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ろく

「まぁ、、、あと一つは片付けてからで。」



「え?」



「汚いと落ち着かないでしょ。僕が」



はははと頭を書きながら言った。


下着も落ちてんだもん。



ピンクの。



無理だ。理性を保つの。



「さっ。片付けよう。」



「は、はい。」



「ねぇキタムラさん。」



「おかーさん!なんか、ワカイくんが話があ、、、」



「おぃぃ!この距離で君以外のキタムラさんに話かけると思うんですかコノヤロー!」



「戦場ヶ原さんネタだったんですが。」



「ネタだとわかっていても全力でやってしまったらもう脅迫だよ。」



「ごめんなさい。」



「いいんだけど、、、レイさん。」



あぁレイさんいっちゃった。



綾波のレイちゃんになんて言えばいいんだ。



「何ですか?」



「本棚は?」



「あれです。」



「組み立ててすらいないんだね、、、」



組み立てる。カラーボックスの棚



机(?)の横にスペースを作り、組み立てたのを置き、大量の本を並べていく。



ブックカバーは本の題名ごとに色が変わっていたので簡単に片付けられた。



本を片付てたら、段々足下が見えるようになってきた。



左手で並べならが、右手で次の本をあさる。



ひときわでかく固い物が手に触れたので見てみる。



僕の学校の卒業アルバム。



しかし、10年前だ。



「お姉ちゃんでもいるの?」



「いえ、一人っ子です。」



、、、?



「あ、あの、、、それ私のです。」



「は?」



この世界には僕の知らないことばかりだ。



知識が無いことに嘆いてしまう。



常に人間は科学、非科学の迷宮で迷う。



「私、25歳なんです。」



なんて言葉を聞いたときそんな事を思った。



「僕、15歳なんだけど。」



「知ってます。」



理解出来ず僕はあははと笑いながら本を並べる。



「あの、、、こっち向いてください。」



「うん。」



後ろを向きながら正座をする。




「畏まらなくても、、、」



「真面目な話なんでしょ?」



きっと僕をからかっているのだ。



お姉ちゃんのやつなんだろう。



だから僕も最初は信じたフリをしなきゃな



「えぇ。」



よし。と聞くことにした。



25歳にどんな理由とオチがあるのだろう。



「私は10年前に病気を患いました。



「中学三年生の時に体調を崩し入院したら医者に『成長が止まっている』と言われたんです。



「それから闘病生活です。インフルエンザのような状態で9年間。


「毎日、、、何も出来なくて、ただ本を読んだり、アニメや映画を見たり。



「見ればみるほど病気のせいで高校に行けなかったことが悲しくなって、、、



「成長は未だにしないですが、体調は頗る良くなり、普段の生活に支障が無くなりました。



「私は病院の先生に聞き、両親に頼み高校に行くことにしました。」



「そっかそれは大変だったね、、、」



リアリティーがある話だった。



「私は25歳です。これでも、私と仲良くしてくれますか?」



「もちろんだよ」



ユーモアがある人なんだなぁ。



「よ、良かった、、、」



泣き出すキタムラレイ。



えっえっ!?



まさか、、、



アルバムをペラペラとめくる。



いた。目の前にいる彼女が10年前のアルバムにいた。



僕は混乱している。



本当に25歳?



でも病気だった。



時が止まっていた。



僕はそんな勝手な解釈をした。

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