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王国への出航

防御装置について追記


書きたくなって書いてみました。

TRPGが趣味の一個人です。


私のシナリオの作り方はキャラクターとプレイヤーの性格を元に、このキャラならこう動くと考えるものです。

ですのでキャラとの乖離が大きくなるとエタり易いと自覚がありますので期待しないでお読みください。


以下、好きな作者さんを上げておきます

高千穂先生・笹本先生・安芸先生・リュート先生

 ワイバーンの後部座席に、リーフレットを座らせて出航準備を進める

 多少は眠れたと思う。


 宇宙服を兼ねたバルキリーも着用する。

「リーフレットも予備のノーマルスーツがあるから着ておいてくれ。アレルギーは大丈夫か?」

「無理です。自分で購入したミスリル皮膜の簡易スーツがありますので、こちらを着ておきます」

 リーフレットが持ち出してきたのは生命維持装置も最低限な簡易スーツか。純ミスリルを使った特注品だろう。いざとなればバルキリーの生命維持装置で補助するしかないな。

 やはり、金属アレルギーにせいで市販の宇宙服は使えないのか。

「それで構わないから着ておいてくれ」

「はい、わかりました」


 座席に着いて、ワイバーンの中を見回したリーフレットが突然聞いた。

「そういえば、レンフォードさんが見習いハンターというのも嘘ですよね? 対人の護衛の経験もあるようでしたし」

 別に今更隠す気も必要もないが、他に気にする事が(全裸)あっただろうが!


「ああ、俺の本当のライセンスならブロンズだ。見習いハンターからの正規ハンターへの昇格制度ってのがあってな。条件を満たせば見習いで稼いだ功績ポイントを引き継いで正規ハンターになれる。昇格すれば未成年でも、立場は成人扱いになるしな。まあ、成人して正規ハンターに登録し直す方が早くて楽だから使われていない制度だ」

「ハンターのランクは下から未成年者用の見習い・ウッド・カッパー・アイアン・ブロンズ・シルバー・ゴールド・プラチナで、ランクアップにはハンターギルドへの功績ポイントが必要なんだが、強いだけでは功績ポイントがもらえないぞ。見習いからの昇格には取得から六年間の活動実績が必要で、更には最低でもアイアンになれる功績ポイントの蓄積もいる。見習いだとチーム内での功績ポイントの分配が少なくなるから難しいな」

 途中、二年程あやしい時期があったが、前例のおかげで認められた。

「レンフォードさんは優秀だったんですね」

「いや違うぞ。俺の場合は、探索者チームでメカニックの責任者扱いに認定されたから(・・・・・・・)功績ポイントが多かっただけだ。」

 ガキの頃から経験だけが多いからな。


「よし、出航申請完了。ワイバーン出航する」

 リーフレットに声をかけて、オースティン中継ステーションから出航したのであった。

 ステーションの管制宙域を抜けた所で、超空間跳躍の規定速度まで加速した。

 リーフレットにわかりやすく声に出す。

「規定速度に到達、超空間装置起動、目標座標設定、超空間トンネル生成、目標座標のスキャン終了、障害物なし、長距離跳躍!」


 超空間跳躍というのは距離という概念がない空間に、円筒状のトンネルを作り上げてそこを通り抜けて一瞬で長距離を移動する技術だ。

 距離の概念が無いなら、同じエネルギー消費で遥か遠くまで自由に移動できそうだと思うだろうが、トンネルを作るためのエネルギー消費が距離に比例する。

 俺は目標までのトンネルをまず作って、それを超空間に押し込んで、そこを通るから距離に消費が比例するんだと思うことにしている。

 トンネルって言うのも入り口と出口を繋いでいるからそう呼ばれているだけだぞ。

 ちなみに、トンネル無しで行けば問題ないと考えた先人もいるようだが等しく行方不明だ。なんでも距離の概念が無いのだから、超空間の中でいくらスラスター噴かそうと何処にも着かないからだそうだ。

 質量体の傍では使えないとか条件も多い。質量体からの距離に関係して開ける出入り口の大きさも変わる。

 超空間跳躍可能な距離は、搭載している超空間装置のコアの性能に依存している。

 俺のワイバーンも残念ながら星間戦闘機なりの性能だな。


 通信が通る程度の窓を開けて維持する超空間通信という技術もあって、超空間装置は兼用だ。これを使って星間国家内でステーション・コロニーに中継させてネットワークを形成している。

