妹EP【木葉(このは)】①
わたしはネコのぬいぐるみ。ヒトではない。双子に雫がいる。でも、何とも思わない。
人間が作りし物。そこに感情は必要? 愛情は? 全て無駄なもの。
人間が勝手に作り、双子として制作された。木葉。それがわたし。
忍装束は気に入った。雫とわたしは2人で一つという括りにされている。なんて不快にさせるのだ。
「おお! 双子シリーズ入荷されてる。よ、よしっ……」
誰かがわたしと雫を持ち上げ、喜んでいる。どうせ玩具なのに。
しばらくしてわたしは人間の男の子の部屋で可愛がられた。しかし、わたしよりも雫に夢中らしい。
別に、いい。わたしはそんなに抱きしめられても、嬉しくない。
「うわわわん……木葉ああああ……」
時々、大粒の涙と共にわたしを無駄に濡らす男の子。わたしに泣きついても何も、出来ない。
涙と汗はわたしの体を汚していく。そして、わたしはいつからか浴槽に放置された。
洗ってくれると思っていた。だけど、男の子は何年待っても洗ってくれなかった。
しばらくして、建物は解体され、わたしは深く、黒く汚れた汚水の中へその身が沈み込まれた。
「……必ず同じ目に遭わせてやる……忘れない……絶対――」
そうして自分自身を呪い、男の子を呪い続けた。何年も何年も……
気付くと、わたしは実体化していた。わたし以外にも何人もの子が、布団で寝ている男の子を見つめていた。目を覚ます男の子にわたしは誰よりも冷たく、蔑み、呪うように見下しの視線を浴びせた。
男の子は、直後、再び目を閉じた――




