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じゅう

事件は現場で起きているんだ!



このフレーズがこんなにも有名になるだなんて、、、、



織田さんも夢にも思わなかったろう。



それは当然で、素人同然で、放つことで周りは唖然、自分ですらも呆然、見る人によりは愕然



「ちょー気持ちいい!」



「いや、もういいわ!」



僕はトウタに殴りかかる。



18禁にしようとするトウタの心意気を僕は愛という暴力で阻止せねばならない。



ピンポーン



インターホンの音が鳴る。



僕は部屋に二人を残し玄関に向かう。



「はい?」



「すいません、失礼します。」



警官が二人入ってきた。



「な、なんですか?」



わけがわからない。



一人はこちらに、もう一人の警官はリビングへ向かう



「ワカイさんですね、通報があってきました。少々失礼します。」



リビングのドアの向こうからは



『まだまだ!』



『いやぁ、、、助けてください』



『助けは来ないよ!』



これが原因かっ!?



「事情を、、、」



「違いますよ!?」



「動くな!」



もう一人がリビングを開けて叫ぶ



目が点になっているトウタとキタムラレイ。



「きっとゲームしてる声を勘違いしたのだと、、、」



「、、、いや、しっかり調べさせていたたきます。」



「なんで!?いや、ミスったみたいな顔したじゃん!ゲームかよ!みたいな顔したじゃん!」



もう一人の警官に助けを、、、



ダメだ、目が虚ろだ!



かっこよく登場したのにミスしたから恥ずかしさで虚ろになってるじゃん!



その後、誤解は解け、キタムラレイは警察の車で家に送り届けられた。



なんか警官に静かにするように逆に怒られ、僕は警察に電話した。


勘違いで入ってきて部屋を荒らすとはどういうことだ?と。



イライラは収まらないけれど仕方ないので諦めた。



翌日。



キタムラレイは休んだ。



理由はわからない。



その次もまたその次の日も休み、土曜日。



僕は電話をしてみた。



「キタムラさん?」



「サ、サクラくん、、、どうしたんですか?」



「休んでいるからさ、大丈夫かなって?つーか僕らの所為かなって。」



「いいえ!違いますよ!」



「どうしたの?」



「だ、大丈夫です。」



明らかに大丈夫じゃない。



心配になった。



「今から会えないかな?」



「へ?」



「会いたいんだ君に。」



「良いですけど、、、」



「じゃ一番最初の川辺で。」



「はい。」



心配だから会いたい。



心配だから会いたい、、、ただ会いたい。



心配する理由は?



友達だから



秘密を教えても大丈夫であろうトウタに教えない理由は?



わからない。



いや、わかる。



天の邪鬼さ僕は。



15分後、川辺で待っていると、キタムラレイがきた。



当たり前に。かつ、平然に。



何も変わらないキタムラレイ



目の下にくまが出来ているくらいだろうか。



「大丈夫?」



「えぇ。」



「どうしたの?」



「えっ?じ、実は、、、サクラくんから借りた本にはまりまして、、、」



「そうなんだ。」



笑いながらいう。



あーなんだそんなことで休んでいたんだ。



良かった良かった。



心配する必要なんてなかったじゃないか。



無意味。



「んで本当は?」



心配する必要なんてなかった。



それが本当なら。



明らかに嘘をついてる。



「なんでですか!?」



「僕、間違ったやつ貸したもん。君が持ってるやつだし。」



警官がきたから焦ってミスったんだよね。



「まぁ心配するほどのことじゃありません。」



「病気が悪化したんじゃ、、、」



「いや、大丈夫ですよ。」



「それなら良かった。でもどうして?」



「か、風邪ですよ。あはは。」



「月曜日は?」



「行きます。」



「良かった良かった」



甘い人間は世界では時に残酷だ。




僕はのような人間は残酷だ。




月曜日。



キタムラレイは来た。



男子一同キタムラレイに集まる。



「大丈夫?」



優しい言葉だなぁ



でも身体が欲しいだけなんだろ?



言うねぇ。僕も。



汚い人間だなぁ。



僕は三次元に美しさを求めない。



友達の心が読めてしまえば皆、一人。



きっと、自分が思ってることと他人が思っていること。



同じようなことなのに汚く、酷く、残虐に見える聞こえる



それを知るべき。思い知るべき。



それでも。そうだとしても他人を馬鹿にする人間は



僕は嫌いだ。



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