 国外に通信ともなると検閲などが普通に行われている。必ず国境ステーションで中継するから検閲し易いのだろう。

 船に出力があれば、超遠距離の超空間通信も可能だが遠ければ遠いだけ誤差が出る。誤差で窓が通信先と離れすぎていれば、通信が届くのにかなりの時間がかかるから普通は使えない。

 だから、お互いに移動した船同士の超空間通信は難しく、近くのステーションなどを経由してつなぐ訳だ。ステーションならほとんど動かないし、座標の自動補正もかけられる。船からの超空間通信は船を停めて、現在座標を計算して割り出さないと行えない。そこがオペレーターの腕とも言える。

 跳躍前に目的座標をスキャンするのも、出た途端に何かにぶつからないように安全確認をしているためだ。直接、質量体の中に出ることは無くても至近距離には存在している可能性はあるからな。


「超空間跳躍終了。超空間装置の残量20%、再充填開始」

 20%残すのは危険があったときに緊急で短距離跳躍を行うためだ。


「さて、しばらくは慣性飛行で再充填待ちだな」俺は操縦席から立ち上がりながら言う。

「移動中はネットワークにも接続出来ませんし、退屈です」リーフレットも立ち上がる。

「以前、スーパー電脳を船に搭載、座標をリアルタイムで計算してネットワークに繋ぎ続けるってアイディアがあったな」

「船の移動、宇宙風、惑星の重力影響など複雑過ぎてスーパー電脳でも無理だったそうです。帝国の秘匿技術の、超空間中継衛星の利用許可を手に入れる方が実現性がありそうです」

 いや無理だろ、それは。

「そもそも、本当にあるのかあれは?」

「ありますよ。会社に勤務時代に使った事があります」さらっと言いやがって

「会社って何処の大企業だよ?」

「アーカード銀河帝国に本社がある、リアル安全保障会社のイスカル王国支部の技術開発部門に勤めていました」

「通信・セキュリティ関係の大企業じゃないか」

 あそこの技術開発にいたのなら稼いでいたんだろうな。

「流石に今は使えないんだよな?」

「無理ですね。専用の認証装置が必須です」残念そうに言っている


「そういえば、レンフォードさん話は変わりますが、施術費などの諸々で一千万クレジットでいかがでしょう?」

「・・・おい、カスタムは出来ないが新造の中型戦闘艦が買える金額なんだが? いくらなんでも高すぎだ」

 お前の金銭感覚大丈夫か?

「私はそれだけの価値があると感じました。レンフォードさんの超能力の希少性もあります。本来なら、固定部品の材質変更なんて再手術が必要なものですよ。それにこの船もそのぐらいの金額でしょう。驚くほどではないのでは?」

 それでも高すぎると感じるんだが

「この船ならその十分の一もかかっていないぞ」

「嘘ですよね? 電脳も高性能ですし、スラスターも交換してありますよね。BF反応炉も出力が高そうです」

 電脳はわかるが他の船関係の部品にも妙に詳しくないか? 特に、反応炉は言及されたくないな。

「本体はボロボロの中古品、他もジャンク品とかをレストアしただけだ」

「そんな状態だったようには見えませんが? 掘り出し物というレベルにはおさまりません」

 問題ない方に誘導しておくか。

「俺の超能力の{粒子操作}が理由だよ。回路がいかれていては無理だが、フレームや機構などは材料さえあればどうとでもなる」

「ここで何か言ったら怒られそうですね」

 リサイクルでもやれと言わないだけありがたい。でも言っているのとほぼ同じだと思うぞ。


 そろそろ充填も終わったかとリーフレットと操縦席に戻る。

 ピーピー、超空間跳躍反応?

 航路を飛んでいるんだから珍しくはないはずだが嫌な感じだ。

 船籍は中型戦闘艦だ。チームアウラベア?


 通信の呼び出しがかかる。何様だ?

 通信モニターに映ったのはゴンザだった。

「こちら星間戦闘機ワイバーン ハンターのレンフォードだ」

「こちらははチームアウラベアのリーダー ゴーザだ」

 ゴンザじゃ無かったのか。

「それで何か用でもあるのか? わざわざ、通信まで入れやがって」

「何、世の中なめているニュービを教育してやろうと思ってな」ニヤリとゴーザが笑う


 ビービービー、ロックオン反応!?

