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プロローグ

読んでくださりありがとうございます。

俺の名前は相谷陸疾。近所の高校に通う高校2年生だ。あれは夏休みのある日のこと。とても暑い日だった。そんなことしか思い出せないほどありふれた日だったと言えるだろう。あんな出来事が起こるまでは。俺はその時近所のコンビニへ向かったのだ。暑いからアイスクリームでも買おうと思っていたのだ。


「…はぁ、暑くて嫌になるぜ。さて、何のアイスにしようかな…?帰るまでに溶けちゃうから道中で食える奴が良いよなぁ…。」


陸疾はそう言いながら最中アイスを手に取ると財布を取り出した。彼のいつもの癖である。値段が分かりきっている時は並びながらお金を既に用意していたいのだ。だから彼は財布を出そうとした。その時財布と一緒に鞄から家の鍵が落ちてしまったのだ。正確に言うと落ちるのと同時に拾えたのだから落ちたとも言えないか。本当にそれはただの偶然の一致であった。


《技能のカギの入手条件を満たしました。》


…は?一体何が起こった?


どこからともなく声が聞こえて来た。そのことに驚き陸疾は屈んだまま静止してしまった。後ろに並ぶ客に急かされるまでずっとそうしていたように思う。幻聴か…?と思いながらもアイスを買うためにレジへと急いだ。後ろで何かが落ちる音がした。


「おおい、そこのお前さん。これはあんたのだろうよ。さっきからぼーっとしていたけど大事なものだろうから忘れるなよ?」


「あ、…すみません、ありがとうございます?」


精算中に後ろの客に声をかけられた。どうやら先程の何かが落ちた音は俺のものが落ちた音だったらしい。尤も渡されたものには一切見覚えがなかったが。それは不思議な形状をしたカギのように見えた。精算を終えコンビニを出る時先程の幻聴を思い出した。


「…技能のカギって言っていたっけ。これがそうなのか?…よく分からんからとりあえず買ったアイスを食べながら帰るか。帰ったらネットで調べれば良いだろ。」


陸疾はその時でさえそれほど大事になるとは思ってもいなかった。しかしこの瞬間から相谷陸疾の運命の歯車は急速に回り始めたのだ。


技能のカギ

入手条件:落下しているカギが地面に触れた瞬間に拾い上げる。


技能のカギの入手の一つです。陸疾は偶然出来ましたが狙ってする人は少ないかと。

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