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妹EP【木葉(このは)】②
わたしはどの妹たちよりも、お兄ちゃんへの憎悪が深い――
お兄ちゃんとは呼んでいるけれど、彼は妹からお兄ちゃんと呼ばれると気が緩む傾向がある。わたしは彼を油断させる必要があった。
「お兄ちゃん、わたしを追いかけて来ないの?」
わたしは彼がケイビインとなった時を機会と捉えた。わたしたちの力は深夜に強くなるので、深夜を狙って声をかけ、誘うことに成功した。
「わたしがお兄ちゃんを倒してあげる」
それを言ってもまるで理解されなかったようだけど、秘策でもあるのかな? 確かにお兄ちゃんは能力をつけて来てる。でも、それでもわたしには通用しない。
残念なことに、雫は彼のことを好いている。となると、先に雫には消えてもらうしかない。雫の力は脅威だ。彼女がお兄ちゃんに味方して近くにいられるとわたしは何も出来ない。
人間のお兄ちゃんに能力を移してくれた方がわたしには有利。お兄ちゃんはせっかく異能の能力を得ているのにどうしてかあまり使わないみたいだし。
わたしはとりあえず、彼を海に放り投げた。今はまだ、ここまでで許してあげる。
「全ての能力を得た時に会えたら嬉しいな……お兄ちゃん」




