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なかみが男でも百合は成立するのだろうか 連載版  作者: 三毛猫みゃー
4章 年末年始と年度末は大忙し

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第02話 秋休みのご予定は?

 夏休みが終わり生徒が学院へ帰ってきてから数日経った。

 その間は特筆して何かイベントが有ったと言う事もなく、あえて言うなら学院内で頻繁に見受けられるようになった朱天の色々な噂が流れた事や、未だに指輪の交換ブームが去ってないのか鏡池方面へ向かう二人組みを頻繁に見かけるとか、学院内でまだ暑いのに手をつないでイチャコラする生徒を各所で見かける様になったくらいだろうか。


 え? 俺と咲夜さんはどうなんだって、節度を持ってそれなりの関係を続けておりますとだけ言っておきましょうか。土曜の見回りの時に手を繋いだり、朝のランニングも一緒に走るようになったり、来年に向けて寮の部屋を同室にしてもらえるように申請したり(寮移動は年度内に申請しておけば融通してもらえる)したくらいだ。


 そして朱天は相変わらず自由に動き回っている、一応生徒へは臨時の職員と説明がされている。俺たちが学業に励んでいる時に学院中動き回って黒いモヤを集めわざとアヤカシにして倒したり一体何をやってるんだと言いたくなる。


 本人曰く「こうも何もないと体が鈍ってかなわんでの」と言っている。あとは織ねぇや武術系の教職員などとたまに手合わせしているようだ。織ねぇが軽くホント字のごとく軽くぽんぽん飛ばされる様は何度見ても笑えてしまう。朱天自身はまだまだ本調子ではないと言っているけど十分強いと思う。


 とまあこんな感じの日々を過ごしているとあっという間に前期期末テストが始まった。範囲は中間以降から直近までなのだけど夏休みを間に挟んでいて苦戦する人も居たようだけど俺と明海ちゃんは特に問題もなく、前回同様上位に陣取ることが出来た。咲夜さんも結果は上の方みたいだった、そして相変わらず織ねぇはトップの座を譲ること無くテストを終えたようだ。


 テストが終わった所で、高等部3年の生徒会長のミカ会長と副会長の静さんが生徒会からの引退となった。新しい高等部の生徒会長は順当に美玲さんが指名されて受領したようだ問題の副会長は美玲さんが年内に誰か連れてくる事になっている。


 そして中等部の生徒会長は咲夜さんが織ねぇから引き継ぐことになった、でだ問題の副会長なのだけどなぜか俺がやる事になった。ちょっとまとうよそこは同級生連れてくる流れじゃ?と思ったけど中等部の1年は俺と明海ちゃんの2人いる訳で今後も新入生から2人生徒会に入るなら丁度いいんじゃないという話になった結果俺が副会長となったわけだ。


 織ねぇも雪菜さんも学年があがるまでは生徒会には残るので、咲夜さんの代わりに雪菜さんが会計をしてくれて、高等部の美玲さんの会計を織ねぇが担当すると言う形になっている。まあ会計なんて元々やる仕事が無い名前だけの役職なんだけどね。


 新体制をまとめるとこうなる。


 高等部生徒会長 藤川美玲 高2

 副会長 空席

 書紀 星宮 マリナ 高1

 会計 源乃 詩織 中3


 中等部生徒会長 渡 咲夜 中2

 副会長 姫神 怜 中1

 書紀 源乃 明海 中1

 会計 芦田 雪菜 中3

 

 来年の4月まではこの体制で生徒会は回していく事になる。

 新体制も整った所でささやかながら生徒会室でお疲れ会を開いた、そしてミカ会長と静さんは生徒会から去っていった。


 それから数日たち秋休みが始まろうとしている、秋休みがどういうものかというと土曜日と日曜日とスポーツの日に2日ほどプラスして5日間の休みになる。この学院にと言うよりも、2期制の学校にはだいたい有るみたいだ。秋休みと言ってもこの学院だと学期が後期になる切替のタイミングと言う意味でしかないみたいだけど。


 一応女子校になる前までは、豊穣を祈ったりの儀式で外部に駆り出される生徒のために利用されていたみたいだけど、そういうのも近年では廃れてしまったようだ。学院内でも昔は豊穣の儀式をやっていたようだけど今はそれも無くなっている、理由は昔は学生が敷地内で田んぼや畑を耕していたらしいのだけど、それこそ女子校になる時に無くなったからとの事。


 では今の学院で秋休みは何をするのとなるのだけどそれこそ色々みたい。この学院には部活とは違って、派閥や流派などの所属などがサークルという形でグループを作っている。


 わかりやすく言うとミカ会長などはミカヅチ流でサークルを持っていたり、マリナさんは魔術や錬金のサークルに所属している、俺とか咲夜さんに明海ちゃん織ねぇも作ろうと思えば比売神のサークルを作れなくもないけど作るメリットが無いので作っては居ない、なので俺たちは無所属になっている。


 そして秋休みだけど学院の敷地内でなら合宿のような物をしたり、それこそキャンプみたいなことをしたりと学院の許可さえ取れば何をしてもいいらしい。こう言っては何だけど平日とか結構時間カツカツなんだよ、授業は朝の8時半から始まり終わるのが16時半になるわけで、俺たちの場合はそれから生徒会の活動などがあり大変なんだけど、サークルに参加してる人達も普段から結構時間がキツキツだったりするわけだ。


 そういう訳で息抜きの意味も込めて結構自由にさせてくれるみたい。

 そこで生徒会はどうするかというと生徒会としては何もしない。生徒会はそう言うサークルとは別枠なわけで、各自それぞれ自分の所属するサークルに行くなりするのが普通らしい。


 というわけで、俺はさっそく咲夜さんと相談して、学院周辺にあるショッピングモールでデートをする事にした。今更ながら学院の敷地内にショッピングモールを作るとか何考えてるんだろうとも思うけど大人の事情とか色々有るのだろうと無理矢理納得しておくことにした。そのショッピングモールだけど実はまだ行った事が無い、必要なものはだいたい学院内の購買で事足りていたのでわざわざ行必要もないし行く暇もなかった。


 今回は申し訳ないけど明海ちゃんや織ねぇには遠慮してもらった。


「私の事は気にしないでいいから楽しんできて」


「ん~良いけど代わりに朱天さん貸してね、今度こそリベンジするから」


「ふむ、まあ良かろうわしが存分に相手をしてやろう」


 こんな感じでトントン拍子で俺と咲夜さんの二人デートが決定した。

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