きゅう
僕の部屋。
「サク、大丈夫なのか?」
トウタが聞いて来る。
中学時代に逆戻りだろ?
と言いたげだ。
「仕方ない、、、だろ、、、」
深刻そうに言ってみる。
「全く、、、お前はどこまで、、、」
ガチャ。
あけて入る。
カチッ
電気を付ける。
僕の家。
家族用。比較的大きな部屋。
親が買ったこのマンション。
綺麗にはしてある。
「えっ、、、」
キタムラレイが驚いた口調で言う。
「だから、、、」
頭を抱えるトウタ
「これ、なかなか手に入らないやつじゃないですか!」
一番大切にしているフィギュアを指差し、キタムラレイが言う。
「は?」
トウタが驚いてる。
「頑張って探したの。」
僕は、彼女をソファーに座らせながら言った。
?が今度はトウタの頭についている。
「あー!私、この本買おうか迷っていて、、、」
「これ?これなら貸してあげるよ。はい。」
「良いんですか?ありがとうございます!」
「返すのはいつでも良いからね。」
「ありがとうございます」
「な、なんで?どうなってんの?」
トウタがポカーンとしている
「実は斯々然々で」
「いや、わからねぇよ。」
必殺「斯々然々」は通用しないみたいだ。
「だから、、、」
そういうわけで昨日の出来事を話した。
一部を除いて。
「なるほどな。」
トウタは理解したらしい。
まぁトウタに言うのは大丈夫だってのは解ってる。
けど、、、
なぜか、、、言いたくない。
「どうする?」
「まぁ、ゲームしようぜ!」
「なんのゲームですか?」
「Wiiだよ。Wiiのスポーツゲーム」
「なるほどぉ!」
「キタムラさんも持っていたね。」
「はい!かなりやり込んでいます!」
「じゃ先にトウタと勝負してみる?」
座りながらでも出来るから。
「じゃ俺も座ってするよ。フェアに行かなきゃ。」
「私、強いですよ?ハンデくらいないと、、、」
「いやぁ大丈夫さ。」
10分後。
「いやぁぁもう、やめてぇぇ」
、、、
「くはははは!まだまだだぁ!」
、、、
「助けてくださいぃ」
、、、
「ほらほら、だんだん大きくなってきただろう?」
、、、
「いやぁぁぁぁぁ!」
、、、
「また入るよぉ、デカイ一発が!」
「バカヤロー!!!!!!」
僕は全力でトウタをなぐった。
「なんだよ!?」
「この健全なストーリーを18禁にするつもり!?」
「はぁ?」
「わかってるよ!点差が大きくなるとか、ホームランとかわかるけど、主語を言えぇ!」
単体で召喚すると卑猥に聞こえるんだよ!
「そして、キタムラさん!悲鳴がいけない感じだっ!」
「???」
ダメだ、、、わかってない。
「というかタニグチくん強すぎます!」
「まぁね。」
「悔しいです!サクラくん勝負してください!」
「うん、いいよ。」
10分後
「ほら、もっともっといくよ!」
「もぅ、無理です!」
「突いて突いて突きまくるよ!」
「こ、これ以上は無理です!」
「さぁ、濃厚な一発をうちこんで、、、」
「バカヤロー!!」
フッと目の前が暗くなった。
「な、なんだよトウタ、、、」
「18禁にするつもりか!?」
なんで、、、
「なんでだよ!?」
「わかれよ!剣道のゲームは主語がないとダメだ!」
僕は自ら首を、、、
そんな笑い合える時間を過ごしていた。