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先輩そして母親?




「みんなただいま〜ってどういう状況?」


「あっ、おかえりなさい。えーと、そういえば名前まだ聞いてないですよね?」


「そういえばそうだね。私はエリカ。ところでこれどういう状況?」


「エリカ先輩ですね!分かりました。実はですね、かくかくしかじかでして……。」


「かくかくしかじか?」


通じないだと!

しょうがないですね。

読者のためにも王女である私が責任を持って状況を簡単に説明しましょう。

レーカちゃんかわいい!

モフモフたちが集まって団子ができてて、そこから私の顔だけ見えてるって状況です。

レーカちゃんの「ブラッシング」によってモフモフたちがレーカちゃんに集まってきてるのです!

レーカちゃんかわいい。

そして私は今レーカちゃんの抱き枕になってるので、

私もその中にいる感じですね!

私の顔のところは何故かみんな避けてくれました。

きっとみんな賢くて優しいのですね!

レーカちゃんの寝顔かわいい。

レーカちゃんまじ天使。

私はモフモフも好きなので、好きなものに囲まれたここは天国のようです。

私はもう死んでもいいと思えてしまいます。


「というわけなんですよ。」


「なるほど!分からん!まぁレーカちゃんがかわいいのは同意するし、モフモフに囲まれているのは羨ましいね。で、肝心のレーカちゃんは何してるの?」


「寝てます。」


「寝てるの?まぁいいけど。アーリー、そのまま起きなかったら連れて帰ってくれる?」


「はい、もちろんです。」


もちろんお持ち帰りします!

というか起きても連れて帰ります!

断られても連れて帰ります!


「ところでアーリー。」


「何ですか?」


「私も入っていいかな?」


「いいと思いますよ。」


「やったー!」


エリカ先輩は素早い動きでモフモフ団子の中に入って来た。

速すぎません?

速すぎて目で追えなかったんですけど。

エリカ先輩も相当なモフモフ好きですね。


「そうだ。アーリーたち、モフモフ同好会に入ってくれない?今メンバーが私1人しかいないから潰されそうなんだよ。」


「一応聞かないと分かりませんが、多分レーカちゃんは入ると思いますよ。そしてレーカちゃんが入るなら私も入ります。」


「本当?やった!これでボッチ同好会なんてバカにされなくなる!」


「まだ入るって決まったわけじゃないですよ。」


「いやいや確定でしょ。レーカちゃんが入らないわけないじゃん。」


「まぁ私もそう思いますけど。」























はっ!

高級ベッドと抱き枕の感触。

て言うことは王城かな?

やっぱり王城だ!

うーん。

お腹空いた。

美味しい料理を求めてお城を探検だ〜!












「美味しい料理の匂いはここかー!」


私は途中から漂ってきていたいい匂いがする方に向かっていた。

そして最終的にたどり着いた場所がこの部屋だ。


「あら?かわいい子。アーリーのお友達かしら?」


この人誰だろ?

明らかに使用人の格好ではないし、アーリーに似てる。

年齢的にはアーリーのお姉ちゃんかな?

でも、なんか作ってるから王族じゃないと思うんだけど……。

それにしてもいい匂い。


「クッキー焼いてたの。食べる?」


クッキー?!

クッキーって言うとあのサクッとしてて絶妙な甘さで口の中でなんかホワーってするあのクッキーですか?!


「食べたい!」


「はい、アーン。」


私の口がクッキーを差し出している女性の手に引き寄せられる。

餌付けされるネコの気分だ。

にゃ〜、はむ。

ッ!

にゃにゃにゃにゃ〜!

なにこれ?!

美味しい。

美味しすぎるよ。


「お味はどうかしら?美味しく出来てるといいんだけど。」


「100点満点中120点の味!」


「あら、そんなに美味しかった?嬉しいわ〜。たくさんあるからもっと食べていいわよ。」


たくさんあるだと!

では遠慮なく、いただきます。








ふにゃ〜!










バン!


「あっ、レーカちゃんこんなところにいたんだ。」


「あっ、アーリーおはよう。」


「おはよう。起きたら居なくなっていたからびっくりしたのよ。どこか行くなら行ってくれたらよかったのに。」


アーリーに心配かけちゃった。

たしかに声かけた方が良かったかも。


「ごめん。アーリー寝てたから起こさないようにって……。」


「アーリー許してあげなさい。かわいそうでしょ!」


「元から許すつもりですよ、お母様。」


うん?

お母様?

私はアーリーの言葉に疑問を抱き後ろを見るが、そこにはクッキーをくれたどう見てもアーリーの姉ぐらいの歳にしか見えない人しかいない。

おかしいな。


「アーリー、お母様って?」


「レーカちゃんの後ろにいるでしょ。」


後ろってまさか!


「あらごめんなさい。私結構有名だから知ってると思って自己紹介してなかったわ。私はアーリーの母親のシーリーよ。よろしくね。」


母親?

見えない見えない。

えっ?

母親?

えっ、えー!

絶対姉でしょ。

ていうかシーリーとアーリーって……

同志ですね!

というわけでいろんな意味で


「よろしく!」












レーカのネーミングセンスない同盟が1人増えた。

なんちゃって。
















「ところでアーリー。」


「何ですか?」


「なんでフェルがここにいるの?」


「フェル?」


「ほら、そこの白いネコ。」


「へっ?あれ?なんででしょう?もしかして連れて来ちゃいました?」


「うん。多分そうでしょ。」


見れば見るほど惚れぼれするその毛並み。

それをこうじゃ。


「にゃ〜。」


「それな〜に?レーカちゃん。」


「ブラシだよ。」


ブラシはモフモフに対して有利に立ち回れるからね。

1人5本くらいはいる必需品だよ!


「そういえばレーカちゃんもうすぐ夜ご飯ですけど、クッキーそんなに食べて大丈夫ですか?」


何?!

もうすぐ夜ご飯だと!

これは困った。


「アーリーどうしよう。」


「はぁ、まったく。」


「夜ご飯が楽しみすぎてお腹空いて来ちゃった。」


ズテーン!


あれ?

なんでシーリーさんもアーリーもこけてるんだろ。


「お腹いっぱいどころかお腹空いているんですね……。」


「すごい食欲ね。」


うん?

よく分からないけど褒められてるよね?

こういうときはドヤってしとけってどこかのお偉いさんが言ってた。

というわけで


ドヤッ!


「お母様レーカちゃんがドヤ顔してます、かわいいです。」


「アーリー、これからも毎日連れて来なさい、命令よ。」


「言われなくても分かってます。」


「2人共何話してるの?」


『なんでもありません。』


揃った!

やっぱり親子なんだね、とても見えないけど。

とても見えないけど。

大事なことなのでもう一度。

とても見えないけど。


















相変わらず料理が美味しい。

ほっぺた落ちそう。

一生ここで暮らしたいぐらい。












ベットよーし!

布団よーし!

枕よーし!

抱き枕もよーし!

ついでにペットもよーし!

ではいざ、おやすみ。









明日もモフモフでありますよーに。




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