第三話 生まれて
転生したての初っ端ははしょります。
目が覚めると視界がぼやぼやだった。
病院?と思ったけど腕にはなにもついてない。
でもなんか心なしか体もちっちゃい気がする。でも色しか感じないくて、境界線がわからない。
ふやっと体が浮いた。
「おはようルカ。やっぱり、綺麗な瞳の色ねぇ」
女の人の声がする。
その人は銀色だった。
口調がお母さんに似てる。
「…だぁう…ぁ…」
だれ?と言おうとしたけど発音ができなかった。
赤ん坊の声だ。
ここどこだろう、まさか
考えていたら眠くなった。
あぁ。私はきっと赤子になったんだ。
赤子はよく寝る。
だからあんまり長く考えることができない。
☆☆☆
なんやかんやあって月日が過ぎた。
私の今世の名前はシエルカ、お母さんはルカと呼ぶ。
赤子の脳はお母さんしか覚えられなかった。
目がちゃんと見えるようになってお母さんを覚えた。
真っ赤な瞳に、真っ白な髪、極め付けに美人さんだった。
性格もお母さんそっくりだった。
それに離乳食が食べれるようになると、ずいぶんと昔に、お母さんが作ってくれた料理が出てきて、願いが叶ったのかなと思って、思わず涙が出た。
そしたらお母さんがオロオロし出した。
「どうしたの?!、はっ!まさかこれが不味そうだったのかも!?」
と言っていたから急いで首をブンブン振った。
「ちぁう!」
「ほんと?良かった。」
ほっとした顔をして、食べさせてくれた。
でもやっぱりまだちゃんと喋れない。
そんなこんなで、今度は幸せに暮らせるんだと思ったらお母さんが病気になったみたいで、父親が怒鳴り込んできた。
「親子揃って不吉な奴らだ!!お前らはもう家にいらん!森の魔獣に食われちまえ!」
なんと父親はクソだったのだ。私たちが白髪というだけで不吉だとか呪われているだとか…
それにお母さんの病気は移るものじゃないのに…
てなわけで追い出され、森に追いやられ、
『グルルルッ』
私たちは今、ライオンの姿に蛇の尻尾がついた、真っ黒な魔獣に囲まれている……
嘘でしょ…
獣たちは作者の好きな動物が主な原型です。