悪役令嬢、買い取ります【恋愛_異世界】
ジャンル:恋愛_異世界
タイトル:悪役令嬢、買い取ります
https://ncode.syosetu.com/n0674in/
◇作品紹介◇
――悪女と名高いルナマリア・アプリコットが、婚約者だった第二王子を魔法で焼き殺してしまったらしい。
錬金術師のジーンは、そんなとんでもないニュースが国中を駆け巡っているなんて全く知らずに平和な日々を過ごしていた。というのも、二十歳の若さで自分の工房を構える彼は、賢者と呼ばれるほど優秀な錬金術師だが、過去の経緯から人との関わりを避けて生活していたのだ。
ある日、ジーンは数名の錬金術師とともに領主の館に呼び出され、第二王子を焼き殺した悪女ルナマリアの現状について説明される。なんと彼女は魔法毒による呪いを受けて髪色がくすみ、目も見えない状態らしい。王家への慰謝料を支払うために身売りをさせたいが、それにはまず呪いを解かなければ話にならないとのことだった。
そんな状況でも気丈に振る舞うルナマリアを見たジーンは、思わず名乗り出る。
「僕が貴女を、買い取ります」
【投稿日】2023/12/17
【URL】https://ncode.syosetu.com/n0674in/
(シリーズの「まさかミケ猫 全ジャンル傑作選集」リンクから全ジャンル踏破企画の全作品を辿れます)
※以下、作品のネタバレを含みます
みなさんこんにちは、面倒くさい性格したキャラほど妙に愛着が生まれてしまうのはどうしてなんでしょうね。まさかミケ猫です。
さて、今回は「恋愛_異世界」という大人気ジャンルへの挑戦となります。みんな好きですよね。私も大好きです。
どのジャンルの作品でも恋愛要素ってわりと重要になってくることが多いと思うのですが、このジャンルはまさにその「恋愛」をド直球でメインテーマに据えた作品群になります。すごく楽しいですよね。
◆発想のきっかけ◆
本作は第二回書き出しコロシアムに出場するための候補作として第一話部分だけ試作していたものを、この全ジャンル踏破企画のために最終話まで仕上げたものになります。
それで、実は本作を書き始めるきっかけになった作品が一つありまして。
●あたしは悪女よ?……いいえ、反省して幸せになれるようです。(もけふにゃ子/三田部 冊藻)
※第十九回書き出し祭り出場作品
この作品の主人公エルダちゃんが、ものすごく良くて。たしかに悪女ではあったんですが、心の底から頑張れ頑張れって応援しながら読んじゃいました。正直に白状すると、第一話だけでボロボロ泣いてしまうほど感情移入してしまったんですよねぇ。
連載はなろう外の某小説投稿サイトですが、既に六話で完結していますので、ぜひ読んでみてください。私はついおすすめレビューまで投下してしまいました。
それで、本作は二次創作とかではないのですが、私なりに「彼女みたいな子を転生させずに救いたいんだよ!」って考えてひたすら試作をしてたんですよ。一万字くらい。それを原案にして本作を書いたので、過去エピソードの流れなんかが悪女とかなり似通ってしまったんですよね。
そんなわけで作者様に事前確認をしたところ、快く「いいよ」って言ってもらえたので、こうして公開にこぎつけたわけです。良かったぁ。
◆こだわりポイント◆
私がジャンルを問わず恋愛要素を書く時に意識しているのは、いかにそのキャラを「面倒くさい男/女」にするかって部分なんですよね。
これは私の癖というだけなので、一般論とかでは全くないです。単純に「まさかミケ猫は面倒くさい奴らがパズルみたいに噛み合って結ばれたカップルが大好物なんだな」とだけ思ってもらえれば大正解です。
ほら、よく恋愛モノだと「ハーレム/逆ハーレムは許せるか」みたいな話題があるじゃないですか。あれに私個人の癖を込めて回答するなら「面倒くさければアリ!」となるわけですね。例をあげるなら、五つ子の嫁候補から一人を選ばなきゃいけない面倒くさい人気作品とかは大好きなやつです。
