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バーカ

感情に色を付けるとしたら何色だろうか?

例えば、哀しみは青。怒りは赤だろうか。

怒りで目の前が真っ赤に染まった何て良く聞く言葉だろう。


この時の俺も、思考は真っ赤な怒りの赤に染まっていた。


こんな、箸にも棒にも掛からないような事を考える数日前、職場の会議室で、俺は上司と取り掛かっているプロジェクトの件で揉めていた。


「とにかく、今のままじゃ納期に間に合いませんよ。そっちの都合で遅れているのに、現場に何とかしてくれ何て、ふざけた話しですよ。」


「それは確かにすまないと思ってるが…。そこを含めて考えるのも君の仕事だろう。何とか頼むよ。残業代もしっかり出すからさ。」


そんなのは当たり前だ!と、怒鳴りかけて言葉を飲み込む。

「ハァ…わかりましたよ。とにかく今のままじゃどう頑張っても間に合わないから仕様の変更と現場で見えたトラブルは事後報告って形になりますからね?先方にもそれで了承取ってくださいよ?

後で、現場が勝手にやった何て言われても責任取れませんからね?」


「わかったわかった。そこは上手くやっておくよ。とにかくよろしく頼むよ。松戸君。」


逃げるように会議室を出て行く上司を見て、俺はまた深いため息が出る。

「そんな事上手くやらないで、もっと別な事上手くやってくれりゃこんな事にもなんないだろうがよ…。」


これから始まる苦難を考えると、憂鬱になるばかりだ。

28歳、色々資格を取り、転職したはいいが回ってくる仕事はキツいものだけ。スキルアップともっと難しい仕事がしたい!何て、考えてたあの頃の自分に、ナパーム弾をぶち込んでやりたい。



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