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第4話 模擬戦

読んでくださりありがとうございます。


アナウンスが聞こえ、陸疾は眩しい光に包まれた。どうやら暴走せずに技能は解放されたらしい。研悟は構えを解き長い息を吐くと陸疾に尋ねた。


「どうやらいけたようだな。…何の技能が解放されたって?」


「…『跳躍』?」


「…ふはっ、何で疑問形なんだよ。それじゃあお前の技能は『跳躍』なんだな。これでお前の跳躍力は数段強化されているはずだ。ちょっとその辺で跳んでみろよ。…軽くだぞ?」


言われたままに陸疾はその場で軽く跳んでみた。3メートルくらいはあるやや高めの天井に頭が届く…ことはなく、精々50cm強跳んだだけであった。


「…ほう、結構跳ぶもんだな。」


「そうなの?…技能の解放って言うくらいだからそれこそ天井ぶち破るくらい跳べるようになるかと思っていたんだけど…。」


「お前もしかして馬鹿なのか?軽く跳んでそれなら思いっきり跳んだら7…いや80cmくらい跳べるんじゃないか?それだけ跳べりゃ陸上部とかバレー部とかに引っ張りだこだろうな。」


「…へぇ、あんまり強化された気がしないけど。」


陸疾にはあまり実感が無かったがどうやらきちんと陸疾の技能は解放されたらしい。一つ陸疾に気になることがあった。


「…技能は解放されたけど、さっきあんたがやっていた奴はどうやったら出来るように…?」


「…ん?《居合ノ匠》のことか?…まあそれはひとまず置いておいて、あんた呼びは感心しないな。おっと、別にさん付けしろって言ってるわけじゃねぇ。別にそれほど年も離れてねぇしな。ただ、名前があるんだから名前で呼んでほしいかな。」


…そういえばこの人って何歳なんだろう?今のところ知っているのは名前だけだもんな。確か…研悟だっけ?


「…ええと、研悟さんでしたっけ。…今何歳なんです?」


「20歳だ。」


「あぁそうか、20歳か。…え?」


え、20歳⁈4歳も上じゃん。…俺そんな人にあんたって言っていたの?


「なんだ、別に敬語がどうとかで怒りはしないぜ?むしろ陸疾みたいに最初から砕けていた方がやりやすいしな。」


…怒ってないか。…良かった、今から怒られたらどうしようかと思ったよ。


「そんで、《居合ノ匠》のことだったな。ああいうのは戦闘するにつれて自分の技能に慣れてきた時に出来るようになるんだよ。…つまり戦闘も何もしたことがない陸疾には無理だ。」


…なるほど、戦闘していくにつれて出来るようになるのか。それじゃあ俺にはまだ出来ないね。


「ただ、何も戦闘をせずにディメンションズと戦っても砕け散るが関の山だ。そこで、…模擬戦だ。」


「模擬戦…?」


模擬戦なんてものがあるのか。…まあ戦闘の練習をせずにぶっつけ本番ってのはそりゃ無理な話だよね。


「模擬戦は専用の会場がある。…今ならあいつがいるかな。連れて行ってやるよ、ついて来い。」


…あいつって誰だ?とりあえずついていくか。


陸疾は研悟に連れられ技能を解放させた場所から移動した。


…ここガーディアンズ基地は一帯の土地を買い取って作られただけあってかなり広い構造をしているようだ。その周辺こそ色々な建物が建っているものの中心部に存在しているこの基地はかなり大規模な建物のようである。


そんな基地の丁度中心部分にあたる場所に辿り着くと研悟は立ち止まった。どうやらここが模擬戦をする会場であるらしい。…なるほど、何かしらの武器がぶつかり合う音が聞こえてくるような気が陸疾にはした。


「ここが模擬戦が出来る場所、バトルホールだ。まあここで大体誰かしらは…」


「お、研悟ォ!丁度いいや、的になってくれよ!」


…的?


研悟の説明の途中でやや高めの声が聞こえてきた。声のした方へ振り向くと迷彩服に散弾銃をぶら下げた物騒な格好をした女の人が近づいて来たのである。どうやらこの人が先程の発言主であるようだ。


「あぁ、やっぱりケイトがいたか。紹介しよう、こいつはケイト・エルドリッジ。うちでは腕の良い銃使いだ。」


ケイト・エルドリッジ

技能:視覚 武器:銃

ガーディアンズ初期メンバーの一人。銃の扱いに優れ自身の視覚を頼りに的確に狙ってくる。研悟と同学年。3歳年上の姉がいる。

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