「正気か? こっちはギルドを通して受けた依頼遂行中だぞ。海賊にでもなったのかよ」

「依頼? 依頼ねー、受理されてりゃいいな。それに通報してみたらどうだ?」ゴーザはニヤニヤ笑っていやがる。

 まずい! スラスターを噴かして緊急回避を行う

 ワイバーンのいた座標をレーザーが突き抜ける

「おお、良く避けたな」

 野郎ふざけやがって!


 ブツンと通信を切断して、簡易コンテナをパージ。スラスター全開で回避運動を開始する。後ろから、リーフレットのうめき声がする。

 戦闘機動に耐えろってのは無理があるな。ここは逃げの一手しかなさそうだ。

 あいつの船は跳んできばかりだ。なら、すぐには跳べない。こっちの充填は終わっている。

「超空間跳躍!」

 長距離跳躍を行い、逃げ出した。

 超空間跳躍終了、超空間装置残量20%


「悪い、リーフレット身体は大丈夫か?」

 リーフレットの顔色は多少悪いな。

「はい、なんとか。それでどうした」リーフレットの言葉の途中で、ピーピーとセンサーが鳴り響く。

「またセンサーに反応だと? ゴーザなら早すぎる!」

「超空間跳躍反応小型艦1、船籍確認、海賊船だと! このタイミングで!」

 しかし、1隻だけならいける。俺はワイバーンを敵艦目指して突っ込ませようとした。


 ピーピー

「更に1隻! 待ち伏せのために伏せていたのか。ゴーザの野郎、海賊とグルか!」

「あのレンフォードさんグルというのは?」

「星間戦闘機の超空間装置の性能なんて、たかがしれている。ゴーザの船からの逃げようとすれば、おおよその跳躍距離は推測出来るから、ばらけて待ち構えていたんだ。それ自体が共謀しているって証だろう。あいつはなにが目的だ? 金にしてはワイバーンを襲ってどうする」

 金目当てならリーフレットは狙い目なのか? 高級店で飯も食ったし。


 ピーピー

「3隻目! 何隻いるんだ? リーフレット悪いが耐えてくれ。先ずは、最初の1隻をすれ違いざまに落とす」

 ビービービー ロックオン警報、誘導ミサイルか。

「くっ」リーフレット悪いが耐えてくれよ

「そんなものがワイバーンに当たるものかよ! 正対しているのに誘導ミサイルなんて意味がない!」

 正面から直撃したらあるけどな。

 チャフをばら撒きながら突っ込む。ミサイルの弾幕をすり抜けざまに、パルスレーザーを撃ち込むが、敵艦のエナジーシールドを消耗させるだけで抜ける様子がない

「シールドが硬い! なら虎の子だ、持ってけ!」翼の大型ミサイルを2発発射、同時に機体をひねって回避行動を行う。

 敵艦からのレーザーも避けきってみせた。

 ドーンと、敵艦に爆発が起こる。シールドを抜けて1発直後したが、せいぜい中破か。

「リーフレット逃げるぞ。あいつら海賊じゃない」落とすと言ったのに悪いな。


エナジーシールドはBFエナジーを利用した、船体を卵状に包む防御装置だ。

 専用コンデンサのBFエナジーに、一括で変調をかけて一方向からの物理的干渉を防ぐ事が出来る万能なシールドで、一括で変調したBFエナジーの量が防御力=硬さになる。一方向=内部からは攻撃可能というバリアだな。

 欠点としてはBFエナジーの変調に一定の時間がかかるので、充填と合わせてタイムラグがあることだ。

 そのため2基のコンデンサを交互に使うのが普通で、交互に使うことでタイムラグを減らしている。

 ただし、防御力より貫通力の高い攻撃を受けると貫通することがあるし、大ダメージを受けてコンデンサの充填分が無くなると消失する。

 実戦では2基の使い分けが問われる防御装置だ。



 俺はワイバーンのBF反応炉の出力を通常を越えて上昇させた、そのBFエナジーを強制的に超空間装置に流し込む。

「海賊ではないってどういう意味ですか?」

「海賊が軍用規格の同型艦を3隻も揃えて使うわけがない。2隻は回り込もうとしているし、正規の訓練を受けている動きだ。ワイバーン1機じゃどうにもならない」

 大型ミサイルの残弾2


 ビービービー ロックオン警報か

 しかし間に合った、超空間装置残量100%、長距離跳躍開始

 跳躍終了、超空間装置の残量20%、続けて再充填


 ピーピー

 そりゃあ追ってくるだろうな。だがワイバーンのBF反応炉は特別なんだよ!

