一般人、縮む。
今朝も寝てしまった!!と、慌てて起きた・・。
せっかくだし、アスちゃんからもらった星の髪飾りをつけて、身支度をしてサンルームへ行くと、テーブルの側に三人がすでにギャイギャイ言いつつ準備している。
トト君もリリ君もいつものサイズに戻っているので、とっても安心する・・。
「おはよう!みんな、早いねぇ・・」
「「おはようございます!!」」
「猫と鳥、朝からうるさーい!おはよ!ご飯食べよ〜!お腹減った〜」
うん、朝から皆、元気だ・・。非常に元気だ。テーブルに座って早速食べ始める。今日も美味しいなぁ・・。
「あのさ〜、スミ様に結婚式の事、聞いてみたの!」
「あ、アスちゃんもう聞いてくれたの?ありがとう・・」
トト君とリリ君は、同時に「ええ〜〜〜」と言うと、アスちゃんが二人を睨みつける。
「なんかね〜、とりあえず青の結婚衣装があるらしいんだけど、スミ様がそれは用意しておくって!あとはクロが来たら準備すれば大丈夫らしいよ」
「あ、そうなんだ・・・」
良かった・・、神様のお嫁さんになるのに滝行しろとか言われたら・・と、ドキドキしてた。
「ちょっと心配してたの・・、アスちゃん聞いてくれてありがとう」
いや・・、これは本当です。
女の人じゃないと知らないマナーとかルールなんて知らないし、クロさんは修行だし・・・。トト君にもこれ以上、迷惑かけちゃうのもなぁ・・って思ってたんで。
アスちゃんは、ちょっと照れ臭そうにしつつナンをブチっと千切って、バグバグ食べる。
「・・・・まぁ、別に。私、優しいから・・。髪のやつ、やっぱ似合うね」
昨日、アスちゃんから貰ったのをつけているのをちらっと見る。
うう、可愛いなぁ・・。
トト君と、リリ君が私の髪を見て、
「「明日は僕たちの付けてください!!」」
と、言うので笑って頷くと、アスちゃんがため息をつきながら二人を睨んでいた・・。
後片付けをしてから、トト君、リリ君は水神殿の穢れを祓うお仕事へ行き、今日はアスちゃんと花畑へ行く。魔法なのか、アスちゃんは敷物を出してくれて、ついでに暑いだろうから・・と、タープを出してくれた。
「いいなぁ〜〜!!魔法使えて!!」
「ふふん、まぁね〜!」
私は、アスちゃんを羨望の眼差しで見る。
「昨日は、トト君とリリ君も大きくなっちゃうし・・、あんな風に姿を変えられるのも面白そうだし・・、魔法、使えたらなぁ」
「そっか〜、あんた神力の入った羽は持ってるけど、魔法使えないのか〜」
私の肩に掛けたバッグをちらっと見る。
・・金色の羽の事を言ってるのかな・・?
「ね、何の魔法使ってみたい?」
「え?うーーん、空を飛ぶとか、物を動かすとか、あ、トト君達みたいに大人にもなってみたいかも!」
アスちゃんは、腕を組みつつちょっと考えて・・
「大人なら、出来る・・かも?」
そういって、私の体を指差して、指をクルクルっと回す。
指の先が淡く光って、綺麗だな・・と、思った途端、体がグッと何かに押さえつけられる感覚になる。
「え?」
自分の手を見ると・・・・・
小さい。
んん?
小さくなってる・・・・???
アスちゃんを見ると、明らかに「しまった〜〜〜」と言う顔をしている。
鏡がないからわからないけど、これはもしや・・・
と、トト君がこちらへやって来る。
「ちょっと!アス、貴方、変な魔法使ってな・・・、」
トト君が私を目を丸くして、見つめる。・・
「ちょっと!!!アス!!!貴方、何でこんな事してるんですかー!!!」
「うっさい!!!猫!ちょっと間違っちゃったの!!!」
やはり間違えたらしい。
トト君は、私をさっと抱っこすると・・、急いで鏡のあるサンルームへ向かって走って行く。
「・・・えっと、トト君お仕事中にごめんね?」
「たえさ〜〜〜ん、すっごい可愛い!!!大丈夫ですよ〜、僕が守りますからね・・。でも、とりあえずお姿は一応確認してください・・」
そう言われて恐る恐る鏡を見ると・・・・、推定5歳の私がいた。
な、なんてこっったい!!!!!!




