詰みました。魔法の本が開きません。【ファンタジー_ハイファンタジー】
ジャンル:ファンタジー_ハイファンタジー
タイトル:詰みました。魔法の本が開きません。
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◇作品紹介◇
傭兵をしているランドルフは、成り行きで助けてしまった貴族令嬢クラリエッタから、とんでもない依頼を持ちかけられる。
「わたくし、お父様の殺害計画を立てておりまして」
彼女は近々、実父であるポメグラネイト伯爵を殺害した上で、生家である伯爵家を全力で叩き潰し、滅亡させるつもりらしい。その際、ボディガードをして欲しいというのがランドルフへの依頼であった。
勝算はあるのかとクラリエッタに尋ねると、彼女は一冊、未契約の魔法の本を取り出した。どうやらそれは、父親が作った魔本の中でもかなり強力な一冊らしい。しかし――
「詰みました。魔法の本が開きません」
魔法の使い方すらちゃんと知らない、世間知らずのクラリエッタの野望は前途多難である。
ランドルフはひとまず話だけは聞いてやろうと、彼女が「あじと」と呼ぶ物置小屋へと同行することにした。
【投稿日】2024/2/24
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(シリーズの「まさかミケ猫 全ジャンル傑作選集」リンクから全ジャンル踏破企画の全作品を辿れます)
※以下、作品のネタバレを含みます
みなさんこんにちは、小学校からの帰り道、傘を逆手に持って田んぼに向かって衝撃波を放っておりました。まさかミケ猫です。え、やりますよね?
えーっと、本作は……企画が始まって以来、ずーっとずーっと待ち望んでいたジャンル「ハイファンタジー」がついに来ましたので、心の奥底の厨二を全開放し、ザ・剣と魔法のファンタジーを思いっきり書き殴ってやりました。あー、気持ちよかったぁ。
やっぱりファンタジーを書くのはとても楽しいですね。
◆発想のきっかけ◆
ストックしていたアイデアから引っ張ってきました。
なので、当初の発想元は定かじゃないんですが、確かネットの何かの記事とかで「人皮装丁本」という人間の皮を剥いで作った本の話題を目にして、こりゃあ闇が深いなぁとメモしてたんです。
元々保留にしていたアイデアでは「人間から無理矢理つくられた内心恨みマシマシだけど明るく喋る魔本と、何も事情を知らずに魔法ではしゃぐ無邪気な女の子」という少々ホラーな物語だったんです。これもこれで好きなんですが、ちょっと書いてると鬱々としそうだったので作品化は見送っていた形になります。ただ、頭のドコカにはずっとありまして。
それを今回は設定だけ違った形で利用して、バチバチのファンタジーバトルに仕上げてみよう……そう思ったのが本作の起点でした。
◆こだわりポイント◆
もちろん魔法! と言いたいところですが、本作のそれはただひたすら自分の心の中の厨二病患者を「お前の思う格好いいファンタジーバトルはそんなもんかぁ? んんん? この程度かぁ?」と焚き付けていただけですので、今回は別の観点から語ろうかと思います。
ここで言及すべきは、やっぱりパパンですよね。
そう、ザ・悪役のポメグラネイト伯爵です。
確かホラーか何かの時にも「凄み」の話をした気がするのですが、もう彼にはそういうモノを目一杯詰め込もうと思いまして。彼の本格的な出番は第三話ですが、その狂気的な内面をどう作っていくかが、本作の鍵の一つだったかなぁと思っています。
行動を狂わせるの自体は簡単だったんですよ。そもそも作品アイデアからして人皮装丁本を作るヤベーやつを悪役に置くのは、当初から決まってましたから。
ただそんな悪役に、深い愛情と悲しみをいかに与えるか。自分の行動がおかしいことに自分自身でも気づきながら、それでも狂わずにはいられなかった……そんな男をどう描いていこうかと、いろいろ考えて肉付けしていったわけですね。
第三話の時の彼の内心は、わざと見えなくしています。そもそも彼が、なぜ妻の魔本をクラリエッタの手の届く場所に置いていたのか、またなぜもっと殺傷力のある魔法を使わないのか……そういったあえて描かれていない彼の内面も想像していただけると嬉しいなぁと思っていたりします。
結果、伯爵は大好きなキャラ(作者目線で)に仕上がったかなぁと思います。やったね。
◆苦労したポイント◆
実はコロナで寝込んでいたので一週間お休みだったのですが。病み上がりでちょっと執筆力が落ちていたのが地味に大変でしたね。やっぱり継続して書いていないと、ちょっと筆の乗りが悪くなっちゃうものです。
とはいえ、布団に転がっている間も妄想だけはしていたので、設定はけっこう練りましたかね。けっこう好きな世界観になったので、また別の作品なんかで流用できたらいいなと思ってます。
作品を考えること自体については、苦労という苦労はしませんでした。ファンタジーを書くのはけっこう好きですし、振り返っても超楽しかったなぁって。魔法とかノリノリで考えてましたからね。
◆「ハイファンタジー」の魅力◆
何と言っても、現実に縛られない自由な世界観を一から構築できるのがこのジャンルの魅力ですよね。ローファンやSFのように、現実ベースに空想を足して世界観を作っていく形ももちろん楽しいのですが、こう完全に架空世界の中で物語が紡がれていくもの楽しいと思ってます。
その世界では、現実世界とはことなった常識がある。異なった技術や思想があって、不思議な動植物があって、歴史も科学も全く別物。種族だってどんなのがいるか自由ですし……まぁ、大人気のジャンルなので私があえて魅力を語るまでもないですが、本当に自由度が高くて楽しいジャンルだなと思います。いいですよねぇ。
★次回予告★
というわけで、今回も次に執筆する作品のジャンルを抽選で選び、フィーリングでタイトルだけ決めて執筆していきたいと思います。
待ち望んでいたハイファンタジーを思う存分書き殴ってやった後なので、今はとても清々しい気持ちでございます。いやぁ、書いた書いた。次は多少難しいジャンルが来ても、やったるかーという気分なんですよね。推理くんや歴史くんが来てもなんとかしてみせましょう。
残るジャンルは六つ。
ファンタジーからはローファンタジー。SFからはパニック、VRゲーム。文芸からは純文学、推理、歴史がエントリーされていますね。残り少ないので、もうどんな順番で来てもおかしくないですが、果たして。
というわけで、今回はありがとうございました、小説の神様。次もよろしくお願いします。ルーレット、スタート!
ドゥルルルルルルルルル……。
テンテケテンテン、テンテケテンテン。
ジャン!
●ジャンル→【文芸_歴史】
おおおおおぉぉぉぉぉ!
難しいのが来た。でもやったりますよー!
実は構想だけはあるんですよね。
以前に書き出しコロシアムで歴史ジャンルの面白い作品を読んだんですけどね。私もこのあたりの時代で一本書いてみたいなと、アイデアを温めていたんです。これが私はけっこう面白いなぁと思っている作品構想で。
で、不安なのは一点。
純粋に「書き切れるか」ですよね。
でもね、もうここまで来たら私も覚悟を決めるしかないでしょう。ほら、歴史ジャンルの小説には「信長は美少女でした」みたいな作品もあるじゃないですか。妄想でいいんですよ妄想で。ね。
えー、この作品もガチ勢の人からは怒られる気しかしませんが、どうか「この物語はフィクションです。実在の人物や団体とは関係ありませんし、本物の歴史には掠りもしません」という点だけご承知おきください。よーし、やったりますよ!
【NEXT】
ジャンル:文芸_歴史
タイトル:【新説】邪馬台国はいっぱいあった





