タマの感想文 『ジャングルの国のアリス』 メアリー・H・ブラッドリー
『ジャングルの国のアリス』 -メアリー・ヘイスティングズ・ブラッドリー著-
猫又タマ
※メアリー・ヘイスティングズ・ブラッドリーは、ジェイムズ・ティプトリーJr.の母親であり作家で、
この本はジェイムズ・ティプトリーJr.の少女時代を綴った本でもあるのでした。
やあタマだよ!
あたしはね、探偵じゃなければ探検家になりたかったんだ(笑)
この本の著者のメアリー女史は、あたしもみなはらもとても好きな、あの『たったひとつの冴えたやりかた』の作者である、ジェイムズ・ティプトリーJr.女史のお母さんなんだね♪
メアリー母さんは、作家でもあり、旅行家、探検家。そうした職業に付いていたんだね。
この物語は、ティプトリー女史の少女時代、彼女の本名であるアリスを主人公とした、母さんとのアフリカ探検旅行の物語なんだ♪
それもフィクションではない、ドキュメンタリーなんだよ♪
ほんとうにアリス、ティプトリー女史本人が実際に体験した、その記録なんだよ。
凄いね(笑) ほんとうに感心するような物語なんだね。
アリスは、メアリー母さんと同じ探検家の父さんと、知人のエイクリーおじさんのゴリラを捕まえる探検に、メアリー母さんたちと一緒に出かけたんだよ!
あのアフリカにね♪
ツアー観光じゃない、本当の心躍るアフリカ探検なんだよ!
メアリー母さんやアリスたちは、アフリカで、世界で初めて本物のゴリラを見た、白人の女性になったんだってさ♪
メアリー母さんの書いた物語の中で、アリスはワニやカバ、ゾウにもライオンにも出会ったし、その体験を楽しむアリスの姿が書かれているんだ。
でも探検だからね。いろんなことがあるんだよ。
きれいで楽しいことだけじゃない、そんないろいろなことを体験してきたんだね。
メアリー母さんの書いた物語には、そうした、現代の子どもには見せられないと、親たちが眉をひそめて止めてしまうようなことも、時には淡々と書かれているんだ(笑)
ティプトリー女史の子供時代のアリスが、その目で見て、全身で体験してきた姿がね♪
あたしはね、
たったひとつの冴えたやりかたに記された物語の三編、表題の、たったひとつの冴えたやりかたや、グッドナイト、スイートハートや、衝突の物語。
そして、輝くもの天より墜ちの物語の中に出てくる、ハンターたちの様子など。
この物語を読みながら、別の、そこで書かれてきた物語のお話の姿を思い出すんだよ。
そこで生きている人や異星生物や、そのたくさんの生きるものたちの姿をね♪
生々しくも生き生きと書かれるそうした人々や、生きものたちの姿を、このアフリカ探検で見てきたアリス。
このジャングルの国のアリスを読みながら、この時の体験を土台、血肉として、アリスはジェイムズ・ティプトリーJr.として大成していったんだと感じたよ。
ティプトリー女史の中には、ずっと少女のアリスが居て、彼女の物語の中で、子どものアリスに冒険の旅をさせていたんだってね♪
ティプトリー女史の中に流れる、旅への憧れ、旅を目指す焦燥感を思わせる、そうした気持ちは、
あの物語の冒険の時に、培われ育っていったんだとそう思えたんだ。
メアリー母さんたちはもう居ないし、
アリス本人の旅ももう終わりを迎えて久しいけれど、
本を開けば、またアリスの冒険の旅が始まるんだね。
いつでも♪
これはそうした数ある冒険の旅の物語のひとつで、
敬愛するアリス、ティプトリー女史の物語のひとつなんだね。
あたしの好きな、そんな素敵な物語がひとつ増えたよ♪
みなはら、ありがとね♪
この本を見せてくれて。
もっと早く見せてくれてたなら、もっと良かったけどさ(笑)
みんな、良かったら読んでみてね!
-つぶやき-
確かに、もっと早く読んで居たかった物語ですね(●´ω`●)←悪い、猫又。お前の言うとおりだわ(^_^;)
つい最近見て、物語の楽しさ、美味しさを噛みしめています。
最近読んだのに、なぜかとても懐かしい気持ちです。
読んでる途中で、フィクションである物語や童話たち。もりのへなそうるや、エルマーとりゅうや、ガリバー旅行記、小さなバイキングなどや、たくさんの物語、童話、絵本などを、この物語のページをめくりながら想い起こしておりました。
作者のメアリー母さん。
メアリー・ヘイスティングズ・ブラッドリー女史は、オー・ヘンリー賞の受賞者です。←自分その辺りは疎いので詳しくは書けませんし、ピンときていませんがとても凄いことなのでしょうね(^_^;)
受賞者リストの中には、自分でも知っている大家である作家の名が見られるので、メアリー女史が著名な方であり、娘のアリス、ティプトリー女史は、その姿を見て影響を受け、素晴らしい作品を書かれたのかなと感じておりますね(●´ω`●)
今になって知る、この新しい冒険の物語。
世界にはまだまだたくさんの、死ぬまでに読み切れないほどの素晴らしい本があり、
縁があれば、そうした本へと巡り会える、そうしたことをまた教わった気がいたします(*^^*)
好い本に出会うと嬉しくなりますね。
これはそう思える本の一冊でした(●´ω`●)