ゼロからスタート
〜1年前〜
雨の中、少年は冷たくなった少女を抱えていた。
「俺にもっと力があれば・・・。」
少年は決意した。
「強くなってやる。誰よりも。大切なものを守るために。」
〜現在〜
ここは私立バルト学園。国内有数の対悪魔退治に特化した学園である。ここに入れる生徒は限られており、入試試験に身体テストを行う。身体テストでは、模擬試合と称し、演習用ロボットと戦う。そして見事ロボットを倒すことができたもののみが入学を認められる。
試験官「次の受験者前へ」
俺はゆっくりと前に出た。
「受験番号22番、ゼロ。よろしくお願いします」
試験官「開始の合図を出したら自由に戦ってもらう。武器の使用はこちらからの支給品のみ使用可とする。いいな?」
「わかりました」
試験官「では、開始!」
試験官の開始を言ったと同時に試験会場がどよめいた。無理もない。一撃でロボットを倒したのだ。無駄のない攻撃で。
試験官「そ、それまで、、、」
俺はゆっくりと試験官の顔をみた。
試験官「受験番号22番、合格とする。奥に進み入学者説明会に参加しなさい」
俺は表情ひとつ変えずに奥に進んでいった。
試験官「次の受験者、前に」・・・
ここから俺の戦いが始まる。あの時は弱かった。だから守れなかった。俺はここで学び、強くなる。そしてあの子を殺した悪魔たちを全て倒してやる。