅しきれなかったんじゃないかな』

 言われてみれば俺が知っている情報は、帝国からのものだけだ。

 慌てて、リーフレットの表情を窺うと、そこまでの被害者がいるとは思っていなかったようだ。顔色が悪い。

『50年前までは、ルーンと平行して他の研究もしていたんだ。「サイキックの軍事的有効利用」ってね。この装置はその研究から生まれたものだよ』

『まだ、そっちをメインにしてくれれば犠牲者も減ったものを!』

『それも勘違いだよ。そっちは、サイキックの脳髄を摘出して、生体部品に使うって研究だよ』

 巫山戯やがってサイキックを何だと思っていやがる。怒りのあまり思考が漏れたらしい。

『この研究所の人間はサイキックを、同じ人なんて思っていないよ。人ではないミュータントとしか思っていない。ここにいるミュータントはボクだけなのにね』

『サイコさんも被害者なのでは?』

『ううん、言い訳はしないよ。今は強制されているけど、最初は、自我が薄くて、言われるままに能力を使っていたから』

『自我が薄い? そんな風には見えませんが?』どちらかというと濃いよな。

『今のボクになったのはそんなに前じゃないんだ。{超能力奪取}には副作用があって、犠牲者の記憶を記録としてボクに複写するんだ。それらを取捨選択して、ボクになった。名前が欲しかったのは、ボクをボクとして固定したかったからだよ』

 それだとサイコは加害者でもあり、犠牲者そのものでもあるんじゃないのか?

 共和国の法律について聞いたときに、思い出していたのは犠牲者の記憶か・・・

『ボクはね。死なないし、死ねないんだよ。膨大な犠牲者の生命力がボクの中にあるから、頭が潰れても死ねない』

 死ねないか・・・この口ぶりだと死のうとしたことがあるだろう。クソッ、サイコを責める気無くなっていく。

『それで、サイコは解放されたらどうするつもりだ? 復讐か?』

 俺なら殺る。

『ううん。目の前に居たら全員殺すけど、それよりも自由にしたいな~。出来ればルーンを研究所関連に持たせておきたくないけど。残念ながら、持ち出されたものも結構あるんだよね』

 自由か・・・200年間もここに囚われていたんだからな。


 ピ・・・

 ん? 何の音だ?

 プシュウ・・・ゴボゴボ・・・

『あれ~? 排水されているけど・・・リーフちゃん何やってるの~?』

 どうやら、リーフレットがサイコを解放しているようだ。俺も止める気は起きないな。

 でも相談くらいはしてくれてもいいんだぞ。反対するとでも思われたのだろうか?


 排液が終わりサイコが解放された。ゴホ、ゲホ、っと、気管の溶液を吐き出している。

 ボサボサの紫の髪がきわどいところこそ隠してこそいるが、全裸で目のやり場に困る。スタイルはかなり良さそうだったしな。


「え~とあれ~?」いきなりで混乱しているらしい。

 サイコの肉声は初めて聞いた。


 ポヨンポヨン

 サイコにスライム? が体当たりをしている。知り合いの敵討ちのつもりだろうか?

「サイコ、こいつの知り合いを知らないか?」

「この子、何~? 初めて見るけど(・・・・・・・)

「サイコ、最後の犠牲者はいつ頃だ?」

「二月前くらいかな~」なら生きているかもしれない。

「こいつの知り合いもここに連れてこられたはずなんだ」

「それっていつ頃?」

「3日前のはずだ」

「保証は出来ないけど、研究所の技術でルーンを制御するためには、専用の疑似人格がいるんだよ。だから、そのデータ取りに一週間はかかるはずだよ。サイキックの軍事的有効利用は、ルーンの方が維持管理が楽になったからって、計画を凍結されたからそっちの危険も無いしね」

「そこのスライム? には助けられたから、その知り合いも助けてやりたいんだが・・・ サイコもいるし、まいったな・・・」

「レンフォードさん、何か問題でも?」

「大ありだな。ワイバーンは、基本二人乗りだぞ。カーゴに乗ってもらうって手もあるが、水や食料が足りなくなるだろうな」

「あの~、ボクも良いの?」

「当たり前だろう。それとも一人で全面戦争でもする気か?」

「う~ん、あいつらの手に負えないって、ステーション毎吹き飛ばされそうだね~。それにDPフィールドを使われたらボクは無力になっちゃうし』

「あのサイコさん、DPフィールドというのは精神波を吸収する力場のようなもののことですか?」

「そう、それ~、ボクの能力って対生物特化だから、超能力封じられるとどうしようもなくってね~。超能力を使えても物理破壊力はないから、壁すら壊せないし~」

「サイコさんの能力は何なんですか?」

「聞きたいの? 二人なら喜んで喋っちゃうよ~。ボクの能力はサイキックヴァンパイア特有の、{生命奪取}と{精神反射}それに、超能力の{精神攻撃}と{思念伝達}が複合して{超能力奪取}だよ~。基本、全部接触限定なんだ。後、{戦闘予知}もあるよ~」

「{精神反射}ってのはなんだ?」

「本来は、ボクに向けられた恐怖心を、増幅して送り返すんだけど、サイキック相手なら、超能力を増幅して反射出来るよ~。自動だからボクに超能力を向けないでね。危ないから~あっ、これは誓いを破ったことにしないでね~」

 目を見たときのは驚いた俺の恐怖心を反射されたのか。しかし、とことん生物・精神特化だな。

「サイキックヴァンパイアは、サイコさんだけなのですか?」

「違うよ~、ボクが知っているのは、200年前だけど血縁上の父親がいるね」

「って、血縁上の父親ってなんだ?」

「だって~、ボクをここに売った男だし、血が繋がっていることしか関係ないよ。それに生命の実を(・・・・・)作るために、ボクを産ませた怪物だし、生きとし生けるものの天敵だと思うな」

