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一般人、神殿へ帰る。


スミさんの神殿は、真夜中に転移してきたので初めて外をみる。


神殿は、ガラスのドームが見える綺麗な白い大理石でできた建物だった。

外は一面の芝生で周りに等間隔に木が生えている。


「ひゃあ・・・広い、外神殿はどこにあるんだろ・・」

「ああ、向こうの方へひたすら歩いて行くと、階段があるんですよ〜」

「・・み、見えない」


と、私達を呼ぶ声が聞こえてそちらを振り向くと、大きなテントがあって、リリ君がその前で立って手を振っている。


「リリ君!!」

「たえさん、良かった〜〜!ご無事で何よりです」


真っ白な髪をふわふわ揺らしながら、リリ君がにっこり笑って私を見ると、さっと手を繋いで、テントの中へ入って行くと、テントには窓がいくつかあって、風が心地よく流れている。


テーブルには可愛いお茶菓子やお茶がすでにセッティングされていて・・、目を丸くする。す、すごい・・!


「さぁさ、まずはゆっくりお茶でもして、皆さんのお帰りを待ちましょう!」

「あ、リリ君ずるい〜!」

「トト君も隣に座ればいいじゃないか〜」


可愛い男子に挟まれて、私は思わず照れるけど、いいのかな、こんなゆっくりお茶とかして・・・。そんな事を思いつつ、あっという間に時間が経って、お昼を過ぎた頃にクロさん、ノアルさん、ティナさんがテントへ戻ってきた。


三人は、流石に言の葉の力の神様に力を貰ったとはいえ、疲れたらしく・・。テントへ入ると、椅子にぐったりと座った。


「お、お疲れ様でした」


トト君と、リリ君でお茶を淹れて手渡すと、ようやく一息ついたようだ・・。

ノアルさんは、奥神殿をちらっと見る。


「話し合いは無事、終わったみたいだね〜・・」


私も同じように神殿を見る・・と、スミさんもテントへ入ってきた!

やっぱりちょっとお疲れの様子・・。


「お疲れ様〜〜、あ〜〜〜やっと終わったわ〜〜!!」

「お、お疲れ様です、お茶を今・・」


私が立ち上がって、お茶を淹れようとすると・・すでにリリ君がそっと手渡していた。は、早い!!スミさんは優雅にお茶を受け取って、一口飲む。



「今度の大神様ね〜、ノアル様になったのでお願いいたします〜」



皆、一瞬時が止まった。


え?


大神様・・・???


「えええーーーーーー!!!!嫌だ!!僕、のんびり遊びたいのに!!」


ノアルさんが、ブーブーと文句を言うけど、遊びたいとか言っちゃっていいの??神様なのに???スミさんは、ノアルさんを見て、


「ティナ様の地は、まだ穢れの問題もありますし、私は前大神様の魂を管理しますし、クロ様は神としてはまだ若輩者でしょう?まぁ、一番適任だと思いますわ!よろしくお願いいたしますわね!大神様!」


にっこり笑って、ノアルさんを見るけど、ノアルさんの顔は苦々しい顔だ・・・。


「・・・・みんな、絶対大神様なんて呼ばないでよ!!!あの名前嫌いなんだから!!今まで通り、ノアルだからね!!!」


ティナさんが、大笑いすると、クロさんとスミさんが小さく笑った。

私も嬉しくて笑った。だって、ノアルさんなら大丈夫って思うし・・。


そうして、夕方にはそれぞれの神殿へ帰ることになった。

私は、スミさんや、ティナさん、ノアルさんを見て、何度もお礼を言った。皆、照れ臭そうに笑って・・、



「「「クロが嫌になったら、いつでもうちに来てね!!」」」



声を揃えて言うものだから、笑ってしまった。

後ろでクロさんが、ギロっと睨んでいる気配を感じたけれど・・、あえて後ろは怖いので見なかった・・・。

そうして、ようやく水神殿へ私達は安心して帰ったのだった。




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