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にぃ+10

翌日。



学校へ着くと心配していた事が起こっていた。



「来たぞ!お出ましだ!」



イイヌマが一人盛り上がっている



「キモヲタのサクラくんだ!」



みんなが僕を見る。



まだ、キタムラレイとトウタは来てない。



「朝から五月蝿い奴だなぁ。」



「キモい、キモいよサクラくん」



騒がしい奴だ。



ヲタク=キモいって考えが古い。



「ねぇまだ来ないのかな?君の友人のおばさん。」



「おい!あんまり調子に乗るなよ。くそ野郎。」



「うわぁ、キモヲタが大声だした!」



こいつを黙らせないといけない。



「キモヲタ?あぁ僕はヲタクだよ。だから何?ヲタクであっても君より人間として出来ていると思うね」



「キモいから話さないでくれるかな?」



こいつは語彙力がないなぁ



「うん。確かにキモい。僕はキモい。でも君にはキモさじゃ勝てないよ。」



「うるせーんだよ!なんだよマジでキメェ!てめえあの鯖読み女の事が好きなんだろ?」



「あぁ、言われてみれば好きかも知れないな。」



「ハハハハ!お似合いだよ!25歳の嘘つき最低女とキモヲタのお前とか!最高にお似合いだ!」



「最低女?何言ってんだよ。まず、彼女は年齢を言ったことがない。その時点で嘘はついてない。あと彼女は性格としても最高だ。病気と10年戦ってきた強さと、辛さをしているから優しさを兼ね備えている。」



「、、、」



「玉に傷なのは、異常なほど天然ということだね。ただ僕には萌え要素として好きなところの一つだけどね。」



「キメェ、、、」



「さっきからキモいしか言わないね。語彙力がしょぼすぎるんじゃない?」



「ヲタクのくせによ、あんまり調子にのんじゃねぇよ!」



殴り掛かってきた。



でも、僕は小さな時から一人だったから、自分の身は自分で守れるように、合気道を習っていた。



どのくらいって?



小学生の部で優勝したくらいさ。



全国で。




流れるようにイイヌマを投げ飛ばした。



痛がるイイヌマ。



「おいおい。ダサいよ君。」



「くそっくそおぉ!」



「君は人を見下しすぎだ。さぁて、、、素晴らしいプレゼントあるんだ」



「あ?」



僕は携帯をとりだし、動画を再生する。



「ちょっと待ってね」



早送り



、、、乗んなよ。』



『はぁ。気持ち悪い。性欲に踊らされて女の子に脅迫だなんて人間のクズだね。』



『女なんて性欲の処理道具なんだよ』



「聞こえたかい?聞こえたね?」



「、、、」



「なぁ、、、どっちが最低だよ!」



「くそっ!」



走って何処かにいってしまった。



僕も胸くそ悪くなったので帰った。



何故人は他人を見下したがるのか?



いや、どーでもいいや。



きっと明日からは誰も話し掛けて来なくなる。



中学時代と変わりない。



それが当然だったんだから



むしろ、一人のほうが気楽で良いや。



なんて思いながら帰っていると



「よぉ!ワカイ!」



昔の同級生に出逢った。



心底だるかった。



めんどくさい。つーかなんで中学時代は話し掛けて来なかったくせに、、、



「ひ、久しぶり、、、」



「あぁ、、、どうした?なんかあったのか?」



「実は、、、」



まぁ、イライラしたこともあり一部、キタムラレイのことを伏せて話した。



「お前、ヲタクだもんなぁ」



こう、あっさり言われると怒れなくなる



「う、うん」



「いやでも、顔は整ってるし優しいよ。」



「優しくなんかないよ、、、」



「、、、中学時代のお前って話し掛けないでオーラをだしてたよな」



「は?」



よく意味がわからない



「そりゃ、お前がヲタクだから話し掛けて来ないやつもいただろうけどよ、俺や俺の周りの奴らはそのオーラで近づきにくかったんだぜ?」



「僕はそんなオーラを?」



「しかしよぉ、今あったら全然そんなことねぇじゃん。」



「、、、うん、、、」



「変わったな。お前。」



「そうなのかな?」



「あぁ。そうだ。」



「そっか。」



よくわからないけど、若干すっきりした。



「あとよ、、、荒川アンダーザブリッジ持ってる?」



「うん。」



「貸してくんねぇ?」



「いいよ。」



「じゃ俺、学校あるからよ、帰りにメールするわ」



「僕のメアド知ってるの?」



「いや、知らねーよ。でもココロと同じクラスなんだけどよ。この前、お前からメアドもらったって喜んでたからよ」



成る程、、、



「喜んでたっ!?」



「あぁ、お前のこと知らないクラスメートに自慢してたぞ。」



「そっか」



複雑な気持ちだ。



「あ、あと、、、はがないも貸して」



「わかった」



いや、なんでマニアックな略しかたを、、、



その後、僕は帰宅し一日中寝た。




起きて、携帯を見たら



メール新着405件



着信315件



「どこの戦場ヶ原さんだよ!」



思わず叫んでしまった。

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