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しんじつ
「この娘ではありませんでした」
「そのようで」
「まあ、仕方のないことですね」
「しかし、館長、失礼を、ガブリエル様、少女が亡くなられるシーンは、なかなか慣れないものがありますね」
「さっきもいいましたが、仕方ないことです。我々の姫様を探し出すためですから」
「ですが」
「それに、この少女は本当に死んでしまったわけではありません。きっとまたこの図書館に来てくれますよ。また、あの笑顔で」
パタンッ
「さあ、本を閉じましょう。また、可愛らしいお姫様がやってくるまで」