表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
公爵令嬢と聖女の密約——断罪されるのは、あなたたちのほう  作者: Vou
序章 王妃の断罪と聖女の伝承

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1/7

第一話 王妃の断罪

 王城前広場に設けられた壇上に、若き王妃クローデリアが立っていた。

 観衆の無数の目は、クローデリア一点に集中していた。

 クローデリアの前方には、王家騎士団の騎士団長カイ・グレイブが立ち、断罪されようとしているクローデリアを守るかのように観衆に睨みを利かせていた。


 クローデリアの隣に進み出てくる男の姿があった。それはかつて第二王子であったレオンハルト、現国王その人であった。


 クローデリアは昔を懐かしむ。自らが公爵令嬢であった頃のことを。

 今さらその頃に戻りたいとは思わなかったが、あの頃はまだ穏やかな日々を送れていたように思う。

 クローデリアの人生が狂い始めたのは、聖女エリシア・ブランシェに出会ってからだ。それだけは疑いようがない。しかし……恐ろしく日々が充実し、生の実感があった。


「王妃クローデリア・ヴァレンティア、国王暗殺未遂により、ここに断罪する」


 国王自らがクローデリアをそう告発した。


 ある者は悲鳴をあげ、ある者は罵声をクローデリアに浴びせる。

 クローデリアに石を投げるものがあり、カイが前方で盾のようにそれを体に受け、あるいは払った。


 ——あなたはまだ私を守ろうとしてくれているのね。心に深い傷を負いながら……。


 カイの顔には困惑と憔悴の色が見てとれた。カイを見るクローデリアの目には、憐憫だけではない感情が浮かんでいた。


「国王の暗殺は重大な反逆罪である。王妃クローデリアを処刑とする」


 レオンハルトはそう言葉を続けた。

 法務卿すら同席せず、裁判も何もない。レオンハルトはただクローデリアを排除したいだけなのだ。暗殺未遂の真犯人も知らぬまま。それでも……


 ——この場で、すべてが終わる。


 観衆の中から一人の女性が壇場に近づいてくる。


 カイは警戒し、腰に差した長剣に手をかけようとし、止めた。


 その女性は救国の聖女、エリシア・ブランシェだった。


「その処刑、お待ちください」


 そうしてエリシアが観衆のすべての注目を奪った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