勧誘って強引じゃない方が効果ありそうだけど、それはそれで目立たなくて元も子もないよね。…あ、これは同意するのね皆。
失踪してました。
(溜まりに溜まっていた…というか溜めていた課題を消化してました。…まぁまだ半分も終わってませんが。)
本文に関しては30分クオリティです。
俺が異世界に来て初めて見たもの、それは大きなビルだった。
…異世界に飛ばされた俺は、気付くと広場のような場所にいた。
そこには何人かの人がいて、ホームレスのような人もいれば子どもだっていた。
そして、開けた土地にわざとらしく建つビル。
ビル以外に大きな建物は建っておらず、謎のオーラを放ち続けていた。
そのビルの入口付近には『幸福会』と大きく書かれている。
「幸福会…三大勢力の一つか」
どうやら俺は幸福会の本部近くからのスタートらしい。
それにしても、何故かこのビルからは胡散臭いオーラみたいなのがする。
時おりスーツを着た男が出入りしているが、それ以外だと普通のビルなのに。
そんな立ち尽くしている俺のもとに、一人の男が近寄ってきた。
「そんな顔してどうしたんです?…もしかして新人の方だったり?」
「あぁ…そうですね、今さっき来たばっかりで…」
俺はその男のしゃべり方になんとなく嫌気を覚えたが、一応話だけはすることにした。
異世界に来て初めて話す人だし、少し様子でも見ようかな。
「あ、幸福会…に、興味があったりするんですかね?」
…あぁ、やっぱりか。
こいつは幸福会のメンバー、そんでもって客引きみたいなことをしてるのかな。
ビルとかこの男の胡散臭さからして、ここに入るのはやめた方がいいかな…
あと、ネーミングセンスもなんか宗教っぽいし。
「あ、いや大丈夫です。まだ入ろうと思ってませんので…」
「それなら見学でもどうです?お金は取りませんし色々と教えられることがありますよ!」
…いっけね、丁寧に断ったつもりが踏み込まれた。
これは厄介になりそうだ…
「いや、結構ですので…」
「いやいやいや遠慮なさらず!さぁどうぞ!」
と、男はいきなり俺の腕を掴んだ。
その時、突然俺の意識は朦朧とし始めた。
身体は動くのに頭がぼーっとする。
ふと男に目をやると、その男は確実に。
口角をあげて不気味な笑みを浮かべていた。
「(も、もしかして…『能力』…か…っ⁉)」
声を出すにも力が出ず、もうダメだと思った時だった。
「ちょいちょいちょーい…能力使って勧誘するのは『ギルド規定』に違反するのではぁ?」
後ろからそんな男の声が聞こえた。
その瞬間男は俺から手を離し、同時に朦朧としていた意識は一気に戻り、俺は幸福会の男から距離を置いた。
そして幸福会の男は軽く舌打ちをして、
「なんのことですか?多少強引に勧誘したのはこちらの非ですが、能力の使用に関しては聞き捨てならないですねぇ」
と言った。
…いや、能力かけられた被害者がここにいるんですけど。
「ならそいつに聞いてみりゃいいだけだが…」
と、幸福会ではない様子の男はこちらを見て言った。
俺が答えようと口を開いたその時、幸福会の男がいきなり大声をあげた。
「あぁ…仕方ねぇなぁ!もうそいつに用はない。てめーが勧誘するなり好きにすればいい!」
そう言うと、幸福会の男はポケットから黒い球体を取り出し下に叩きつけた。
そして球体はすさまじい光を放出しながらあたりを飲み込んでいった。
俺は頭が痛くなり、そのまま倒れ込んでしまった。
俺が起きると、そこはベッドの上だった。
病室のような部屋で、どことなく匂いもアルコールのような、いかにも病院の匂いがした。
少し頭の中を整理していると、部屋のドアがガラガラと音を立てて開いた。
「あ、もう動けます?どこか痛かったりとかは?」
「あぁ…と、多分大丈夫です。…先程はすみません、助けていただいて」
部屋に入ってきた男の声は覚えている。
幸福会の男から助けてくれた人だ。
その男は笑いながら、お礼を言われるほどではない、と言った。
静かな病室に男の笑い声が反響し、俺の頭の中には次々と質問が思い浮かんできた。
「あの、ここはどこなんですか?」
「ここですか?ここは『功労社』という、まぁ…一つの組織の中ですね」
ほぉ、ここが幸福会と並ぶ三大勢力の一つか。
…幸福会とはまた違った雰囲気だな。
「あの、さっきの幸福会の人は…」
俺は気になっていたこの質問をした。
やっぱり勢力同士でいがみ合ってたりするのかな…?
「あぁ、あれは酷いですよね…っていうか本部の前でフラッシュ焚くとかどうかしてますよ、あいつら。」
と、男はため息混じりに言った。
…確かに考えてみれば、自分の所属している組織の本部の目の前で問題を起こすとは…中々におかしい集団なのかな。
そう思っていると男は慌てて、
「あぁ、別に功労社はそんな勧誘はしませんし、今から所属しろなんて言いません」
と言った。
真面目なのが伝わってくる。
「それに、所属には条件がありますからねぇ…」
「…?それはどういう?」
少し気になるな、所属条件。
「えっとですね、この世界に来る際『幸福度』と『貢献度』の二つが見れましたよね?」
あぁ、あれか。
「功労社の場合は『貢献度70%以上』、あと幸福会も『幸福度70%以上』っていう条件がありますからねあるんです。だから、あなたの幸福度が70%以下の場合は所属回避出来るんですが…」
「えーっと、自分はどっちも70%以上ですね」
俺は次第と功労社に入ろうかなぁなんて思いながらそう言うと、男は
「それなら幸福会や功労社の他、『師団』にも入れますよ!…あ、師団というのはこの世界の三大勢力のトップに位置する組織です」
と少し興奮しながら言ってきた。
「師団…か。ま、様子だけでも見に行こうかなぁ…」
俺がそう呟くと、男はなにかを思い付いたような素振りを見せた。
「それなら功労社の者を付けるので、師団本部のある所まで案内してもらってください!」
ほぉ、すごくサービスが手厚いな。
…うむ。功労社、気に入ったぞ。
それから一時間も経たない内に、俺のいる病室には二人の男女が集まった。
この二人とともに、俺はこれから…
微妙に長い距離を移動することになる。
そこで俺は能力の確認含め、自分の顔のイケメンさに酔いしれることになるのだ。
とにかく勢いで書いたので、今すごく…その…眠いです。
お、おやすみなさい!!!!!