 生命の実? また違う名称が出てきたぞ。

「あのサイコさん、生命の実とはなんですか?」

「{生命奪取}で奪った生命力を、ウィスプ結晶に込めたものだよ。それを、権力者にばら撒いて取り入っているみたい。おかしいよね、お金も権力も(・・・・・・)いるはず無いのに」

「別に不思議でもないんじゃないか? 好き勝手生きるのにもはいるだろう?」

「え~、ボクも食事はしてみたいけど、なくても別に困らないよ~」

 なるほど、全く人とは違うんだな。確認しておかないとまずいか・・・

「なあ、サイコ、お前って誰かの生命力を奪わないと生きていけないのか?」

「ん~ん~、研究所の連中が勘違いしていたから、蓄えは十分過ぎるほどあるし、ボクの身体も食事から生命力を作れるよ~」

「勘違いだと?」

「ルーンに、生命力も込めていると思ってたみたい。超能力は、精神に紐付いているから関係ないのに。まあ、ボクも自分で理解した頃には、研究所に協力する気なんて失せてたから言う気もなかったし」

 つまり、本来なら生命の実とルーンを両方同時に作れたのか。

「そういえば、生命の実はどんな効果があるのですか?」

「怪我、病気、毒からの回復力の増強、込められた寿命の(・・・)十分の一の間の加齢の停止だよ~」

 ・・・それまずくないか?

「なあ、それって需要が増えることがあっても減ることは少ないよな?」

「? どういうことです、レンフォードさん?」

「寿命でほとんど死なないのなら、顧客が増えた分だけ需要も増える。減ることは少ないだろう」

 ちょっと待てよ。サイコはルーンしか作っていない。じゃあ、生命の実の材料は? まさか、ルーンとは別カウントの被害者がいるのか?

「なあ、サイコ、生命の実の材料は? それにもしかして、長命種の方が材料として優れているとか言わないよな?」

「言うよ。ボクの記憶によると、サイキックと一緒に攫われたエルフとか、別にされていたし」

 この周辺国で、エルフがいるのは帝国と王国、特に、王国の貴族に多い。

「そういえば、王国の貴族が事故や海賊に襲われて死亡したと、いくつか聞いたことがあります」

 貴族だから話題になっているとしたら、一般人を含めたらどれだけの犠牲者がいるんだ? それに、帝国にだってエルフ以外の長命種はいるんだぞ。

「ヤバいな。何としてでも依頼主に報告する必要が出てきたぞ。王国は気付いていないのか?」

「・・・私がこちら(共和国)に来るまでには、問題になっていなかった可能性が高いです。その・・・私の知人ですが、情報局局長をしていまして、守秘義務で教えないことはあっても、わざわざ船の手配をするはずはありません」

 情報局局長かよ! しかし、リーフレットの能力なら囮に使うような、勿体ないことはしないだろう。逆に、事故でも装って国外への旅行を妨害しそうなレベルだ。ルーンを作れるサイコをここに残して置くわけにはいかないし、リーフレットやスライム? の知り合いも見捨てるなんて論外だ。

「クソっ、他にも捕まっている人がいるかもしれない。ワイバーン1機じゃどうしようもないな」

 リーフレットが片手を上げた。

「あの、レンフォードさん、港の整備ドックに2隻、ハンガーに2隻の宇宙船があります。それで脱出するのはいかがでしょう?」

 確かにそれも一つの手だな。船によってはワイバーンを捨てていくことになるが仕方がないか・・・

「そうだな。だが、捕まっている人達はどうするか・・・」

「助けるのではないのですか?」

「いや、今すぐ助けに行くべきか? ってことだ」

「ボクはお勧めしないかな。その人はまだ時間があるだろうし、船に問題があったら詰んじゃうよ~」

 一理あるな。そもそもサイコがいなければルーンを作れない。最悪、連れて逃げるか。

「なら、リーフレット、先に船を確認するぞ」

「ねえ、ボクは~?」

 装置に戻すのも気まずいが、侵入者がいたことに気付かれるのも・・・

「サイコが動き回っていて、バレないのか?」

「装置の状態は欺瞞してありますが大丈夫でしょう」

「夜時間の間なら動き回っても大丈夫~。あいつら時間外労働なんてしないから」

 やっていることは超絶ブラックなのに自分達はホワイトなのか・・・

「なら、朝時間までに船を見繕っておくぞ。朝までに逃げ出せれば良いだろう。の前にだ、サイコ服は無いのか?」

 さっきから全裸でいる。視界に入れないのも面倒なんだぞ。

「あるわけないよ~」

「私の上着で何とか・・・」

 身長はリーフレットが30cmは高い。スタイルはノーコメントだ。俺はバルキリーを装着していて貸せる訳がない。ワイバーンに戻れば俺の服もあることはあるが面倒だ。しかも、俺の身長とほぼ差がない・・・

 リーフレットの上着だけ貸し出してもらって何とかした。正直、目のやり場に困る・・・俺の索敵は視覚重視なんだよな。

「港に何かあるかもしれません」

 本当にあって欲しい・・・


 俺達は、サイコも連れて港に区画に戻るのだった。

 捜索の結果、薄汚れた作業着が見つかったとだけ行っておく。


 さて、船を見に行くぞ。


「問題、無いといいね~」

「何か言ったか?」サイコが何か呟いた気がした。

出来れば誤字脱字報告お願いします。m(_ _)m

ちなみに句読点の使い方が下手な自覚あり


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