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神様とまたお出かけ。


ティナさんはしっかり食べ、しっかり色々言って颯爽と帰っていった。

神様パワーあるなあ・・、クロさんと水神殿の間で見送ってしみじみ思ってしまった・・。

クロさんは、私をじっと見て、


「明日、夕方公園へ行く」

「はい、わかりました」


ボスのおっしゃる通りにいたしますとも。

夕方なのかぁ〜、そういう時間の方が見つかるのかな?

そう思いつつ、サンルームのある部屋の方へ戻ろうとすると、クルッと尻尾が手首に巻きつく。


「・・クロさん?」


何か用が他にあったのかな?

クロさんを見上げると、緑の目がじっとこちらを見ている。えーと・・・何かな?何か他に報告し忘れてる事、あったのかな?クロさんは、ちょっと迷っているように目が動く。・・ので、私も何だか緊張して思わず力が入る。



「・・・飯」

「はい」

「・・・美味かった」


あ、そっち!!そっちですか。

私は何か、またやらかしちゃった?と、思っていたので体から力が抜ける。そうして、そうやって感想を言ってくれたクロさんが嬉しくて、ニコッと笑う。


「ありがとうございます!」


クロさんにそう言うと、クロさんはちょっと驚いたような顔をしてから、私の頭に手をちょっと体重を乗せて置く。お、重い・・ずしっとする・・。


「・・こっちのセリフだろ」


ボソッと呟いたクロさんの言葉に、また嬉しくなった。

・・ぶっきらぼうだけど、優しいんだなぁ・・。

ちょっとくすぐったい気持ちになりながら、小さく笑うとクロさんは無言で私の手首を引っ張ってサンルームへ行くので、そのままついて行く。うん、大分ボスは優しい所も見せてくれるようになった・・。




翌日、ちょっと曇り空だったけど先日行った公園へ夕方行くことになった。



トト君は、今回はお留守番ということで、夕方にサンルームへ行くとお弁当が入った籠を渡してくれた。ええ〜〜嬉しい!!


「こっちの瓶に、ニワの実を入れてきてくださいね」

「ありがとう。いつも何から何まで・・・トト君はすごいね」


思わず頭を撫でてしまう。

トト君は喉が鳴るんじゃないかな?ってくらい嬉しそうに撫でられていて・・、可愛い!!と、大きな手が後ろから出てきて、トト君を撫でていた手を掴む。


お、おやぁ・・・?


そろっと後ろを見ると、じろっとクロさんが見てくる。

神様、怖いんですけど・・もう少し柔和になりませんかね、主に表情・・・。


「・・あんま触んな」

「あ、ダメな感じでしたか?」

「・・・・・まぁ」


うん?いいの?ダメなの?私は思わずトト君を見ると、にこーって笑うのでますます迷ってしまうのですが・・?クロさんは、小さくため息をつくと、トト君を見る。


「とりあえず行ってくる」

「はい、行ってらっしゃいませ!!!」


トト君はニコニコ笑って手を振るので、私も手を振るとクロさんは私の手を繋いで庭園へ歩いて行く。あ、またこっちから行くのかな・・そう思ってついていく。

私をそばに寄らせるので、いつものように近付くと急にぎゅっと抱きしめてくる。


「・・・へ?」

「行くぞ」

「あ、はい!」


転移のためにくっ付いたのか?それにしても今日は近い気がするけど・・。そう思いつつ淡い光が足元から光って、水が体を包む。



バシャン!!



水音がして、そっと目を開けると先日行った公園だ!

夕方でもやっぱり水が綺麗だ。

あちこちから滝から水が流れて気持ちのいい水音がする。



「・・・やっぱり綺麗ですね・・」

「・・そうか」



思わず言った言葉を返してくれた。クロさんは手を繋いで、尻尾をいつものように手首に巻きつけると歩いて行く。

急にティナさんの「デート」という単語を思い出して、ドキドキしてしまう。うう、ティナさんめ・・。




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