表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/7

1話 ネクロマンサーの妹

 んっ……

 ここは、どこだ?


 「お兄ちゃん」


 誰だ、この少女?

 ベッドから、上半身を起こすと、少女が、抱き着いてきた。


 「よかった、会いたかった」


 涙を流し、俺に抱き着いてくる、少女。

 どういうことだ?


 「レイナ……?」


 自然と、俺の口から、その言葉が、出た。

 そうだ、妹のレイナだ、なんで、すぐ思い出せなかったんだ。


 「うん」


 金髪の腰まで、伸びた長い髪。

 それにこの声。

 妹のレイナだ。

 まちがいない。

 しかし、ちがうところもある。


 「レイナ、そのローブと赤い目は、どうしたんだ?」


 魔法使いのような黒いローブ姿は、初めて見る。

 それに、緑だった目の色は、赤くなっている。


 「私、ネクロマンサーになったの!」

 「えっ」

 「ネクロマンサーになって、死んでいた、お兄ちゃんを生き返らせたの」


 開いた口が、ふさがらない。

 俺が、生き返った?


 「どういうことだ? 俺が、死んでるって!」

 「そのままの意味だよ」


 嘘だろ……


 「お兄ちゃんが、死んでから、200年は、経ったかな」

 「200年!?」

 「俺は、なぜ、死んだんだ? 村のみんなは?」


 その話を、すると、レイナは、少し悲しそうな顔をした。


 「魔物が、来て、みんな、殺されちゃった……」

 「殺されたって……」

 「私は、森に行ってて、帰ってきたときには、村のみんなが、死んでいて」

 「そんな……」

 「お兄ちゃんの体は、損傷が、少なかったから、氷魔法で、氷づけにして、保存したんだ」


 そいえば、レイナは、魔法使いの才能が、あったんだったな。


 「それで、ネクロマンサーの術が、完璧に使いこなせるようになってきたから、ゾンビとして、お兄ちゃんを復活させたの」

 「そうだったのか……」


 ゾンビか、やっぱ、俺死んでるんだな。


 「死んだ、記憶が、ないのだが」

 「それは、その時の恐怖で、脳が、思い出さないようにしてるのかも」

 「なるほど、レイナは、物知りだな」

 「えへへへ」


 昔のようにレイナの頭を撫でると、レイナの頬が緩んだ。

 やっぱ昔とレイナは、変わらんな。


 「あっ、他のみんなも、生き返せるのか?」

 「あの時は、死体を保存するための、氷魔法も、お兄ちゃん一人だけ分しか、使う力が、なくて……」

 「そうだったのか、つらいことを思い出させてしまったな」

 「気にしないで、お兄ちゃん、辛いのには、慣れている」

 「慣れているって……」


 なにが、あったんだ、レイナ。


 「それに、大好きなお兄ちゃんに会えたから、もう辛くないよ」

 「レイナ……」


 これからは、お兄ちゃんが、レイナを悲しませないように、してやる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