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プロローグ

どうも、初登校の作者です。

この作品は、私が学生時代の時の経験を基に作り上げたもので、今書き起こしてみると感慨深いものがあります。

この作品を皆様が楽しんでいただけることを切に願っております!!

 

まだ夏の匂いが残る季節。そんな中電子音が鳴った。


『おはようございます。7時30分になりました。

生徒の皆さんは朝食を食べ、登校しましょう』


 寮の放送で目覚めた。

 今日も最悪な一日が始まる。

 いつも何とかして明日が来ないよう考えるが、来てしまうので仕方がない。


「朝飯いくか…」


 ベッドから降り、部屋を出る。食堂に向かうべく、廊下を歩いていると、不意に隣の部屋の扉が開いた。


「…ッチ。何でゴミが歩いてんだよ」


 と言い戸を閉められる。


 この、頭が丸刈りの彼は水川だ。愛想が良く昔は仲が良かったが…

 見ての通り、その関係は壊れてしまった。


 もうこれも見慣れたな…。



 こんな態度を取られるのは彼だけではなく一部を除いたほぼ全員。

 もう慣れたし、気には…そりゃあするが出来るだけ気にしないようにしている。まあ、これも卒業までの辛抱だ。


 もちろんこうなったのには訳がある。

 忘れもしない一年前──



『『


 俺はある人に呼び出され、旧校舎の被服室に来ていた。


 部屋のドアを開け、俺を呼び出した人物に話しかける


 「俺を呼び出して、どうしたんだ?姫菜」


 彼女は日向 姫菜。俺のクラスメイトで毎日よく話す間柄だ。

 彼女はとても容姿が整っておりしかも双子であるということから、とても注目と信頼を受けていた。


 彼女が用件も言わずこんなところに呼び出すのは珍しい。


 「ああ、海斗くん。ちょっと伝えたいことがあって」


 と言い姫菜は俺に近づいてくる。近くでふわっと香水の匂いがする。


「ち、ちょ、近づき過ぎだって」


 俺の言葉を聞かずに姫菜は続ける。



「単刀直入に言うけど…

 ずっと前から好きでした!付き合ってください」


 予想外の言葉に俺は驚く。え、ぇ何で?


「え、ぇ何で?」


 言葉にもでてしまった。


「何でってそれはあなたが魅力的だから…、も、もう!恥ずかしいじゃない!こんなこと言わせないでよね!」


 頬を膨らませて彼女は言う。


 

「で、付き合ってくれるわよね…?」



 急に周りの空気が冷たくなり彼女の笑みが冷酷なものに変わった、ような気がした


 だが俺は急なことで頭が追いつかず答えてしまう。


 「こんな俺でいいなら…」


 さらに姫菜は俺に近いてきた。そして耳元で囁く。



「ありがとう。これからよろしくね。海斗くん。


 …なんていうと思った?」 



……?……???????!?!?


 どういうことだ?『なんていうと思った?』


 いや、聞き間違いかもしれない。きっとそうだ。


「え?なんだって?」


「あら、聞こえなかった?

 今のは全て演技、あなたのことなんて好きじゃないわ」


 耳を…疑った。彼女は俺を騙したのだ。

 俺は平静を失い彼女の肩を掴む


 「おい!どうゆうことだよ!俺を騙したのか?」



 「きゃああああ!!襲われる!!」



 彼女は俺に嗜虐的な目を向け言い放つ。


 遠くから騒騒しい足音が聞こえた…



                                     』』


 ──あの後姫菜の叫び声を聞いて教室に入ってきた教師に彼女を襲った疑いで捕まえられた。

 俺は必死に抗議し釈明したが聞き入れてもらえなかった。

 証拠がないということで処分は受けなかったが、教師や生徒は俺が罪を犯したと思い込んでいる。

 それほどまでに彼女と俺とでは信頼に差があるのだ。

 

 絶望した。


 そこから周囲の俺に対する態度がまるっきり変わってしまった。


「何度思い返しても鬱憤がたまるな…」


 朝食を食べ、部屋に帰る。今度は誰にも鉢合わせず帰れた。

 時計を見ると8時を過ぎている。登校するまであまり時間はない。


「準備するとするか…」

 

 本当は学校には行きたくなかったが進学に問題があるので行かなければいけない。

 準備をしつつ、思案を巡らせた。




 俺の名前は水瀬 海斗。某高校に通う16歳だ。

 正直にいうとあまり目立つ方ではない。残念ながら。

 


 そう考えているとスマートフォンが鳴った。こんな朝早くに誰だろう。


『海斗くん、今日放課後に旧校舎被服室に来てくれない?話したいことがあるの』


 そうメッセージが届いていた。


 ──この送り主の名前は日向 結奈。

 俺と仲良くしてくれている。数少ない友人だ。

 彼女は何とあのクソ女…姫菜の双子の妹である。あまり関わりがあるわけではなかったが『あの事件』があってからは仲良くなった。


 『彼は絶対にそんなことはしない。あんたたち最低よ!』

 

 そう、彼女は全校生徒の中でただ一人俺を信じ、抗議してくれたのだ。


 そのせいで彼女も孤立気味になってしまい、本当に申し訳なく思っている。

 本当に感謝しているし、これからももちろん仲良くしたい。

 彼女と話しているときは本当に楽しい。俺にとったら家族同然だ。



 俺は一言「わかった」とだけ返信し、心当たりを考えた。


 「この前借りた本をまだ返してないことか?いや、それとも…」



 考えているうちに時計は登校時刻を指していた。


 「はあ…急ぐか」


 鍵を閉め部屋から出る。もう廊下には誰も居ない。

 急ぎ足で歩く、寮の受付を通りかかると、ふと寮監と目があった。

 

 「…っっ」


 すぐに目を逸らされる。


 そう、俺は誰にも信用されてない。ここはアウエイだ。


 いつもの光景、俺は気負わないようにせず歩みを進めた。

最後まで読んでいただきありがとうございます。投稿スピードに関しては本当に忙しくない限り毎日1〜2話上げたいと考えております!


ここで一つお願いがあります!レビューをしてほしいのです!下の星を☆☆☆☆☆から★★★★★にしてほしいのです!何卒よろしくお願いいたします!!!


追記、長い棒の打ち方を教えてください

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[一言] >投稿スピードに関しては本当に忙しくない限り毎日1〜2話上げたいと考えております! 嘘つきか君は。
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