それぞれの宝 4
だれか、わたしのこえをきいて。
なんでもいいの、うたわせて。
だれかのしあわせを、だれかのふこうを。
きこえてるかしら、とどいているかしら。
わたしたちのいし(石)(意志)(意思)(遺志)は、
ちゃんとつたわったのかしら。
わたしたちがつむぐ、しんじつのうた。
わたしたちがつむぐ、あいのうた。
わたしたちがつむぐ、じじつのうた。
「懐かしいな」
メノウが珍しく唄をうたっていたのでホタルはつぶやいた。メノウはにんまりと笑って振り返る。
「やっと歌詞思い出したの。これもちゃんとご飯食べられたおかげ」
「そのほかにも変なもん食べたじゃん」
【私の石に触ろうとしたからだ】
声色がワントーン下がり、一瞬でメノウの周囲にあった植物が灰となって消えた。ホタルの右半身も綺麗に消し飛んだが、すぐに何事もなかったかのように元に戻る。
「俺はいいけど島の植物消すなって。ハリにぶっ飛ばされるよ」
島の反対側で玻璃が岩に蹴りを入れて粉砕しているのが”見える“。ぎろりとに睨まれてしまった。
「いっけな~い、やっちゃった★まあ、全部あのオッチャンが悪いんだぞ★」
てへっと舌をだしてこつんとグーで自分の頭をたたく。それを見たホタルはため息をついた。
「可愛くないよ、お前がやっても」
「ふふん、今日は何を言っても許す、とっても機嫌がいいからね。ああ、それにしてもあと29個探さなきゃいけないのか~、大変だ。ま、焦るもんでもないし気長に行こうかな」
「いい加減参加者にちょっかい出すのやめなよ。毎年誰か行方不明になってたらさすがにおかしいと思う奴出るだろ」
「そういう変な噂を流した方が人集まるし臨場感が増すんですぅ、窮鼠猫を××××して△△△△ながら□□□□□□□□□ってことわざ知らないの?」
「知らないよ。窮鼠猫を噛むってことわざなら知ってるし、この場の例えにあってないけど」
「まあ要は。宝はたまに身を亡ぼすくらいが丁度いいんだよ」
●宝は、身を亡ぼす●
●宝は、××××して△△△△ながら□□□□□□□□□●
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注意事項
イベント中のトラブル、思わぬ事故等は弊社で責任は負いかねます。安全面に配慮をしながら必ずスタッフの指示に従ってください。
島には貴重な動植物が存在しますので、自然保護にご協力ください。
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