 3隻がそれぞれに跳躍して追ってくる。こっちの逃げ切りだ!

 超空間装置充填100%、長距離跳躍開始。

 跳躍終了、超空間装置の残量20%、続けて再充填、近くの小惑星帯を探す。

 超空間装置のコアの発熱がひどい、限界が近いな。

「レンフォードさん逃げ切れたのでしょうか?」

「いや、超空間装置の充填が終われば追ってくるだろうな。その前に、こっちが超空間跳躍してしまえば航跡はたどりにくい。とはいえ、次でワイバーンの超空間装置のコアがいかれるな」

「あの、レンフォードさんそれは大変まずいのでは?」眉をひそめるリーフレット

「心配しなくても、こんなこともあろうかと予備がある」

「はい? 予備を用意しておく物ではないはずですが?」あるものはあるんだよ。

「超空間装置のコアの交換と装置の修理でしばらくかかる。隠れてやり過ごすしか無いな。再充填完了、跳ぶぞ」

 超空間装置充填80% 長距離跳躍開始、目標地点小惑星帯付近

 跳躍終了、超空間装置異常加熱、超空間装置緊急停止、BF反応炉通常出力に低下


 過剰なBFエナジーを喰わせる超空間装置がいかれたから、BF反応炉の出力を落とさないと漏洩を起こしかねない。


 ブーブーブー

「今度は何ですか?」

「超空間装置がぶっ壊れた警報だな。このまま小惑星帯に入り込んで隠れるぞ」

 ワイバーンを小惑星帯に向けて航行させる。うるさいから警報をオフにする。

「レンフォードさんは落ち着いていますね」お前もな。

「まあ、大気圏突入中に船に穴が空いて脱出カプセルで飛び出すよりは余裕だろう?」

 ちょうど良さそうな小惑星にアンカーを打ち込み、ワイバーンを張りつかせる。ここなら簡単には発見されないはずだ。

「比較にならないと思います」


「これで、しばらくは待機するしかないな。超空間装置の被害を確認してくる」

 そう言って俺は機体後部の超空間装置を見に行った。

 危なかったな。流石に装置が回路ごと、コアの異常加熱で融解していたら終わりだった。

 俺はコアを掴んで取り外した。バルキリーの腕部にも高熱によるダメージが入ったが、取り外す事を優先させる。コアを念動で動かせれば火傷もしなかったが・・・

 床に放り出したコアに冷却剤を吹き付けて冷やしておく。床が溶けても困るからな。

 後は、装置が冷えるまで待っておこう。装置に冷却剤をかけて、これ以上ダメージを与える訳にもいかない。

 俺は火傷の治療もすませてから、コックピットに戻る


「冷めないと、修理が始められないから待機だな。修理には丸一日かかると思う」

「わかりました。本当に大丈夫なのですよね?」鼻をならすような動きをして、首を傾げるリーフレット。

「あちらさんは、ワイバーンの連続跳躍を見て性能を勘違いするだろうから、そうそう見つからないはずだ」

「いえ、そちらもですが修理は?」流石のリーフレットも心配なのか?

「この船の管理電脳のデータからですと、ダメージが深刻ですよね。それに焦げ臭くないですか?」

 違ったな。しっかりデータを確認したからこそか。それに臭いか、エルフには{五感強化}もあったな。

「心配ない。以前にも、同程度の状態から直しているからな」

 リーフレットは深呼吸してから「レンフォードさんを信じます」と言ってくれた。

「それでだな、発見を避けるためにBF反応炉の出力を下げる必要がある。艦内の生命維持が最低限になるから、かなり冷えると思うが、毛布を被っておいてもらうしかない。大丈夫か?」

「それが必要でしたら」

 センサー系をパッシブに。BF反応炉の出力を最低に設定

 リーフレットは大人しく毛布を被って座ってくれている。


 ピーピー

 パッシブセンサーに反応・・・奴らか?

