誤爆
最近はあまり寝れていません
私の日課は紅茶を飲みつつ読書をする事。
毎日一時間は読書に当てている。
今日は何を読もうかと本棚へ向かう。
…推理ものが良いわね。
私はそれに手を伸ばした。
私はそれを本だと思っていた。
しかし、何かが違った。
何処かでカタンと機械的な音がした。
そして数秒後、いきなり部屋の壁の隠しドアが開いた。
私はそんな物を設置した覚えはない。
本は、レバーになっていた。
戻そうと何度も傾けるが、戻らないので、ドアの先へ行くことにした。
しばらく進むと螺旋階段があった。
下に続いているらしい。
暗い階段を降りて行く。
下につくと、また道。
少し歩くとドアがあった。
開けると、自室より少し広い部屋があった。
家具があるが、埃被っている。
ちょっと咳き込む。
窓があったので覗いてみる。
確かここは、開かずの部屋。
昔、何があったか知らないが、父に開けるなと言われていた部屋。
と言うか、ドアがぶっ壊れていて開かなかっただけの部屋。
不意に後ろを振り返る。
フランがいた。
「あんた、何してるの?」
「何で閉じ込めるの?」
「気が触れてるからよ、檻に戻りなさい」
「それでは駄目なの?」
「駄目なの」
「でも、こうなってしまった以上、心のケアもしてあげないと。檻に閉じ込めっぱなしとか尚更悪化するだけだよ」
「随分メタいわね」
「と、言う訳で」
「?」
「檻から出してくれないと、押すよ、これ」
「何それ」
「誤爆ボタン」
「自爆じゃないのかよ」
「紅魔館が爆発します」
「誤爆で?」
「誤爆で」
「誤爆なんだ…」
「文句ある?」
「無いわよ」
「ねぇ、出してくれんの?」
「もう何も壊さない?」
「当たり前でしょ」
「なら良いわ」
「良かった」
「さて、戻りましょう」
「ごめん」
「どうしたの?」
「欲には勝てないや」
「えっ」
ピッ
ピッ
ピッ…
「…ッはあっ!」
朝の7時。不意に目が覚めた。
「…夢か」
壁はいつも通りだ。
顔を洗って食堂へ。
「うー、酷い夢を見たわ」
「お姉様」
「何?」
「それが正夢だとしたら?」
「え?」
「ほら、ここに誤爆ボタンと自爆ボタンが有るけど、どっちが良い?」
私は、迷わず「自爆ボタン」を押した。
でもそれは、夢ではなかった。