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小悪魔な西園寺さんと1024倍の恋をする【SF_VRゲーム】

ジャンル:SF_VRゲーム

タイトル:小悪魔な西園寺さんと1024倍の恋をする

https://ncode.syosetu.com/n2179iv/


◇作品紹介◇

『――諸君はこのVR空間からログアウトすることが不可能になった』


 技術の進歩は「VR空間内で脳の時間感覚を加速させる」ことを可能にし、娯楽から教育、各種仕事に至るまで様々な分野でVRの活用が進んでいた。

 健康上の理由から、VR空間内の時間感覚加速には国際基準が設けられているが、犯罪者の刑罰には1024倍という加速倍率が使用されている。これにより、懲役1日は体感で2.8年。懲役10年を超えれば体感時間は1万年以上となり、長期刑囚が廃人になるのがほぼ当たり前の世の中になったのだ。


『――重大な人権侵害だ! 我々“自由の翼”はこれを断固として認めない! 基準を改めないのならば、実力行使に出る!』


 高校二年生の長杉ケイタは、テロ組織の声明を冷ややかに見ていた。量刑の変化によって世界的に犯罪率は下がり続けているし、自分のような無辜の小市民にはむしろ喜ばしいことだ。彼はそう思っていたのだ。


 テロ組織による抗議活動に巻き込まれるまでは。


『――囚人への刑罰がいかに悪辣なものか、世界に思い知らせる。君たちには悪いが、強制的に1024倍の加速処理の中で過ごしてもらおう。まぁ、いずれ助けはくるさ……体感で何十年先になるかは知らんがな』


 ログアウト不可能。混乱するVRゲームのβテスターたち。

 その中には、高校で彼と同じクラスの小悪魔な女子、西園寺アゲハの姿があって――


【投稿日】2024/4/4

【URL】https://ncode.syosetu.com/n2179iv/

(シリーズの「まさかミケ猫 全ジャンル傑作選集」リンクから全ジャンル踏破企画の全作品を辿れます)

※以下、作品のネタバレを含みます


 みなさんこんにちは、某有名クラフトゲームをやっていると、なぜかいつも村がディストピアになってしまいます。まさかミケ猫です。


 今回は「VRゲーム」ということで、デスゲームっぽい何かに巻き込まれてみました。楽しいですよね。このジャンル自体、あの有名な作品があまりにも人気過ぎてジャンルとして確立してしまった感じだと思ってますが(そうですよね?)、そういうジャンルを築くくらいの凄い作品を書いてみたいものだなぁと思います。良いなぁ。


◆発想のきっかけ◆


 最初はもっと恋愛主体のイメージだったんですよ。大枠の流れはイメージ通りなんですが、もうちょっとほのぼのと二人のVR生活を描こうかなと思っていまして。

 ほら、恋愛ジャンルって「恋愛_異世界」と「恋愛_現実世界」しかないじゃないですか。だから「恋愛_SF」みたいな作品を書こうかなと思ったんです。


 ただアイデアを出していくうちに、罫線(けいせん、で変換すると━とか─とかを出せます)を使ってステータスバーを表現してみたら、なんか楽しくなってきちゃって。こうなったらゲーム要素もがっつり絡めようと思って、アイデアを広げていきました。

 たぶん同じ設定世界でも、いろんな話を書けると思うんですよね。どっかでまた似たような舞台の作品を書くかもしれません。


◆こだわりポイント◆


 実は今回のこだわりは「接触拒否設定」です。これは当初からすごく入れたいなと思っていたモノで、実は本作の恋愛要素としての主軸に置いていたりします。


 これは以前、なにかの作品で「シンボル」という手法を使って目に見えない感情を物理的に処理させたのと同じ(強面悪魔の鈴のキーホルダーだったかなぁ)なんですが、今回はそれと同様に、二人の「心の壁」のようなものを「接触拒否設定」として表現してみました。


 だってね、接触拒否設定を解除するのは、恋人や夫婦じゃなきゃダメだって最初に言ったじゃないですか。その上で、人を信用できず、自分の心を素直に話すことのできない二人がですよ。

 そ れ を 解 除 す る って瞬間の感情ですよ……これがもう、どんなもんか想像してみてください。これはお祭りでしょ。私はお祭りだと思いました。わっしょいわっしょい、それそれそれそれ!


 こんな感じで、やっぱり感情を何か見える形で表現するのってすごく良いなと思うので、今後もやっていきたいなと思います。


◆苦労したポイント◆


 今回書いてて思いましたが、やっぱりSFは私のデフォルトジャンルみたいですね。書いていると自然とSFになっているというか、例えばファンタジーを書いてても掘り下げ方がちょっとSFっぽくなっちゃうというか。つまり……嘘ばっかりの架空の科学技術をそれっぽくこねくり回すのが大好物なんですよね。


 なので、今回のように架空のVR機器で妄想していくというのはホント大好きなので、苦労という苦労はしなかった印象です。

 ただ、むしろ世界観を書き込みすぎて後から削った部分は色々とあるんですよね。本当はもっと色々書きたかったんですよ。例えば、VRの使用制限のもっと細かい部分だったり、標準的な人間の一日の長さが変わることによる精神年齢への影響とか、VR内外での睡眠の質には差があって、子どもの発育に関わるから社会問題になっているとか。社会人はダイブする時刻を示し合わせるのが社会のルールになっているだとか。学校制度は本来ならフルリモートでの授業が可能だけど、あえて登校させて人間の社会性を育む目的がある(ただし離島の学生はリモートで授業受けてる)とか。あと裏社会での違法な使われ方とか。考えたことはいっぱいいっぱいあるんです。が、しかしですね。残念ながら物語の本筋に全く関係ないのでばっさりカットしました。いつかまた、何かの作品で使おうと思います。


 やっぱりSFは楽しいなぁ。

 最後の作品、楽しんで書かせていただきました!


◆「VRゲーム」の魅力◆


 まずはいったん創作のことは忘れて……みなさん、好きなゲームって聞かれたら何と答えますか? 昔好きだったのでも、最近ハマったのでも良いです。ロールプレイングでも良いですし、落ち物パズルゲームでも良いですし、様々なキャラが大乱闘しても、定番キャラがだいぶダーティなレースを繰り広げても、たぬきに騙されて島生活をしても、アイドルを育てても良いですが。


 はい、じゃあその世界にVRとして入り込んだらどうなると思いますか? どんな参加者が、どんな行動をして、どんな事件が起きるでしょうか。と妄想していくと作品ができあがるのが、この「VRゲーム」のジャンルになります。なかなか楽しいですよね。


 異世界とはまた違った風にその世界に没入できるのがこのジャンルのすごく良いポイントだと思うので、もしも書きたい世界がゲーム映えするならこっちのジャンルで検討してみても良いのではと思いました。


★次回予告★


 というわけで、いつものように次回予告をしていきたいと思います。


 ん? もう全部のジャンル走ったんだから、次回予告も何もないだろうって? いやいや、皆さん大事なジャンルを一つ忘れてるじゃないですか。まだあの作品について語ってないんですよ。この文を読んでいる人は100%、絶対に知っているあの作品についてですってば。


 さて、このジャンルを語らずして、本企画が終われるわけがないですよね。最後は下記の作品についていろいろと書いて締めようと思います。

【NEXT】

ジャンル:その他_エッセイ

タイトル:なろう全ジャンルを“傑作”で踏破してみる


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