 センサーの反応を確認すると、ワイバーンの感知距離ギリギリに敵艦を1隻発見した。少しずつ近づいてくるが、わかっている動きではなさそうだ。

 意味も無く二人で息を潜めていたが、こちらには気づかずに通り過ぎてくれそうだ。

 すると、リーフレットが携帯電脳を船の管理電脳に接続して何か始めた。

「どうかしたのか?」

「あの船が気になりまして、データを確認しようかと」

「この距離じゃパッシブ状態のセンサーではろくなデータは取れないだろう」

「ですから、私の携帯で解析すればと思いまして」


 敵艦はやはりこちらには気づかなかったようで、通り過ぎて行ってくれた。


 リーフレットがデータが見せてきて言った。

「レンフォードさんまずい事が解ったのですが」表情は落ち着いているから、それ程、重要なことではなさそうだ。

「この小型戦闘艦、偽装されていますが共和国の星系駐留軍の正式採用艦です」

 何でそんなことがわかるんだ? ・・・いやまて、大問題だろうそれは、そういうのはそれらしい表情で言ってくれ!

「こちらに来る寸前に、王国の知人に頼まれてデータを解析して戦闘艦のスペックを調べ上げるというバイトをしました。その時の共和国の艦艇とデータがかなり一致しています。内部構造はほぼ同一ですね」

 バイトで引き受ける事じゃないだろうに。その知人も何者だよ・・・。

「レンフォードさん、急いで超空間装置を修理してもらって良いでしょうか? 超空間通信を使って情報を集めないと動きようがないと思います。通報も必要ですよね」

 確かにそうだな。

「了解、大至急修理する。リーフレットは寒いかもしれないから、我慢して俺の寝袋と毛布を使って休んでいてくれ」

「わかりました」

 リーフレットが休んでいるのを確認して、俺は修理に向かう。Gで問題になるほどのダメージは無かったようだ。


 俺は多少痛む火傷のを無視して、修理を続ける。この程度の痛みには慣れている。

 途中で、敵艦が来ないと判断して、BF反応炉の出力は通常に戻した。

 休憩を挟みながら半日程で修理を終わらせる。修理時間に余裕を見過ぎたか。

 超空間装置に診断プログラムを走らせながら、コックピットに戻った。

「後は、診断プログラムで問題が出なければ修理完了だ。」

「それでは、通報してから国境ステーションまでたどり着けば襲撃は終わりますね」

 安心しているリーフレットには悪いんだが。

「考えていたんだが、そんなに簡単な話じゃないかもしれない」

 振り向くリーフレット。

「共和国そのものが敵って可能性が出てきた。あくまで最悪ならだが」

「どうしてそうなるのですか?」

「まずゴーザの通信だが、口ぶりからして通報をもみ消せると考えているんだろう。オースティンだけじゃなくてな」

 あいつはポロポロ情報をこぼしてくれていた。

「次に待ち伏せされた事だが、オースティンのギルド支部に出した送迎依頼から予定が漏れたと思う。依頼が受理されていないようなことも言っていたから支部そのものがグルだろう」

 ギルドのシステムをいじっていると思う。

「最後に星系駐留軍も関係しているだろう。正規の訓練を受けていると思われるパイロットのことも考えると、横流しした船とも考えにくい」

 横流し品を海賊が使っているなら、偽装じゃなくて適当な改造でもするからな。それに、あれだけの腕を持っているのならハンターにでも成れるだろう、ドロップアウトする奴は一定数いるが。

「問題は通報がもみ消せるって所だ。この近辺のステーションやコロニーにも通報するだけ無駄だという態度だった。そうなると、オースティンの周囲の星系を支配する議員の関与も考えられる」

 脳筋に自分でそこまで出来る能力はないだろうしな。

「本当に最悪な想定ですね」その気持ちを口調にも出してくれ。

「問題は目的だ。いくらリーフレットが金持ちだとしても、ここまで動かす必要は無いだろう。議員が味方なら、冤罪の一つも着せて奪い取れば良かったはずだ」

「あのそれなのですが・・・実は、私は国際弁護士資格も所持しています。共和国ではそちらの肩書きを使用していました。専門は企業関係ですが、王国から専門の弁護士も呼べますので、冤罪は難しいと思います」

