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よたか (詩)
以前活動報告に投稿した詩です。
【夜鷹】
夜鷹の啼く夜 その唄は
時には高く斬り裂いて 善悪共に嘲笑う
時には低く染み入って 愛憎共に響かせる
夜鷹の飛ぶ夜 その舞は
時に荒ぶる暴風で 清かな働き吹き飛ばす
時に柔らな微風で 痛みし傷を慰める
夜鷹の啼く夜 その唄に
我も歌おう 逆しまを
夜鷹の飛ぶ夜 その舞に
我も踊ろう 綱の上
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蝙蝠が声無く鳴き、そっと皮翼を広げ夕暮れの空へと飛び立つ。夜の帳が降りた頃、蝙蝠は夜鷹と行遭う。互いに目配せを交わしてすれ違い、飛び去って行ったのだった。