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1.旅立ち

少々ぐだぐだなのでお気にめさらない方もいるかと思います...


「我が息子、リーベルよ、お前にはスパイとして王国へと潜入してもらう。」

 

父さんの部屋へ入り開口一番そんなことを言われた。


「なんで俺がそんなめんどくさいことを...」


「頼めるのがお前しかいなくてな。それに、お前は偽装スキルがあるだろう。それを使ってその尖った耳を隠せば潜入も容易くなる。我にはできない所業だ。」


「気持ちはわかるけど...そもそも『父さんがこの件に関してお前を表舞台には出せたくない』とか言うから今の今まで手伝わなかったんじゃん。それを今更そんなこと言われても...」

 

正直、戦いが泥沼化してたからいつか言われそうとは思ってたから覚悟してたけど...いざ言われてみるとめんどくさいもんだな。


「そこをなんとか頼む。我もそろそろこの状況に飽きてきてな...あまりお前を使いたくなかったが、この状況が続くといつこちら側のバランスが崩れるかわからん。」


「だから信頼できる中で最も強い俺を使うことにしたってことか。」


はぁ。と俺はため息を付き続けていった。


「俺もそろそろうんざりしてきたところだからな。仕方ない、潜入してやるよ。」


「そうしてくれると助かる。」

 

「我ももう約三十年間も人族と戦い続けてきた。昔と比べても随分弱くなってきてな。早めに次期魔王を作っておいて良かった。」


俺は駒かよ。まぁ父さんが俺に愛情を抱いているのは確かだからいいけど。

俺はそんなことを思いながら父さん...いや、魔王【シュキラム】に背を向け部屋を出ていった。


 

〜〜〜



出かける支度も終わり、兄弟(姉・妹・弟)に軽く挨拶でもしようと思いそれぞれの部屋へと向かった


まず向かったのは姉さんのところだった。

コンコン、と扉をたたき、入室の許可を訊いた。


「入っていいぞー。」


中から聞こえたのはやる気のなさそうな気の抜けた声だった。

扉を開き、ベットの方向へ目をやるとそこには裸で寝転がっている赤髪で長髪の、黄色い瞳が特徴の人がいた。


......ん?裸?


「姉さん...?その格好は...?」


目のやり場に困りながらも疑問に思った俺はそう質問をした。


「別に裸でもいいだろ。姉弟なんだから。」


「姉弟でも自重ぐらいは少ししろ...!」


そんな言葉を聞いて恥ずかしがってるのに気付いたのか姉さんはなにか企んでいるかのような笑みを浮かべそのまま近寄ってくる


「どうしたぁ?お姉ちゃんの裸でも見て興奮したのかぁ?」


興奮なんてするはずがない。まあどちらかというと、興奮しないほうがおかしいけど。

姉さんは魔族のくせに容姿端麗な美貌を持っている。ましてや姉さんの裸を見るなんて理性を保てるやつがいるかどうか...まぁ()()()()()()だが。


「なんか馬鹿にされた気がするんだが...」


「姉さんは絶世の美女だなって思っただけだ。」


「そう。ならいいけどな!」


俺もたまに姉さんの笑顔に脳が破壊されそうになる


俺は姉さんと軽く話して部屋をあとにした



〜〜〜



なんだかんだ言って姉さんにかなり世話になったから少し長く話しちゃったな...

次は妹の部屋へと向かった。

部屋の扉を叩こうとする前に部屋の中から「どうぞ」と聞こえた。

 

「なんでわかった...」


小声でそんなことをいいながら扉を開けた


「挨拶に来たの?お兄ちゃん。」


「あぁ。しばらくは会えないと思うからな。」


メルは「そう」と言いながら何かものを持って俺に近づいてきた。

メルはそれを俺にあげるように手を差し伸べた。

俺はそれを手に持ち観察した。


「これは...ペンダント?」


縦長の八面体の形をした青い宝石のようなものがはめられていた。


「これはお兄ちゃんの手助けをしてくれるもの。状況によって色や効果が変わるから。」


「なるほど。要は精霊みたいなやつが宝石に住んでいるってことか。」


「精霊みたいなやつではなく精霊そのもの。詳しくはそいつに聞いて。」


メルなりの気遣いというやつか。ありがたい


「ありがとな。メル。」


「...当たり前。」


メルは少し嬉しそうな顔をしていた。


その後もメルと軽く話し、部屋をあとにした。



〜〜〜



最後に弟の部屋へと向かった。しかし、向かう途中で弟と会ってしまったので、一緒に部屋に行った。


「兄ちゃん行っちゃうのか〜。」


少し悲しそうな、しかしそれをかき消すかのような笑顔を見せてくる。


「父さんに頼まれたことだからな〜。それに少し人族に興味があったからな。」


「ま、仕方ないことかな〜。でも、兄ちゃんが行くってあまりないことだよね〜。」


「普段は忙しい父さんに代わって魔物たちの指揮や軍事拡張とか若干裏方よりのことばっかしてたからな〜。」


俺は昔から自分を強いと思ってるヤツの心を挫いてやりたい思ってるせいでどうやって隙をつくか、とか完璧な戦略を考えてたりしてたからそのことを父さんに話したら『お前が指揮をとらないか』と言われて凄く心がくすぐられた記憶がある。まあそのせいで色んな魔物から慕われたり【戦略の天神】とかいう変なあだ名つけられたんだよな。気に入っているけど。


「まぁとにかく!兄ちゃん戦うの慣れてないからいい体験にもなるんじゃない?」


「そうだな。でもこの件が終わったらもう戦うことはなくなるだろうけど。」


「わかんないよ〜?いつまた神様が俺達に使命とかなんやらで面倒事が起きるかわかんないから。」


「そうならないことを祈るよ。」


そうして俺は弟【リュー】の部屋へ出た。



〜〜〜



みんなと話しすぎていたせいで空はもう赤澄色に染まっていた。俺は頬を両手で軽く二回叩きシルヴァ王国へと足を進めた。


 

姉パートが少し賛否両論あるかなと思いながら書いたのでとてもひやひやしてます...

学校に入ってからはもうすこし展開を早くしてきますのでお願いします...

面白い、応援したいと思いましたら是非☆マークを設定してくれるとありがたいです!

感想、ご意見等あればコメントで教えていただくとモチベーションや今後のストーリーの参考になるのでお願いします!

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