「6」 負け組になった自分はどうすべきなんだろう?
山本に春の予感だ。
もしかしたら、もしかする、運命だろ、これ?
腰を壊し働けなくなった自分はニートになった。
みんな負け組のニートにはなりたくない。
普通の人間はそう考える。
ちゃんと働いて、社会の一員になりたい。
「寝て、テレビ見て、酒飲んで働かず、寝る、そんな年金暮らし」を、
普通の若者が望むか?
ニート暮らしと年金暮らしは違う。
若いのに、70歳以上の老人みたいな気持ちでどうする?
年金暮らしの人は、ちゃんと社会のために働いてきた人だぞ?
馬鹿だから、働きすぎて体を壊す。
働けなくなる体になるくらいなら、逃げだすべきなんだよ。
法律的ルールで「仕事辞めた方がいい」と言ってくれる仲間がいないなら
自分から辞表を出すべきだ。
社会の落とし穴だ。
社長になったら労働基準法と関係ないから、365日ほとんど休まず働いて
体壊したら、それはそれで愚かだ。
ちょっと似てるだろ?
みんな負け組になって、苦労したくない。
だから、頑張る。
偏差値の高い学校にいくのもそう。
難しい資格を取りたいのもそう。
スポーツでがんばるのもそう。
そんなこと分かり切っている。
高みを目指す、だから最強になりたいんだろ?
しかし、ここにも落とし穴がある。
みんなが最強になれるわけではない。
自分の考えていることは、社会的な善か?
山本は答えを探していた。
これからどうしたら、自分自身が納得するか?
どうしたら、家族が自分を認めてくれるか?
どうしたら、周りの人々が自分を認めてくれるか?
そう、自分はこれからどんな人生を歩みたいのか?
山本は考えた。