ネームド
ソロプレイは孤独である。
強大な敵に対しても頼れるのは己が一人のみ。しかし、それでも彼は行くのだ。
「装備良し」
余分な物は極力減らした筈のザックが妙に重く感じる。
「今日こそは……奴等に勝つ」
彼は拳を固く握りしめ、表情を引き締めて出立したのだった。
「何故だ……」
彼は肩を落とし思い足取りで出ていく。
「何故俺は勝てないのだ……」
そしてその背中からは━━。
「ありがとうございました~~。又のお越しをお待ちしていま~す」
テンションの高い店員の声が響く。
そして彼の両手の紙袋からは有名なタイトルの美少女ゲーやギャルゲーと共にポスターやらタペストリなどの特典が顔を覗かせていた。
「結局誘惑に負けて全部買ってしまった……。来月のバイトは一日も休めないな……」
そう言って彼は袋の中の『戦場のスト◯ッパー豪華限定版!』というタイトルを眺めるのであった。
オタクに限らずどうにも『限定品』や『特典』に弱いのは日本人の困った特色である。
おしまわない!(どうせまた新作を買いにくるのでエンドレス)
秋葉原は魔境だ!!!(金銭感覚ぶっ壊れますねー(--;))
あと、個人的な意見として、「美少女ゲー(ソフト)」とは所謂エロゲ(アダルトソフト)、ギャルゲーとはコンシューマー機用の恋愛アドベンチャー等の一般ソフトだと認識しています。