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守旧派は金で殺す、攘夷派は理で殺す。――幕末に転生した効率厨サラリーマン、内戦はコスパが悪いので和算と裏金で歴史を書き換える  作者: 関沢賢吉


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 商人の財力舐めてた。想定の8〜10倍。そして実は1番の利益は、人の繋がりを得たこと。急に出てきた「こういうのある?」を、誰に頼めば良いかを教えてもらえる。職人ネットワークにはなかった仕入れ先が出来た。しかも船のおかげで輸送コストが安くなったからと、割引してもらえる。そりゃ日用品の職人と工業品の職人、全てが同じネットワークにいるわけない。でも商人というフィルター通せば出てくる。これは便利。そこで仕入れられたのが石炭と鉄。これは相当デカい。そして鉄の加工を失敗したとて、下田に建設を予定している反射炉にて再利用可能になる。


 実は俺の横浜移住が一番難航した。知らなかったことばかり。どうも元服してない半人前を一人暮らしさせられないみたい。だから急いで元服させようってことで動き始めた。で、俺の元服を決めるのは、あくまでも父らしい。だけどだいぶ前に、そのタイミングは内田様に一任する流れだけは出来上がっていたとのこと。急いで準備してる所へ箕作様がたまたま来て、当然その話。箕作様が「ちょっと待て」と走って出て行き、次は勝様を連れて戻って来た。3人でなんか相談し始めて、急遽元服はまだ無し。しないならどうすんの?俺、横浜まで通うのはイヤだよ、面倒だし。なんて考えてたら、よりによってってタイミングで友さんが「ここに書かれてる文、どういう意味だと思うか?」ってやって来た。友さんまで3人に呼ばれて内緒話。


 その結果、俺の身分は内田様の内弟子で友さんの横浜の家の居候してる半人前、っていうよく分からん立場になった。そして今度はそれを報告に3人で父に報告しに日野へ。父を含めて家族全員、訳の分からんまま「はぁ、横浜。横浜?どこ?」ってリアクション。ちなみに兄の弥太郎、婚約したらしい。マジか。次の帰省には、もしかしたら子供が生まれてるかも。下手すりゃ一端の女性に成長しつつある美祢も、その時には嫁いでるかも。それくらい、いつ帰省出来るか分からなくなりそう。1日掛けて府中に1泊。1日で日野まで往復。1日掛けて帰る強行軍。府中の爺様も流石に理解が追い付いてないみたい。そりゃそうだよ。当の本人も理解が追い付いていかないんだもん。しかも内田様は言わずと知れた関流、友さんは最上流。「関流の内弟子が最上流の居候?横浜?何をしに?長崎にも行った?」そこから切り取ると絶対に辿りつかない着地点。今俺がやってることなんか、金勘定だよ?


 こういう形式的なことも無駄だと思わなくもなくもないけど、こういう機会でもないと帰省するタイミングもない。まとまった夏休みも冬休みもGWもないし。


 横浜での新生活がスタート。あれやこれやでバタバタしてるんだけど、天才たちってどうなってんかね?ようやく腰を据えて実験、研究に打ち込めるってテンション高め。慣れない環境とか、まだまだ準備が追い付いてないとか関係ない。「黒船を作る」という大命題に対して、各々が好き勝手に研究してる。ただ、正直まだ蒸気機関は早過ぎるんではないか。第二次大戦の時みたいに、各地の寺から鐘を集めて、兵器に作り直す。それくらいのことをやらないと鉄も石炭もまだ資源が掘り起こせてない。では、どうする?


 「皆さん、私の見立てでは、ちょっとまだ黒船は早過ぎるかな、と思ってるんです。でも、黒船に見えるものは作れる。先ずはそれを目指してみませんか?」


 何言ってんだ、コイツって視線。そりゃそうだよ。


 「皆さんは、黒船の何に驚かれました?大きく2点ですよね。動力が蒸気機関であること、もう一つはアメリカから来たこと。元来、日本という国は島国、海から攻め込まれるはずはない、注視すべきは清をはじめとする近隣諸国のみ。それを遥かに超える所から殴り込まれて来た。鉄の塊が海を渡って来た。違いますか?」


 頷いてる頷いてる。


 「まず一つずつやっつけましょう。こちらからアメリカに行く、蒸気機関を作る。別々に。両方できたら、合わせれば良い。同時に果たそうとするから難しくなるんです。いかがでしょう。例えばまずは、この横浜から薩摩へ行ってみる、琉球を目指す。はたまた我々が交渉で許可した樺太の港を、本当にアメリカが作っているのかを視察、そこから航行距離を上げていく。どうですか?そして、その船が黒ければ、和製黒船です。もちろん蒸気機関の研究するな、ではありません。それも進めましょう。そっちが良いひとはそっちを選べば良いんです。それも大事です。ただ、船の実験した人が、そのままアメリカ目指すことになるとは思いますけどね。もちろん英語も身につけねば」。


 はい、超大型船造船計画決定。これでペリー連れて来て脅させれば良いかな、なんて企んで動き始めてたら、下田から急な呼び出し。アメリカから船が来たっぽいこと言ってる。ペリーか?


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― 新着の感想 ―
ヤバイ どうしてもギャグ漫画日和のハリスとヒュースケンくんが思い浮かぶ
ペリー「日本には子どもの姿をした悪魔が居る…大統領令だろうと二度と行くか、コンチクショー」
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