 片手を上げて報告された。お前どんだけだよ。

「目的の話に戻るが、もう一つ考えられるものはあるよな。俺が調べていた事なんだが」

「目的はサイキックと言うことですか?」

「ああ、ちょうどサイキックが二人いて一人は手の届かない所に移動予定。俺がリーフレットを逃がそうとしたのが裏目に出たな」リーフレットに頭を下げる。

「いえ、下手をすれば帰るための船そのものが罠と言うことになっていて、移動中に攫われた可能性があります」

 その通りなんだよな。移動に定期客船を使ったとして、船員が全てグルなら証拠なんて出ない。そもそも、乗っていなかったと改竄出来るだろう。自分の船で移動するから足取りが残りやすいハンターチームが行方不明になり、その調査の過程で他の行方不明者との関連が疑われた訳だからな。

「問題はほぼ状況証拠だけだと言うことだな。俺自身穴だらけだと思うし、出来れば考えすぎだと思いたいんだが、俺の勘は当たりだと言っている」

「レンフォードさんは{予知}もお持ちなのですか?」

「いや、そっち系は持っていないぞ。リーフレットは?」

「私も持っていません」


「レンフォードさんここまできたら、お互いの超能力を教え合いませんか?」

「別に構わないぞ。俺は複合能力の{粒子操作}、内包能力は{金属操作}{念動}{透視}{千里眼}、他には{念動防御}だな。金属・鉱物・結晶体の加工・精錬が出来るだけだ」

「だけでしょうか? 私は複合能力の{電脳投影}、内包能力は{電子操作}{電光}{幽体離脱}{憑依}です。他には{光使い}があります。{電脳投影}は目の前の電脳に自己の精神体を送り込んで操作など出来る能力ですね。もちろん制限や限界は存在します」

 複合能力ってそこそこレアのはずなんだが・・・それに電脳に多少の心得ね。どこがだよ。

「{幽体離脱}? まさか最初のうちにタイミングよく現れたのは、それでつけ回していた訳じゃないよな?」

「いえまさか、{幽体離脱}ですとPSPセンサーに反応しますので、普通に寄港データなどを調べただけです」いえいえとばかりに手を動かしている。

 出来たらやるつもりはあったんじゃないのか?

「それで、これからどうするかが問題なんだが。ワイバーン(星間戦闘機)じゃ補給も無しに国外脱出は無理だな、簡易コンテナごと食料品の予備は投棄してしまった。二つ先のステーション当たりまでが限界だろう。依頼主に報告しようにも検閲されそうだし、そもそも証拠として弱すぎる」

「証拠があればなんとかなるのですか?」

「直接の依頼主はハンターギルド本部のお偉いさんだが、後ろには銀河帝国がいると思っている」

 リーフレットが何やら考え込んでいる。

「それでしたら、オースティン中継ステーションに戻ると言うのはどうでしょうか?」

 本気言っているのか?

「私達は別に指名手配された犯罪者ではありません、寄港してもすぐさまどうこうはされないでしょう。それで証拠を掴む事が出来ればなんとかなりませんか?」

 ・・・悪くはないのか? 長引けば問題が出てきそうではあるが。

「計画の予備として、帝国直通の超空間通信でメールを送りましょう。運が良ければ状況が伝わると思います」

 運が良ければ・・・か。運が悪ければ伝わるのが、数ヶ月後かもしれないが、やらないよりは確率が上がる。

「それなら直通の通信と、検閲にかからない事を祈ってオースティン中継ステーションに外から中継させてみるか」 

「そこでですが、王国の政府関係者の知人にも送ってよろしいでしょうか?」

「一応、守秘義務はあるんだが善意の協力者から漏れるのは仕方がないだろう。特に知らないうちにならな」

 俺は相談なんてされていないぞ。


「それよりも、こんなことに巻き込んで本当にすまない」俺はリーフレットに頭を下げた。

「あそこに向かったのは私の事情です。私が行かなければ、レンフォードさんが証拠を掴んでこんなことになっていなかったかもしれません」とリーフレトも頭を下げてきた。

「お互い頭を下げるのはここまでにしよう。これからはしばらくの間は運命共同体だ。よろしく頼む」

 俺とリーフレットはお互いに手を差し出して握手をした。


 話している間に診断プログラムは終了していた。勿論、超空間装置の修理には問題はなかった。

出来れば誤字脱字報告お願いします。m(_ _)m

ちなみに句読点の使い方が下手な自覚あり

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