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依頼そして学園



眩しい。

いい朝だ。

私は体を起こすと、大きく伸びをする。






レーカの今日の予定〜!

ドンドンパフパフ。

町を一周走る。

ギルドの依頼を受けて、こなす。

以上!







というわけで町を一周しました。

前回より速く走れた。

現在時刻は午前5時30分。

朝ごはんまでまだ時間があるね。

剣の素振りでもしとこう。

でも剣ってなんかしっくりこないんだよな〜。

なんかこう、持ってて違うと思うって言うかなんというか。

なんかいい武器ないかな?












剣以外の武器なら何がいいか考えながら素振りをしていると、朝ごはんの時間になった。

美味しい。

朝から美味しいご飯を食べて幸せ。

お母さんと一緒に食べてさらに幸せ!

ついでに依頼をこなしてさらに幸せになろう!



「お母さん行ってきまーす!」


「いってらっしゃい。気をつけてね〜。」



何の依頼がいいかな〜?

ゴブリンの討伐?

ウルフの討伐もいいよね!

















「えっ?」


「ごめんなさい。今日の討伐依頼は全て受けられている状態で、採取依頼しか残って無いんです。」


「ガーン。」



どうしよう。

討伐依頼受けることしか考えてなかった……。

ていうか討伐依頼がなくなるなんてあるんだ。

前世では討伐依頼が溢れまくって大変だったのに。

一回で10個以上の討伐依頼を受けることもあったぐらいだ。



「ほっ、ほらこの依頼とかどうですか?採取依頼の割には報酬いいですよ。」


「どうせめんどくさくて誰も受けなかったやつでしょ。まぁいいや。じゃあそれ受けます。」


「そそそ、そんなことないとは言えないような気がしなくもないです。とりあえずこの薬草は見つけにくいですが報酬はいいので頑張ってください。」



いや完全に残っただけのやつじゃん。

まぁいいや。

切り替えて行こう。

受けたからには楽しまないと。

どうせやるなら楽しんだ方が得だからね。

なんやかんやでこれが初依頼なのだ。

完璧にこなしてお母さんに褒めてもらおうっと。



「じゃあ行ってきまーす!」


「気をつけてくださいね〜。」














現在依頼の品を採取しているわけですが……。

あれ?

受け付けの人見つけにくいって言ってなかった?

そう言ってたと思うんですが……。

じゃあ私の手にある大量の物はなんでしょう?

そう、例の薬草です。

別に危険物ではないですよ。

こんなに簡単に大量に見つかっちゃったんですが。

ていうかすごい魔力放出してますし、簡単に見つかると思うんですが……。

まぁいいや。

お弁当食べよう。





お弁当はサンドウィッチでした。

やはりお母さんのお弁当は偉大です。

さっきまでの変な気持ちがどっか行きました。

お母さんに感謝です。

お母さんありがとう。

大好き!





というわけでもうちょっと頑張ろう!

上限はなかったはずだから大量に持って行っても余ることはない。

しかも、この植物はすぐに増えるタイプの植物だ。

ちゃんと少しずつは残してきたからまた明日には生えてるだろう。









レーカ選手ゴール!

というわけで帰ってきました冒険者ギルド。

帰ってきたはいいけど混んでるな。

しょうがない。

並ぶか〜。











ざわざわ。

周りがざわついている。

私の前には今日とってきた大量の薬草が。



「レーカちゃんよくこんなに取れましたね。」


「すごい見つけやすかったよ。」


「そんなことないはずなんですが。とりあえずこれが報酬です。」



おー。

意外とあるなぁ。

でも、もっと稼がないと。

お金なんて使ったらなくなるからね。

あれ?

なんか言いたかったことと違うような?

お金を使うとなくなる。

あってるよね。

気のせいか。



「でもこんだけ取ったってなるとしばらくはこの薬草は取れないかもしれませんね〜。」


「えっ?ちゃんとちょっとずつ残してきたから明日にはまた生えてると思うよ。」


「ちょっとずつ残したって言うのはよく分かりませんが、薬草って言うのはそんなにはやく生えませんよ。」



えー。

生えるはずなんだけどなぁ〜。

まぁいいや。

とりあえず帰ろ。

お母さんのご飯が待っている!








「ただいま〜。」


「おかえり。ご飯できてるわよ。」


「はーい。」



私は席に座ってご飯を食べ始める。

お母さんも一緒に食べ始めた。

待っててくれたんだ。

お母さん優しい!



「それで初めての依頼どうだったの?」


「薬草の採取依頼受けたよ。いっぱい薬草取ったよ。フィルさんも驚いてた。」


「そうなの?やっぱりレーカはすごいわね〜。」



お母さんの褒め言葉。

私にとって2番目にうれしいものだ。

1番は何かって?

モフモフですよ。

これは譲れない。

















私は1週間薬草採取の依頼を受け続けた。

最初のうちはかなり驚かれていたが、だんだんフィルさんも慣れてきた。

ちなみにフィルさんは私の担当の受け付けの人だ。



そしてそんなある時、私は見つけてしまった。



「お母さん、学園に行きたい。」


「学園?いいけど。なんで急に?」


「張り紙があったの。生徒募集って。」



そう。

その中に見つけたのだ。

モフモフ同好会というものを。



「じゃあしっかりお勉強して入学試験に合格しないと。まずは1人で頑張ってごらん。困ったらお母さんが助けてあげるから。」


「ありがとう、お母さん。大好き!」 










それから私は学園について詳しく調べた。

まず名前は王立学園。

場所は王都にあるらしい。

王都までは私の住んでいるところから馬車で1週間ほどかかる。

年齢に指定はないが大体12歳〜15歳ぐらいの人が多いらしい。

そして1番大切なのは入学試験について。

内容は座学、実技、魔法。

魔法の配点が高いらしい。

試験日は2週間後。

つまり時間が全然ない。

魔法の試験は問題ないだろう。

実技というのは剣術だ。

これも問題ないだろう。

問題は座学だ。

私は今の世界についてなんて何にも知らない。

後1週間でどれだけ覚え切れるか。

覚えきれなかったら、しょうがない。

その時は裏技を使おう。


















今日はついに旅立ちの日だ。

私のモフモフライフの第一歩が始まる。

座学はどうにか詰め込んだ。

多分なんとかなるだろう。

お母さんと離れるのは少し寂しいがいつかは来ることだったんだ。

しょうがない。



「レーカ、これを持っていきなさい。」



それは刀だった。

その刀は今までに使ったどの剣よりしっくりきた。

私の身長的には少し長いがすぐ伸びる筈だ。



「寂しいときはそれをお母さんの代わりだと思いなさい。」


「お母さん……。」



まったく出発する前に泣いてしまうじゃないか。

でも、やっぱり行ってきますは笑顔で言わないと。



私は泣きそうになるのをグッと堪えて笑った。



「行ってきます!」


「行ってらっしゃい。」











私はモフモフ生活の第一歩を踏み出した。









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