1.プロローグ
柊秋人の中の人、伊更木音哉と伊古元亜美によるリレー小説です。
世界は不思議と廻っている。負のない世界で。
身内に死者が出ても、すぐにその者の事は忘れ、また普通の生活を送る。
友人と喧嘩をしても、すぐに喧嘩をしたことを忘れ、また普通の関係を築く。
世界は時間と共に負のない世界へと変わっていく。
だが自分はそれが嫌だった。自分は人間が嫌いだ。時間と共に自然解決をする「人間が」だ。
人間は世界を支配し、この世界を滅ぼそうとしている。
結局、この世界は何の為に生まれ、何のために存在し、何のために滅びていくのだろう。
自分にはその理由がわからない。
そして自分はいつ切り倒され滅びていくのか。
この物語は時間経過と共に人間の感情や理念、人間関係を綴っていった、ただの暇つぶしの日記でしかない。興味のない奴はこの日記を読まなくていい。
―――本当にいいのか?―――
―――このまま、読み進めて後悔はしないか?―――
―――これからの人生が変わろうとも自分は責任を持たない。それでもいいのか?―――
―――そうか、進むのか。まったく、お前は変わり者だ―――
―――それでは、始めるとしよう。この世界の終焉につながる物語を―――




