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なかみが男でも百合は成立するのだろうか 連載版  作者: 三毛猫みゃー
6章 最悪と最善の狭間の結末

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第04話 敵と味方

 朝は村にある道場で武闘派組は鍛錬している、俺と咲夜さんと明海ちゃんは軽めの運動とストレッチで済ます。その後は朝食の後はみんなで手分けしてこの辺りを案内してもらいながら各所に結界を張って回った。ついでに少し無理をして山全体に薄い結界を張ってみた、何かの侵入を防ぐというものではなくて結界内に入った物を感知するようなタイプの結界だ。


 儀式まで残り2日今のところは何の進展もない、変わった事といえば紅姫が身を隠した事くらいだろうか、それがどう未来に影響するのかわからない。紅姫が言うには敵は彼女自信が目的という事らしいんのだけど、ああそう言えば敵の事を知ってそうな朱天に聞いてみた。


 昼食の後一度みんなに集まってもらい話しを聞いてもらうことにした。夢で紅姫と会ったこと、織ねぇが怪我を負っていたこと(生死に感しては言わなかった)、味方らしき二人の鬼と陰陽師の少女の事、そして敵の事を。


 まず腕を多数周りに浮かべるモノは千手姫せんじゅき、去年の夏に俺を鬼ヶ島に連れ去ったあの無数の腕の持ち主ではないかと言うことだ。出典などはわからないがこの国由来ではなく大陸から流れてきたのではないかという話だ。もしかすると千手観音に関係あるのかもしれないけど朱天は知らないみたいだ。


 次に黒い九尾の狐、これに関しては朱天は全く知らないとの事だった、九尾の狐といえば玉藻前が有名だけどあれは金毛の狐のハズで黒ではないみたいだ、その玉藻前自体も数年前に殺生石が割れたことにより行方知れずだということだ。


 腕が4つある偉丈夫、これは両面宿儺ではと言う話だったが、実際の両面宿儺とは違い腕が4本あるだけで顔が2つなかったし、脚は普通に2本だった気がするから違うのではと。結果両面宿儺に関係あるが本人では無いのではないかという事で落ち着いた。


 女性の体で背中から蜘蛛の足、これは俺でも知っている女郎蜘蛛と言うやつだろう、意見は全員一致だった。


 最後の黒い翼を持つ白い仮面の人物、白いローブをまといその正体はわからない。烏天狗の一種なのか、天使のたぐいなのか夢の中で見た限りではあの中で一番何も感じられなかった、力も生気も存在感も……いったいあれは何なのだろうか。


 とりあえず敵となる者はこれだけだと思う、あの夢ではあれら以外敵らしいものは見られなかった。


 続いて味方と思える鬼の二人と陰陽師の少女に感してだけど、鬼の二人は朱天が知ってるということだった。


「ふむ、二人の鬼はわしの知るものだの」


「そうなの?」


「ああ、黒髪に赤いメッシュの鬼はわしの娘だの、青いツノで青い髪の鬼は茨木童子だの、わしの娘に心服して娘に従っておるの」


「えっ朱天って娘がいたの?」


「言ってなかったかの? ちなみにお主の血縁でもあるの」


「え……えー、血縁ってどういう事!」


「まあ今は関係なかろう、そうじゃのあやつらが近くにいるなら事が起こる前に合流してみるのも良いかもしれんの」


「それが出来るならお願いするよ、ちなみに残りの一人は知ってる?」


 答えは知らないとの事だった。

 情報共有はすんだので夕食までは自由時間となった、とりあえず朱天には娘さんに連絡をとってもらった所なんと里のある山近くまで来ていたようで俺と朱天それと織ねぇが迎えに行くとになった、といっても明日の早朝と言う話だ。


 朱天の娘を含める3人を迎える事により確実に未来は変わる予感を覚えた。そして今空いた時間で追加のお守りを作っている、合流する予定の3人分に加え穏斬の3人分だ。あと今里にいる人達は念のため山から降りてもらうことになった、その中にはおじいちゃん達並みに戦え人もいるけど、里に人達を守るようにしてもらったようだ。


 着々敵を迎え撃つ準備が進む、各自武器の点検や霊気や神気の充足など、おじいちゃん、織ねぇ、穏斬の3人に朱天も加わり最後の調整と言って紅姫の屋敷籠もっている。何をしているかはわからないけどそれ相応の儀式めいたことをしているのはなんとなく感じられた。


 そして俺は楓さんにあることをお願いした。


「楓さんお願いがあるのだけど」


「はい、何でしょうか、私に出来ることなら何でもさせていただきます怜様」


 楓さんはいつの間にか俺のことを様付けで呼ぶようになった、最初は断ろうとしたのだけど祈るように手を組み目を潤ませて迫られたら断れなくって諦めた。なんで俺ってこうおい推しに弱いのだろうか、まあそれは良い過ぎたことだ。


「そのね、楓さんが持っている雫を貰えないかな」


「はい、良いですよ」


 そう言って胸元から首から紐で下げている小瓶を取り出し渡してくれた。


「えっいいの?」


「ええ、私の症状はもう治りましたので大丈夫ですよ」


「そうなの、ありがとう」


 と受け取ろうとした所で手を引っ込められた。


「?」


「ですけど、1つだけ私のお願いも聞いてもらえませんか」


 ん、お願いとはなんだろうか、俺に出来ることなら良いのだけど。


「私に出来ることならできる限りさせてもらうよ」


「そうですか、ではぜひ私の事を楓と呼んでください」


「えっとそんなのでいいの?」


「はいそれが良いです、ぜひ楓とお呼びください」


「分かったよ楓」


「ありがとうございます怜様」


 そう言って俺に雫の小瓶を渡してくれた。


「ありがとうね」


「いえいえ、それでは失礼します怜様」


 そう言って軽く頭を下げて離れていった、その離れていく間際に小さな声で「今はこれで我慢しておきますね」と聞こえたような気がした。

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