そんなわけで、本作のジーンは冒頭から面倒くさい男に仕上がってますし、ルナマリアもとことん面倒くさい女です。リリィもベッキーもそれぞれ面倒くさい。だからこそ、そこが彼ら彼女らの大好きなポイントになるわけです。
◆苦労したポイント◆
本作は一度全体を書き終わってから、なんかパンチが弱いなとプロットを部分的に練り直したんですよね。で、後から追加したのが「ベッキー」というキャラクターになります。彼女が参加してくれたおかげで作品に波が生まれて、読み味をだいぶ面白くしてくれたんじゃないかなぁと思ってます。ありがとねベッキー。
というのも、主人公のジーンは引き籠もって静かに暮らしたがるじゃないですか。そうなると、基本的に話し相手がリリィしかいないんです。いや、リリィとの会話は延々と書いてられるんですよ? 日常系作品の長編だったら、そういう感じなのもアリだと思うんですけど……今回のソレではないなぁって。
ベッキーと会話している部分は……もともとは同じ情報をリリィと会話しているシーンだったのですが、もうバッサリ書き換えました。自分が好きだなぁと思って書いてても、推敲モードの自分が「もっと楽しくできるだろ?」と囁くものですから。で、代打をベッキーにお願いしたら、けっこう良いヒットを打ってくれちゃったりして。
基本、推敲モードの自分の話にはちゃんと耳を傾けた方が良いなぁと今回改めて実感しました。また、起稿時の自分が描きたかった癖を潰すことはせず、別のやり方で満たしてあげるのも楽しみながら書いていくコツかなぁと思います。
◆「異世界恋愛」の魅力◆
恋愛ジャンルの魅力といえば、何と言っても「自作でキュンキュンできること」に尽きると思います。今回も私は、自分が生み出したキャラと自分が書いた展開でキュンキュンと悶えておりました。自分で作って自分で盛り上がる。この感情の永久機関は、創作者だけが味わうことの出来るある種の幸福の極みだと思っています。めちゃくちゃ幸せ。
そんな恋愛ジャンルの中でも異世界となると、もう自分が好きな世界を妄想して良いですからね。和風、洋風、中華風、古代風、未来風、好きな舞台を設定してヨシ。そこに自分の癖を込めまくったキャラを自由に置いていいんです。
彼に欠けている部分を彼女が満たす。彼女の傷ついた部分を彼が癒やす。もちろん男同士や女同士でも良いです。宇宙人でも悪魔でも良いです。年の差が何千と離れてても、有機物と無機物の壁があっても、何でもアリです。あとは、彼ら彼女らの恋愛模様を全力で書いて全力で楽しむだけですから。
みなさんはどんな異世界恋愛を書きたいですか?
自分の好きなものを煮詰めて煮詰めて、癖を抽出して、ぜひそうやってバンと傑作を書き出してみてください。そして私にこっそり教えてください。期待して待ってますからね。
★次回予告★
というわけで、今回から次に執筆する作品のジャンルを抽選で選び、フィーリングでタイトルだけ決めて執筆していきたいと思います。
初っ端なので、ぜひ書きやすいジャンルが来て欲しいところ。ルーレット、スタート!
ドゥルルルルルルルルル……。
テンテケテンテン、テンテケテンテン。
ジャン!
●ジャンル→【文芸_コメディ】
なんでえええぇぇぇ……。
いやね、普通の作品でも読み味を楽しくするためにコミカルな要素を入れたりするじゃないですか。それをあえて「俺のジャンルはコメディだ、さあ笑え!」って堂々と言える作品を書くの、超ハードル高くないですか? お笑い芸人じゃないんですから。
しかも短編ならまだいいんですよ。でも今回は、企画のルールとして一万字以上書くって縛りがあるじゃないですか。誰ですかそんなルール決めたの(←)
まぁでも、やってやりますよ!
全力で傑作コメディと呼べるものを三話構成で書いてやりますから、腹筋を鍛えて待っていてくださいね。まぁ、内容はこれから考えるけれども。
え? タイトル? 先に決めるんだっけ?
あー……では、こんな感じでどうでしょうか。
【NEXT】
ジャンル:文芸_コメディ
タイトル:部長はトイレに行きたくて





