一般人、ようやく落ち着く。
大神様の攻撃で、神殿の中は大変な荒らされようだ・・・。
大神様の事がようやく片付いたけど、今日はスミさんのお祭りなのに、大丈夫なんだろうか・・。心配してスミさんを見ると、スミさんはにっこり笑って、
「大丈夫よ〜!たえちゃん、金の羽・・ちょっと振ってみてくれる?」
「あ、はい?」
金の羽を神殿に振るように動かしてみた。
その途端、私の足元から円状にキラキラと金の光が広がって、神殿の中をあっという間に直してしまった!!そうして、天井まで広がった光は、雪のように降ってきて・・、クロさん、ティナさん、ノアルさん、スミさんを包む。ええ、何??何が起こってるの??
目を丸くして、みんなを見る。
ノアルさんが、自分の体を見て・・
「これ、すごいね〜!!言の葉の神様の力すごいなぁ〜!!」
「言の葉の神様・・・?」
私が不思議そうに呟くと、クロさんが私の手をぎゅっと握ったのでクロさんを見ると、少し切なそうだ。
「・・・たえの世界の神だ」
「私の??会ったことないよ?」
「・・・神は、みんな知ってる」
すごい記憶力・・、あ、待ってさっき、あの暗闇の中で、二人で帰りなさいって言ってくれたの・・もしかして・・、
「・・・あの声、神様??」
静かにクロさんが頷いた。
そっか〜、知ってたんだ・・、あ、だからお願い聞いてくれたのかな・・。
金の羽を見て、ノアルさんに聞いてみた。
「ノアルさんは、この羽をどこから手に入れたんですか?」
「それ、持ってきたのはティナだよ。違う世界に行った時、助けた鳥がくれたんだって」
ティナさんを見ると、静かに頷いて
「たえの世界の力を感じたから、何かの際に使えるかなと思ったけれど・・・予想以上だったな」
「はぁ・・・そうだったんですか・・・」
じっと金の羽を見ると、これ・・私の国で言う不死鳥だったんでは?と、思うと・・、その通り!と言わんばかりにキラリと光った。
スミさんが、手を叩いて皆がそちらを見る。
「ゆっくりお茶したいけれど、お祭りは予定通りするわ〜。奥神殿で、今後どうするかも神様達に相談してくるから、申し訳ないけれど、見回りお願いね〜〜」
そうでした!!お祭りがありました。
クロさんは私をみて、
「ここで留守番してろ」
「え、でも・・」
「腰抜けたろ」
「・・・・・・・・はい・・・・」
私が、そう言うとノアルさんとティナさんが小さく笑った・・。
すみません・・、あんな事態を普通の人間は合うことなんてないんですよ・・・。と、神殿の外の扉が開かれた。トト君とアスちゃんがこちらを嬉しそうに走ってやってきた。
「たえさん!!」
「クロー!!!」
「トト君!!」
トト君とぎゅっと抱き合うと、トト君が嬉しそうに見上げてチュッとほっぺにキスしてきた。あらま。
それを見たアスちゃんに腕を掴まれたクロさんが、
「あ!!コラ、てめ・・」
「僕だって、たえさんと一緒に寝ていた中なんですから、いいんです〜〜」
クロさんに見せつけるように、腰に抱きついて笑顔で話す。
「トト君、語弊があるかな・・」
ノアルさんが、面白そうに口笛を吹くと、クロさんがギロっとトト君を睨む。・・んですけど、私もその目は怖いんですけれど・・・。
「ま、まぁまぁ・・、あのお仕事を・・ね?」
「もう、クロ様ったら仕方ないわね〜〜!!」
そう言って問答無用で、スミさんがクロさんとアスちゃんを連れて行ってくれた。・・・すみません・・。トト君は私をみて、にっこり笑うと、
「ひとまず、外でお茶でもいたしましょう!リリ君もいます!」
「え、リリ君もいるの?行く!!」
そうして、二人で外へ行くけれど・・、ちらっと神殿の中を振り返ると、金色の光が小さく光って見えた。
大丈夫だよ・・と、応えるように。




