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きゅう+10

「イイヌマが退学した」



いつの日か先生が僕に言った。



あの事件の一週間後くらいだっただろうか?



「何があったんだ?」



僕は正直に話した。



「そうか、、、まぁお前は悪くない、音楽発表会頑張れ」



あぁ音楽発表会。



本当に素晴らしかった。



前人未到の一年生が優勝。を成し遂げたし、



打ち上げも楽しかった。



あれ、ここどこだ?



「お前の所為だ」



「イイヌマ!?」



「貴様、、、家族がいないだと?嘘つきがっ!」



「は?嘘じゃない」



「親切にもお前を引き取ってやった叔母になんて言った」



『これから一人で生きます。お願いします。出ていってください。お金ならいくらでも持っていってください』



「あれは、、、」



あれは仕方なかった



あのまま叔母夫婦と暮らしていたら僕は



僕は



自殺していただろう。



両親の葬式から一週間後



しっかりと記憶している



「これからちゃんと面倒みてあげるからね」



「お母さん、お父さんって呼んでいいぞ」



「は、はい、、、」



優しさを感じた



普通だった



普通の生活を一ヶ月過ごして



ある日



何もしていないのに夕食が食パン二枚だけだった。



叔母夫婦は豪華な食事だった。



次の日の朝



食パン一枚



その日から朝と夜は食パン一枚になった。



若くして、誰かを疑い



コイツらは僕の両親の金が欲しいだけだ。



という真実にたどり着いた。



しかし、逃げ場がない僕



何も出来るわけがない



10ヶ月悩み



それが態度に表れたみたいで



虐待を受けた。



嘘である。



態度に表して、虐待を受けた。



作為である。



酷いアザを作られ



僕は交番に逃げ込んだ。



もちろん交番に叔母夫婦も来た。



「嘘ばかりつかないの!毎日手料理食べさせてるでしょう。」



「叩いたのもワガママばかり言うからだろう?」



警官もあぁそういうことね。と、子供のダダね。という感じになっていた。



「これから一人で生きます。お願いします。出ていってください。お金ならいくらでも持っていってください」



と小学生の僕が言うまでは、、、



翌日、色々な調べが入った。



一学期の学校の身体検査で計った体重より10kg痩せたり



栄養の偏りから



虐待が判明した



僕は自由。



その時に一人暮らしが出来たのは



父親の友人のお陰



今は亡きトウタの父が生活の保護者になってくれたから



「まぁうちで一緒に暮らしてもいいが、アイツの、、、お父さんとお母さんと暮らした家で気を使わず過ごしたいだろ?」



「はい。そうです。ありがとうございます!」



これ何年生だっけ?



あー



そうだそうだ



小学校二年生だ、、、



「うっ、、、」



嫌な夢を見てしまった。



鮮明に記憶しているんだなぁ僕は。



今は、、、



「7時か、、、」



ちょっと早いけど準備をしよう。



たまにはお洒落をして街を歩くのも悪くない



キタムラレイに恥をかかせぬように、、、



最近、初めてファッション雑誌を買ってそんな感じの服も買った。



まぁ前からお洒落は好きだったから別に痛い出費ではなかった。



鬱積しそうな夢だったけどキタムラレイに会えることを考えたら消えてしまう。



そんなhappy boyなのだ。



僕はそれで幸せなのだ。



というか待て、、、



これはデートじゃないのか?



女の子と、、、キタムラレイと2人きり、、、



ヤバいそう考えたら緊張してきた。



キタムラレイもこんな風に思っているのかな?



どんな格好でくるんだろう?



わぁ



わぁ



わぁ!



ダメだ!興奮してしまう!



は、早く準備しよう、、、








「おはようございます!遅くなってすいません!」



「9時ぴったりだけどね」



「早いですね」



「いや今来たところだよ」



今が30分前を含むならばね



そわそわし過ぎたなぁ



さて



キタムラレイの今日の服装



ミニスカワンピースにニーハイ、、、



最強ッ!



はぁ、、、



いけないいけない。そんなやましい気持ち



今日はただの買い物。



「サクラくん。」



「は、はい!?」



「行きましょう。」



「はい」



どーも落ち着かない。



電車で繁華街まで行く。



それだけなのになぁ



と言ったものの



直ぐ緊張は解れ、楽しく買い物はできた。



買い物は午前中で終わり、今は2人でパスタを頼んでいる



「ペペロンチーノで」



「じゃ私はカルボナーラ」



「かしこまりました。」カッカッカッカッ



おっ『ご注文を繰り返します』がないのか



いいなぁこのお店



たかが二つで確認なんていらんだろ



ロボットじゃないんだからマニュアル通りじゃなくて良いだろ?



うん。こういう「人」らしさがある店好きD、、、



「すいませーん」ダッ



「は、はい!?」



なんだ?店員さんが走って、、、



「ごちゅーもん繰り返しまーす」


ふざけんな。



「何で二回も繰り返さなきゃいけないんですか?」



とキタムラレイは聞いた。



あらあら。



「確認のためだよ」



店員の代わりに僕が答えた。



「そうなんですか、、、」



納得できなさそうにキタムラレイは頷いた。



「では少々お待ちください」



店員が去っていった



他愛のない会話をして



食事した。



その後、ゲーセンに行き



プリクラをとったり、格ゲーしたり、UFOキャッチャーしたり。



遊んだ。



「サクラくんは本当にゲームがお得意ですね。」



と、でかいくまのプーさんのぬいぐるみを持ったキタムラレイが話かけてくる。



「いやいや」



と一応言っておく。



「本当にもらっていいんですか?」



「うん、もちろん!」



そんな感じで



短絡的で面白くなかったかもしれないけど



僕は本当に楽しかった1日は終わった。


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